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オーディオドラマ『おつきあい』

キャスト

先輩…男性

後輩…女性

オーディオドラマ『おつきあい』


女「先輩、私とつき合って下さい」

男「…え?」

女「私とつきあいましょう!」

男「な、何だよ突然?本気で言ってるのか?」

女「前からずっと気になっていたんです。お願いします。」

男「…俺なんかでいいのか?」

女「ずっとしてみたかったんです。」

男「はい?」

女「今からしていいですか?」

男「え!?今から!?」

女「行きますよ?」

男「ちょっと待って!?心の準備が!」

女「怖気付いたんですか?男ならちゃんと男らしい所、見せて下さい。いきますね?」

男「…わ、わかった!さあ来い!」

女「やあっ!」


女、男をブン殴る


男「ぎゃあ!」

女「まだまだ行きまよ?せいっ!」

男「ぎゃああ!」

女「たあっ!」

男「ぎぁあああ!」

女「…あれ?」


男、血だらけで立ち上がる


男「…あれ?じゃないよ?ナニコレ?何のプレイ!?」

女「え?イヤ、先輩なんでボコボコにやられてるんです?」

男「お前が殴ったからだろ!」

女「イヤ、そうなんですけど…キレイに拳…入りました…ね?なんで回避したり反撃したりしないんですか?」

男「何でお前といきなり殴り合わなくちゃいけないんだよ!?」

女「え?いきなり?ちゃんと確認しましたよね?「突き合って」下さい「突き合いましょう」って」

男「突き合うって拳と拳でかよ!?」

女「他に何が有るんです?」

男「普通付き合って下さいって言われたら交際申し込まれてると思うだろ?」

女「いやいやいや、先輩鏡見たことあります?自己顕示欲と承認欲求どれだけ強いんですか?欲求不満ですか?気持ち悪い。」

男「うわぁフルコンボで振られた。告白しても無いのに振られた!」

女「あれ?しかもさっき「わ、わかった!さあ来い」とかほざいてませんでした?あれ?私と何かするつもりだったんですか?最低ですね、この変態!」

男「マジでもう勘弁して下さい。…ってか何でそもそもお前は俺との殴り合いをご所望なんだよ!?そこからしてまずもっておかしいだろ!?」

女「先輩の実力を試したかったんですよ。」

男「え?」

女「実は…殺して欲しい奴が居まして」

男「いきなり話が物騒になった」

女「その男は散々私を弄んだんですよ!」

男「え…な、何をされたんだよ」

女「彼との出会いはある雨の日の夜でした。」

男「いきなり語り出したよ」

女「酔って電信柱にもたれかかっていた私に彼は声をかけてくれたんです。大丈夫?って。」

男「待った!待って待ってストップ!お前まだ未成年だろ!?何で酒に酔って電信柱にもたれかかってんの!?」

女「は?お酒なんて飲んでませんよ?自分の美貌に酔ってたんですよ。私可愛いでしょ?」

男「まさかの自分酔い!?それじゃなに!?お前自分可愛いわぁって言いながら電信柱にもたれかかってたの!?そりゃその男も「大丈夫っ?」ってなるわ!お前頭大丈夫って意味で!」

女「それがきっかけで彼とつきあう事になったんです。」

男「何でだよ!」

女「彼の人を小馬鹿にした態度が気に食わなくてボッコンボッコンにしてやりましたよ。」

男「突き合ってた!拳と拳の方だった!」

女「そしたら彼喜んじゃって本当にお付き合いする事になったんてすよ。男女交際の意味で。」

男「うわぁドMだった。」

女「まあぶっちゃけガッチガチのドMでしたね。」

男「引くわ。」

女「デートの度に顔面に拳をぶち込んでぐちゃぐちゃにしてやりましたよ。彼の「もう許して、これ以上は死んじゃう!」が帰宅の挨拶でしたね。」

男「お前はドSじゃねーか。お似合いだわ。」

女「そんなこんなで楽しく充実した男女交際をしていたのですがイキナリ振られてしまったんですよ!」

男「ありゃりゃ、身体に限界を感じたのかな彼氏」

女「初彼だったんですよ!散々私の拳をもてあそんでおいて!」

男「拳をもてあそぶって何?むしろ拳で彼氏の顔面もてあそんでたのお前だろ。」

女「な、殴ってただけじゃないですよ!ちゃ…ちゃんとキスとかも…してましたし…。」

男「え!?キ…キスしてたのか。なんかショック。」

女「彼の唇と…ワタシの…拳が」

男「殴ってんじゃねーか!」

女「そりゃそうてしょ!何を想像してたんですか?汚らわしい」

男「一瞬ショック受けた自分がイヤになるわ。」

女「と、言うわけでワタシの純情を弄んだ彼を先輩にぶっ殺して欲しいんですよ。」

男「なんでそうなる?」

女「だって先輩伝説の殺人拳の使い手なんでしょ?20万個の武具と30万種類の技を使う伝説のアサシンだって聞きました。」

男「何処情報だよ!2種類のケン玉を使って3個の技を披露する位しかできませんけど??」

女「えー!ガセだったんですかぁ!じゃあもう先輩には何の価値も意味も無いじゃ無いですかーゴミじゃん。ザーコザーコ!」

男「お前マジで酷いな。そりゃドM彼氏も逃げ出すわ」

女「…あ、でもでも…やっぱり私とつきあいませんか?」

男「いやだから何でこの期に及んで殴り合わなくちゃいけないんだよ!」

女「違いますよ。お付き合いです。男女交際しましょって意味ですよ。」

男「…え?…ええ!?何で!イヤだよ!」

女「でもさっきは「わかった!さあ来いっ!」って言ってくれましたよね?それって交際オッケーって事でしょ?」

男「うっ!」

女「それに私がキスした話の時もちょっとショック受けてたし。」

男「あ、アレは…。」

女「ねえ?私の事、実は好きでしょ?付き合ってくれますか?先輩!」

男「…はい。…お願いします。」

女「ふっふっふ♪素直でよろしい♪」

男「…でも何でいきなり付き合う気になったんだよ?さっきまで価値も意味も無いゴミとか言ってたのに。」

女「さっき拳の方のお突き合いをした時にですね」

男「お突き合いじゃなくて一方的な突きな」

女「気持ちよかったです…殴り心地が!」

男「…え?」

女「さっそく…一発いいですか♪」

男「ちょ!まっ!」

女「えい♡」

男「ぎゃああああああ!」

happy end

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