2-1 シルフの保護者
今日からまた投稿していきます。できるだけ毎日あげれたらと思います。
よろしくお願いします。
「嬢ちゃんには部屋は貸せないよ。兄ちゃんと同室で泊まってくれるかい?」
「え!?何か問題がありましたか?」
「何かって嬢ちゃんはまだ13歳だろ?一人で泊めて何かあってもうちじゃ責任取れないからね。兄ちゃんが保護者みたいだし同室なら泊まっても構わないよ」
街を出て1日歩いてたどり着いた小さな宿場町というか集落の宿で一晩休もうとしたが・・・
シルフと同じ部屋で寝ることになった。
「15歳になる前に教会を出られるのでしたら保護者が必要になります。ギンジさんが保護者になられると思っていたのですがご存じなかったんですか?」
シルフも俺と一緒に街を出ることを役場でメガネのお姉さんに伝えるとそんなことを言われた。そりゃそうだ。保護者がいないから教会に住んでるのに後ろ盾無しで出ていけるはずもない。15歳になる前に仕事が見つかり出ていく場合は勤め先の雇い主が15歳になるまで保護者として責任を負うそうだ。
「保護者って僕でも大丈夫なんですか?」
「ギンジさん自身は15歳を超えてらっしゃいますし、シルフさんの同意があるならあとは教会の方の許可が貰えれば大丈夫です」
シスター、シルフと共に役場に来たら手続きはしてくれるというので別日に3人で役場を訪れて手続きをした。シスターは「シルフをよろしくお願いします」と何も聞かずにOKしてくれた。
そんなこんなでシルフが15歳になるまでは俺が保護者となってしまったわけで・・・まぁシルフの生活や安全は守るつもりだったので大した問題も無いだろうと高をくくっていたのだが。
ヘルムゲンを発った俺とシルフは2日ほど歩いたところにある隣街のリアンクルという街を目指すこととした。二つの街の間には宿とそれを中心とした小さな集落があり歩いて行き来する人が休憩するのに使われている。
一応馬車を使えば1日でリアンクルまで行けるようだったが荷物が多いわけでも無くせいぜい1泊2日の移動なら歩きも悪くないと思いシルフと相談した結果、朝早めに出発することとした。
いつもシルフが植物採集をしていた森とは逆の方から街を出る。こちら側から出たことはなかったので新鮮な気持ちだ。
街を出るとすぐそばには畑や小さい牧場(のような動物を飼っている場所)が道の両側にあり、側には管理している人が住んでいるのか倉庫のように使っているのか建物がいくつか立っていた。
牧場には馬もいたのでここで貸し出しとかもやっているのかもしれない。今回はお世話にならないが他の街でも街の外で飼っているかもしれないので頭に入れておこう。
シルフもこちら側に来るのは初めてのようで二人できょろきょろしながら道を進んだ。早朝のせいか他の人はおらず少し歩くと畑と牧場も無くなったので草原の真ん中の道に二人きりだ。
次の街はどんなとこだろうとか、今日泊まる宿はどんな感じだろうとか他愛もない話をしていたが見晴らしのいい草原で魔物が襲ってくるわけでも無く話題もすぐに尽きてしまった。
せっかくなので歩きながら魔法の練習をする。シルフには色んな大きさや形の水を作る練習をしてもらい俺は相変わらず火の魔法を出そうとする。まぁ出ないんだけども。
道端には丸太を切っただけの椅子が置いてある休憩所があり何か所目かの休憩所でお昼を取ることとした。
持ってきたパンと燻製肉で腹を満たすと少し休憩してからまた歩き出す。宿では暖かい物が食べれたらいいな。とシルフと話した。
何度か馬車とすれ違ったり追い抜かれたりしたが歩いている人とは結局会うことは無いまま今日の目的地の宿場までたどり着いた。日が暮れる前につけたので早く出たのは良かったのだと思う。
宿に入ると左手に小さな食堂があり正面に受付のカウンターがあって中でおじさんが座っている。「泊まりたいんですが部屋空いてますか?」と尋ねて2部屋お願いすると、断られて1部屋で泊まることになってしまった。
宿の2階にある部屋に案内される。良かった、さすがにベッドは2つある。一応部屋を取る前にシルフに確認したが2部屋だと部屋代がもったいないと思っていたそうで本人はこれで良いと言っていた。
荷物を置いて一息ついた後1階の食堂で食事をとる。素泊まりする人も多いようで食事代は宿代に含まれていなかった。
パンとスープという簡単なメニューだったが暖かい物が食べれるのは嬉しい。この集落では畑での栽培もおこなってるらしくスープは具がたくさんだったのも満足度高かった。
宿の敷地内にある井戸には衝立があり、桶を借りてシルフと交代で見張りをしながら汗を流した。魔法のおかげでいちいち井戸から汲まなくてもいいのは便利だな。水の処理方法があれば部屋などでも体を洗えそうだが現状は屋外じゃないと無理だな。
旅の初日で気が張っていたのか疲れはあったが変な高揚感もあり眠気は無かった。
シルフも同じなのか寝つけないようだったのでベッドに腰かけて眠気が来るまで話をした。
シルフがあくびをするのを合図にベッドに入り1日目が無事に済んだことに安堵しながら眠りについた。
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