表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/53

侍女が死んだ

 アリーヤ様付きの侍女が、物盗りに殺された。


 今はみんな色んなことに不安を抱いていて、それ自体は悲しいとは思わなかったけど、一つだけあの人が死んで気になる事があった。


 アリーヤ様の結婚式の数日前に、何度も妹さんからの手紙が届いているって伝えたのに、下位貴族である私の話なんか聞いてくれなかった。


 アレはどうなったんだろう。


 妹さんは風邪で式に参列できなかったって聞いたけど、本当なのかな?


 妹さんからの連絡が途絶えたと悲しんでいるアリーヤ様が可哀想だ。


 嫌な人だったけど、せめて自分の責務は全うしてほしかった。


 私の責任になったら嫌だから手紙の存在は言わないけど、あれに何が書かれていたのかな。


 降る雨の激しさは増すばかりで、王都が水浸しになる勢いだ。


 アリーヤ様のお祈りが始まれば、これも鎮まるのかな。


 王太子御夫妻は、まだ部屋で過ごされているそうだ。


 一般に開放された聖堂は、祈りを捧げる人々でごった返している。


 みんな不安そうな顔をしていた。


 もう、大変な規模の災害が起きていて、周辺の被害は甚大だと聞いた。


 聖女様は、のんびり王宮にこもっていていいのかな。


 まぁ、王都が災害に見舞われることなんかないから、しばらくは大丈夫かとは思うけど、何よりも私がいる場所が何もなければそれでいい。


 先日、実家の様子を見に家に帰った。


 私の実家はたくさんの船が利用する港町だ。


 その時はまだ、港にはたくさんの船が停まってて、たくさんの人が行き交っていた。


 実家に滞在した二日目、そこから帰ってくる途中で雨が激しくなって大変な思いをしたものだ。


 あの日から雨は止んでいない。


 でも、いよいよになったら、もう一つの大陸の帝国とかから支援を受けられたりすればいいだけだ。










評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ