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6章 本探し

僕達は廊下に出た。すると、休憩室の扉がギギーと音を立てて自動で閉まり、ガチャリと鍵がかかった。

休んだものの、疲れが取れた気がしない。逆に疲れたようだ。今日も謎を解くなんて…無理だ。電気ショックを15回食らったら即死するということを聞いて、怖気とプレッシャーが重なりノイローゼになりそうだった。そんな事を考えていると、何度も見ている廊下が暗く怖い場所のように見えてきた。

《次のステージも前と同じように好きに選んでいいよ。》男の声が響いた。この声を聞いたらますます怖くなってきた。

「わーてるよ。」猛が目をこすりながら言った。まだ眠いのだろう。

「前と同じだ。この前の部屋の右の部屋に行くだけだ。」僕はそう言ってみんなと、この前クリアしたステージの右の部屋に行った。部屋に入ると様々な種類の本がきっちりと並べてある本棚が4面の壁(入り口を除く部分以外)に隙間なく並んでいた。床にはいつも通り問題が書かれていた。問題の内容は…!?僕は声に出るぐらい驚いた。

≪『農園のほのぼの日記(①~⑤)』という本を見つけよ。≫という問題だった。ここまでは何ともないが、おかしいのは注意説明の所にあった。

≪※制限時間は15分とする。≫という注意書きだった。この部屋は休憩室の1.5倍くらいの大きな部屋だ。(休憩室が15㎡くらいで1.5倍の22.5㎡くらいだ。)こんな広い部屋に敷き詰められている本の中からある5つの本を15分以内に見つけるなんて…。

《猛君、君が今思っていること当てよう。》さっきまで余り喋っていなかった男の声が響いた。

《(いや、不可能じゃん。あいつ出来んのか?…そう思っているのか?》男が言った。

「⁉どうしてわかる…?」僕が電気がないと思っているときも正確に僕の心の中のことを当ててきた。どうして分かるんだ?

《そんなことを思っているなら、また罰を与えてやってもいいぞ?》「そ、それだけはやめてくれ!頼む!」

こいつ、滅茶苦茶だな。

《まあ、そんなこと言っていても時間を食うだけだし、そろそろ始めるよ。》「…分かった!」僕らは頷いた。

《それでは、3,2,1,スタート~!!》男の声が響いた。

僕達は、それぞれ、ここの本棚にありそうー!と思うところの本棚に向かって本をあさりだした。

「クッソ―!あんな高い所届かないって!」《そうだね。~階段~を用意しよう。》ん?階段?聴き間違いかな…

その瞬間、天井からか、階段が降ってきた!?階段は高さ4m横1mくらいの階段だった。

《これで届くよね?ちなみに階段にはタイヤがついているから移動することも可能だよ。落ちてケガしないように。》とのことだ。いや、はしごでよくね!?皆がそう思った。時間があまり残っていなかったのでそのまま本探しに戻った。この本違うこの本違う…と本を探していった。

         ~12分後~

「あー!もー全然見つかんない!」夏奈が言った。額に汗が浮き出している。それはみんなもだ。

そう思っていたら、

「あった!」猛が言った。本当か!?僕が聞くと猛は手にある1冊の本を持っていた。題名は[農園のほのぼの日記①]と書いてあった。よし!これで1冊見つけた!普通、そのシリーズの本は近くにおいてあるはずだ。そう思い、農園のほのぼの日記が置いてあった場所の近くを見るが②~⑤は見当たらなかった。

「あれ?おかしいなー…」僕は思わず声を出してしまった。

《あーそういえばその本のシリーズはそれぞれ別の場所にあるからね。》男は言った。 

「面倒くさい事を~~~!」「仕方ないよ。」はあ。僕はため息をついた。

《あと2分》キツイ!そう思った。

「あった!!」猛と夏奈が同時に言った。2人の手にはそれぞれ[農園のほのぼの日記]と書いてある本が握られていた。これで、①と②と⑤がそろった。

「ていうかー、猛本探すの上手じゃない?」「確かに。」猛の頬が赤くなった。

「い、いやー…。実は俺ん家いつも散らかってて、無くし物が多くてそれをいつも探していて自然に物を探すのが上手くなっちゃったんだ。でも、まさかこんなところで役に立つなんてな。」と、説明してくれた。っていうかそんなことを言っている暇はない。早く見つけないと!

「そういえば、高いところのある本って探してなくない?」「確かに!」そのまま階段を上って高い所にある本を探し始めた。

あと1分。見つかるか?…!

「見つけた!」僕は言いながら、指さした。その方向には[農園のほのぼの日記]という本があった。

「まじか!」そう言って猛は階段を移動させて、本を取った。あと1冊。

《残り時間30秒》男の声が聞こえた。クソ!急げば急ぐほどパニックになって見つけずらくなる。あと30秒しかないってのに!

「あっった!」猛は大声で言った。猛は階段を移動させ、本を取ろうとしたが足を滑らせて階段から落下した。

「猛!」僕は、大丈夫か?と問いかけるように言った。

「慎司!夏奈!本を頼む…」猛は痛そうに言った。

「夏奈‼猛を頼む!僕は本を取るから!」「分かったわ!」僕から本まであと10mくらいある。

《あと6秒》ギリギリ届くか届かないか。一か八かやってみるしかない。僕は走り始めた。

《5》男のカウントダウンの声が聞こえた。もっと速くもっと速く!

《4》速く走れ!僕が本を取らないとみんなが電気ショックを食らうことになるんだぞ!

《3》あと5m!いけ!いけ!

《2》無理か…!?いや、あきらめるな。

《1、無理かな~?はははは!》男が言った。

「黙れーーーー!」僕は大声で叫び、階段の上を飛んで本を取った。

《…!は、すごいよ、君は。クリアおめでとう》やっったー!夏奈の方を見ると、猛と一緒に喜んでいた。

…10分後…

僕達は廊下に出て、男が声を発する前にステージを選び入った。

《もう慣れたのか?それとも早く次のステージに進みたいのか?》は?頭おかしいんじゃないの?と思ったがそんなこと言ったら電気ショックだ。

「ちげーよ。こんなとこ1秒でも早く出たいから速く行動してるだけだよ!」おい!猛!そんな事言ったらマジでやばいぞ…!

《そうかい…。じゃあ6ステージ目はすごく楽しめるように改造しておくよ。》いや、そんなことするならここから出させてよ…。

「5ステージってどんなのだろうな。」と猛。

「分からない。」「ていうかさ、謎解きって言ってたけど、2,3,4、と謎解きというよりは、勘がよく働くステージだったよね。」会話を挟みながら部屋の真ん中に立った。

6章投稿しましたー!まさか探す本が農園のほのぼの日記とは思わないですよね。

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