55 鳥の国から 員数チェック 1999年12月
55 鳥の国から すずがも通信119号 1999年12月
35種・145羽。丸浜川を入れると41種、160羽以上。さて、なんでしょう、これは。11月9日現在、野鳥病院で飼育している鳥の種類数と個体数です。ようやく出た!ちょっとうれしい。
数年前から秋に「員数チェック」というのをやっています。野鳥病院も患者さんがふえて、どんな種類がどのくらいいるのか、すぐにはわからなくなりました。おおぜいの中には、ほんの2、3羽ですが、現在の傷病鳥救護棟ができた1991年より前から飼われている鳥もいます。年に一度くらいは、全員の体重をはかったり、健康状態を見たりして、それぞれの鳥とカルテをきちんと合わせておこう、というのが「員数チェック」の目的です。
きっちり合うのが当たり前のはずなのですが、なぜカルテと実物が合わず、「右翼骨折」が「左翼」になったり、雄が雌に化けたり。いちばんやっかいなのが鳩類。たくさんいて、長生きで、入れ替わりも多いために、やたらめったにわけのわからないカルテが出てきます。ビニールテープのカラーマークがとれずにいてくれれば、たいていは大丈夫なのですが、記入の不備と「ノーマーク」が重なると、もうアウト。
今回は、ドバトとキジバトを除いて、どうにかカルテと実物をぴったり合わせることができそう。ああ、それでもまだわからないハトが8羽もいる‥‥‥まあ、少なくとも何種類、何羽いるかだけはわかったことに満足しつつ、あとしばらくはカルテをにらんでの悩みが続きます。
新鋭の草刈機、オーレック社のハンマーナイフモア(通称「オーレックくん)」のおかげで、秋のトラクターがけ等の保護区内の作業が、驚異的なスピードで着々と片づいてゆきました。一方では、カルガモのヒナたちの入院ラッシュが終わり、空き部屋ができたりして、野鳥病院の世話がずいぶん楽になりました。もうひとつ、環境保護などをテーマにしている東洋工学専門学校の生徒さんが、アルバイト見習いのため、一時に三人来てくれる、という日ができました。
それっ。こういう時に必死に働いてしまうのが、わが「鳥の国」の悪いくせ(正確には私の悪いくせ)なのです。ああして、こうして、こうやれば、八室ある個別禽舎をぜんぶあけて、一度に大掃除ができる‥‥‥鳥がいない空き部屋なら、懸案だった内壁のペンキ塗りもできる。手が多い時、勢いに乗って、大掃除も、ペンキ塗りも、なんとか無事にできました。為せば成る!




