表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
現在進行 鳥の国 1  作者: 蓮尾純子(はすおすみこ)
48/90

48 鳥の国から   カワウのコロニー   1999年8月

48 鳥の国から   すずがも通信117号 1999年8月


   カワウのコロニー

 湾岸道路沿いのカワウのコロニーが、一辺1100mのうちの800m近くを占拠するようになりました。ちょうど観察舎の正面の巣でヒナが育っているらしく、6月末、図書室外の非常階段の上で、風に乗ってくるピルルル、ピルルルというかわいいヒナの声を聞きました。最後のヒナの巣立ちも近いことでしょう。

 緑地は幅20mしかなく、樹木も大きくはないので、コロニーは横へ横へとひろがります。今年の営巣数は、合計では軽く1000をこえるでしょう。ごひいきのマテバシイがあまりいたまないといいなあ。

 カワウがコロニーを作るのに選んだ緑地は、ご近所迷惑にもならない理想的な場所です。ここは鳥の保護区で、樹木の保護区ではありません、とか、カワウがもしピンク色だったらもっと喜ばれるはずです、とか、とかく風当たりの強いカワウを弁護しているところです。でもねえ、せめて白ければいいんだけど。みなさん「カラスがあんなにいっぱい」と言われます。


 保護区の中は、次々にヒナが見られて喜んだのに、これまた次々にヒナが消えるという状況で、悲しい思いをしています。前号に書いたオオバンのヒナ4羽も、6月8日に見られたセイタカシギのヒナ2羽も、もっとくやしいのは、ヒナを実際に見つけてはいないけれど、親鳥の様子から見て、確実にふ化したと思われるコアジサシ(6月13~16日まで、下北岬付近を通ると親鳥が2羽で頭上に舞い下りて激しく威嚇したが、17日にはまったく姿を消してしまった)まで。どれも数日で消えてしまいました。カラスよりもむしろ蛇を疑っています。

 旧・田の字池のカイツブリは、もうヒナを2回かえして、ちゃんと育てているようです。セイタカシギ(6月8日のものとは別)のヒナも(6月25日に初めて見られ、7月9日にも健在)、1羽だけは間もなく飛べるほどに大きく育ちました。

来年は、もっとうまく行くようにやってみよう、と、鋭意作戦検討中の鳥の国です。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ