36 新ルート開拓 1998年12月
36 いっぱいできた池やそのほかもろもろ
保護区内現在進行 すずがも通信113号 1998年12月
新ルート開拓
「つっこめーっ!」
この秋はみんなで、せっせとやぶこぎをやっています。早い時期のトラクターがけや草刈りが一段落したところで、まず新しい観察ルートづくりにとりかかりました。秋の初めは刈った草がまだ伸びるので、このルートはどうもうまくない、という場合でも、放っておけば草原に戻ります。少々の失敗はやり直せばよい、と、ともかくやぶこぎ。「あの桜と後ろの高圧鉄塔の中間くらいの見当で」「この松よりはだいぶ左ってことね。行ってみます」
新ルート開拓の手順はこんな具合です。
まず、だいたいこのあたりにルートをつけたい、と地図上でプランを立てます。
次は一人か二人でやぶこぎをして、ここはいいポイントにありそう、とか、この向きに道をつければ観察舎からじゃまにならない、といった見当をつけます。
お次。人ひとりが通れる程度にせまく草を刈って、歩いて様子が見られるようにします。
それから実際に歩いてみて、ちょっとこれだと急角度に曲がりすぎて不自然だ、とか、単調すぎる、足場が悪い、といった難点を見きわめ、修正を加えます。
これでよさそう、ということになった時点で、でこぼこをなおしたり、少し道幅を広げて、人がふつうに歩ける程度の小道にします。
現在はここまでの段階で、鳥を驚かせないための目隠しを作ったり、湿地に木道などの歩きやすい工夫をするのはこれからの作業です。
ウラギク湿地から旧淡水池にかけて、何通りかの新しいコースができました。近いうちに観察会などでご案内できると思います。新しい道に生きものが住みついて面白くなるまでには何年かかかるので、先をお楽しみに。




