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蜥蜴

作者: WATT

 玄関の前で小さな蜥蜴が死んでいた。

 死骸は首をめいっぱいドアの方に向けていて、暑い日のことだったので、必死に涼を求めたのだろうと思われた。なんとなく愛着がわいて、蜥蜴のことをペットとして飼うことにきめた。

日が経つにつれ、段々と内臓やら何やらがこぼれ出てきた。だが、なにぶん小さい体のことなので、すぐに干からびてしまった。

(いっとき雨が降ったので、もしかしたら生き返るのではないかと期待をしたが、そんなことはなかった)

 一ヶ月ほどたった頃、住居の管理人から「エントランス清掃」の通達がきた。

 夜半から降っていた雨は止みはじめ、蜥蜴は相変わらず動く気配がない。私が仕事から帰るころには、もう彼の姿はないだろう。

 新たな死骸を探さなければ、と思いながら、玄関の鍵を掛けた。


<了>


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