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ベラミ
○あなたはもう忘れたかもしれないが
卒業間近、生活にも行き詰り始めました。
「製作と販売をきちっと分けてもらえませんか?」
このころあなたはパート一人を使ってスヌーピーの
看板を作ってました。毎晩飲んで帰る私。
新京極の家主が酒好きでその付き合い。言い訳です。
売り上げの半分はお酒に消えました。
○あなたはもう忘れたかもしれないが
とうとう生活に行き詰まり、あなたをベラミに勤めさせてしまいました。
私の旧友が支配人をしていたからです。
ほんとに申し訳ない。私はまたヒモのような生活になりました。
山口組組長の狙撃事件のときにあなたは現場にいましたよね。
よくその話を生々しく聞きました。
知見を迎えにいってベラミの角であなたを待ちます。
いつか必ずいい思いをさせてやると思いつつ、
焦るばかりで、ろくな就職もできなくて辛い日々でした。