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不治の傷痕  作者: 山井
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01 卒業式

 僕の名前は打波隼人。

今日は三年通った中学の卒業式。

田舎の中学というのもあってか小学校から変わらない、なんなら幼稚園の時から変わらないメンツだった。

高校は近くに無いし、それぞれが夢に向かって走り出すタイミングだから友人と会えるのも今日までかな…とか感傷に浸りながら余裕をもった足どりでテコテコ通学路を歩いていると


「よっ!おはよー隼人!!」


後ろから盛大にぶつかってきたのは友人の小西啓だった。


「おはよ。啓、今日も元気だね。」

「おー!めっちゃ元気モリモリくんだよー!今日の卒業式さー二人でサボらね?」

「え…?どしたの、話聞くよ?」


啓は根っからの陽キャラだと思う。頭の出来はそこそこだけど、運動にコミュ力、なにより誰にでも優しい啓はこの先、人脈には困らないだろうな。なのになぜ友人も沢山居る彼が大事な卒業式をサボろうとか言うのか。とか考えていると啓は大笑いしながら


「なんもないけど最後だと思うと少しでも引き伸ばしたくてさー、現実逃避とかしたくなるんだよなー」

と言った。

「啓も現実逃避とかするんだね、意外。」

僕が笑いながら答えると啓は

「まー、隼人が一番仲良かったからなぁー」


とにこやかに答える。

それから何気ない雑談をしながら登校しているとふいに、こういう馬鹿みたいに楽しく話しながら登校するのも今日で最後だと思うとなんだか目頭が熱くなる気がした。


「おい隼人、どうした急に、泣いてんのか?何か目に入ったか?」

「泣いてねーよばーか」

「ばかは余計だろーひでーなー」


ふざけた会話をしていると学校に着いてしまった。

啓にまたなと言って教室に向かおうとすると


「隼人ー、式終わったらあそぼーぜ!」


と啓が誘ってきたので適当に肯定しながら教室に向かう。

昨日の放課後に誰かが描いたのかはたまた先生が描いたのか分からないが教室の黒板には3年2組卒業おめでとうの文字と人気アニメのキャラクターが描かれていた。担任の先生が出席をとり、その後教室から卒業式の会場となる体育館まで列をなして歩いていく、3年1組が体育館前で待機していてそこで止まった。そして‘‘卒業生、入場‘‘という司会進行のナレーションとともに1組の列が動き出す。3年生は全部で2クラス。1組に続いて2組の先頭も歩き出す。

演出なのか体育館の中央には3,4mはありそうな半透明で六角形の美しい水晶のようなものが浮いているように見えた。


その瞬間ーーー。


その一瞬、六角形の水晶に亀裂がはしり粉々に砕け散り、破片が降り注ぐ。周囲の光を反射して輝く破片はとても美しかった。


そして僕は気を失った。

ゆったり更新予定です。。完結するかな。。するといいなって気持ちで書きます。

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