【プロットタイプ】都合の良い世界
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
上手い回答が出来ない人間なので、感想欄閉じてます。
これは読者様の問題ではなく、私の問題。
詳しく知りたい方は代表作の『作品と作者の注意点』に書いてあります。
注意事項2
都会のハロウィンに群がる様に、結局は都合の良い真実だけを食らって生きている。
本日、十月三十一日。都会では大規模な仮装大会が行われる日であるが、幸か不幸か土砂降りだった。この状態では、きっとあの場所に集まる者は少ないだろう。
家事を終え、風呂上がり、後は適当に過ごして終わるだけというこの時間、声を掛けて見た。
「という訳で、トリックオアトリート」
同居人は此方を一瞥し、また執筆に戻る。取るに足らない事だと判断したのだろう。だから膝上に置いてあった腕を持ち上げて、そのまま上に乗り上げた。
「……お前、その年齢でその言葉を掛けるのか」
若干踏み込んだ、ある意味地雷とも取れる物言いに、私の顔は引き攣った。けれどもこれはただの日常なので、構うことなくトリックを求める事にした。
「年齢関係ねーから。というか『皆がそうだから、私も従う』って思わないで欲しいかな!! この歳になっても子供じみたじゃれ合いを求めても許されるでしょう!!」
と言うのはただの方便である。レスバのゴングが鳴ったなら、多少自分の信念を捻じ曲げても、勝ちに行きたい。相手が瑠衣ならばなおの事。
あぁでも、『もう良い大人なんだから』、『落ち着いた行動をしなさいよ』、『幾つだと思っているの?』其れは世間一般では頻繁に飛び交う言葉で、それこそが正義で、だからこそ、何が正しいのか分からなくなる事がある。
あの大都会で盛り上がる人々が、世間一般からしたら浮いた存在であるように、けれどもあの中に組み込まれたら、盛り上がらないとおかしな存在であるうに、何が基準か何てその時、その時によって変わってしまう。
「……」
「……少し言い過ぎたな。菓子は旅行先で買ったもので良いか?」
「あ、そうじゃなくて……。今どきSNSで様々な意見が飛び交って、坩堝の様な世界が広がってはいるけれど、結局皆、自分の基準にあった、都合の良いところだけを切り取って居場所にしてるんだなって痛感しただけ」
あの大都会で騒ぐ事を居場所とし、自分に都合の良い真実だけをめに焼きつける様に、世の中の人間は自分に合った基準を都合よく選んでこの世界をいきている。
私を含めて誰かを糾弾できる立場にある訳では無い。
「都合の良いこと言ってるって自覚はあったんだけど、其れを深掘りしていったら、私も同じ穴の狢だと思っただけ」
「何を考えているか知らないが、今のお前は少し考え過ぎだ。皆深く考えてねぇ。だから適当に騒いで糾弾して、お前が言ったような居場所を求めて言葉を変える」
そう言いながら、土産物のクッキーを私の口に突っ込んだ。
「考えるには、甘みが必要だろ。其れでも食ってろ」
とある方の小説が読みたいなと思って、あらすじと感想を調べて、其れから発想を得た話。
あのさ、世の中、多様性、多様性って騒がれているけれども、本質的な意味で受け入れている人ってほぼ居なくない?
何が言いたいかっちゅーと、
え、皆、主食があれば、地雷もあるよね?
その自分が持つ全ての地雷さえも受け入れれば、本当の意味で多様性なのかも知れない。
けれどもそんな事出来る人ってほぼいないよね?
主食だけを見て、調べて、受け入れて、居座って、地雷からは遠ざかる。
それだけなら良いけど、地雷に対して、非難とか、中傷とか、平気でするじゃない?
自分に都合の良いことだけ受け入れて、嫌な事は排除するよね?
其れは本当に、多様性と言えるのか?
全ての人、思想を押し付ける人、受け入れない人、その全ての人に対する問い掛け。
これを『年齢』という名の『一般論』とハロウィンの参加者、外側の視点から切り込んだ話。
ある程度年齢重ねるとさ、
『良い年なんだから辞めなさい』、
『其れ持つには子供っぽい』、
『恥ずかしいと思わないの?』
なんて言うじゃないですか。
こういうのって、『私の基準からは受け入れられない』から批難する訳じゃないですか。
大都会ハロウィンの参加者だったら、露出の多い服を来て、騒ぐ事が当たり前。
其れから外れた人は異物として扱われるじゃないですか。『これも自分の都合に合わないから』。
どっちも自分の都合でしか相手を見てないし、批難もしてない。
都合のいい良い世界でしか生きてないからそんな風になっている。
自分には関係ない癖に、『気に入らないから』という一点だけで、相手を叩く。
果たして其れを分かっている人間が、どれだけいるんだろう。
どうでも良いのにね。
参加しようがしまいが、何を着ようが着まいが、結婚しようがしまいが、実家出ようが出まいが。
貴方に関係ありますか?




