夏休み最後の約束
『えるてん! エルフ転生少女の、まほうと休日』は
毎朝6時に更新中!☀️
通勤・通学、朝ごはんのお供に
ティナたちのほのぼのな一日をどうぞ♪
今日も“えるてん!”で、ちょっと笑顔になれますように✨
(午後。湖畔の家。蝉の声が遠くで響く。
ティナは机の上に置かれたペアチケットをじっと見つめていた。)
ティナ「(……“魔王遊園ペアチケット”……
せっかくだし、使わないのももったいないよな……)」
(窓際でポーションの瓶を磨いていたリリサが、ちらりとティナを見る。)
リリサ「どうしたの? さっきからそれ眺めて。」
ティナ「あぁ、これ。魔王さまにもらったやつ。
魔王遊園ってやつ、どんな場所なんだろうなーって思って。」
リリサ「ふふっ、遊園地ね。いいじゃない。行ってみたら?」
ティナ「行ってもリリサとふたりじゃつまんないだろ。」
リリサ「……私と行く気だったの?」
ティナ「え? うん。だって他に誘う相手なんて――」
リリサ(にっこり微笑んで)
「カレンちゃん、誘ってみたら?」
ティナ「え、カレン? なんで?」
リリサ「なんでもよ。」
ティナ「なんでもって……絶対なんかある顔してるぞ……」
リリサ「ふふっ、気のせいよ。
来週から新学期でしょ? せっかくだし、
夏休み最後の週末、楽しく過ごしてきなさい。」
ティナ「……うん。わかった。」
(少し照れくさそうに笑うティナ。
その背を見ながら、リリサは静かに微笑む。)
リリサ「(……カレンちゃん、あなたの気持ち、あの子に届くといいわね。)」
(窓の外、夕焼けが湖面に反射してきらめく。)
---
(後日、夕方。街の通り。
ティナとカレンはアイスを食べながら歩いている。
風鈴の音と、どこかの屋台の準備の音が聞こえる。)
ティナ「夏休みも、もうすぐ終わりかぁ……」
カレン「ほんとあっという間だね。
でもあたし、今年はすっごく楽しかったよ。海とか、祭りとか!」
ティナ「うん。最高だったなぁ。温泉も気持ちよかったし。」
(ふと、ポケットからチケットを取り出して)
「――あ、そうだ。これさ。」
カレン「ん? なにそれ?」
ティナ「魔王さまにもらったんだ。“魔王遊園”のチケット。
ペアなんだって。よかったら、一緒に行かない?」
(カレン、口にしていたアイスがぽとりと落ちる)
カレン「………………へ?」
ティナ「遊園地。休み最後の週末に行こうかなーって。
ほら、せっかくだし。」
カレン「えっ、ちょっ……ま、待って、ちょっと今整理させて……!」
(耳まで真っ赤)
「い、一緒に!? ふたりで!?」
ティナ「うん? うん。まぁペアだから。」
カレン「……」
(固まる)
ティナ「……? あ、もしかして予定ある?」
カレン「な、ない!! ないよ!!!」
(慌てて手をブンブン振る)
「むしろ予定ゼロ!! その日ヒマすぎて天井見て過ごす予定だった!!」
ティナ「お、おお……そ、それは良かった……じゃあ決まりね。」
カレン「き、決まり……(ど、どうしよう……ティナとふたりで遊園地……
デートじゃん!?服どうしよう!? 髪どうしよう!?!?!?)」
ティナ「じゃあ、今週の土曜。馬車停の前で待ち合わせしよ。8時集合で。」
カレン「う、うんっ!!!(やばい……顔ニヤける……落ち着けカレン……!)」
ティナ「じゃ、また明日!」
(手を振って歩き出す)
(カレンはしばらくその場に立ち尽くし、顔を覆って)
カレン「――うわぁぁぁぁぁ!!!」
(近くのハトが一斉に飛び立った)
次回【純情カレンちゃん、遊園地デート前夜祭!】
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