転生バレました。詰みました。(?)
初見の方は「歴史の授業、リリサの過去」を先にご覧下さい♪
『えるてん! エルフ転生少女の、まほうと休日』は
毎朝6時に更新中!☀️
通勤・通学、朝ごはんのお供に
ティナたちのほのぼのな一日をどうぞ♪
今日も“えるてん!”で、ちょっと笑顔になれますように✨
(ティナと魔王、並んで歩く街の通り。
周囲の人は遠巻きに避け、ふたりの前だけ妙に静かな空間ができている。)
魔王「……お主、転生者だな。」
ティナ「っ!」
ティナ「(やばいやばいやばいっ!!ごまかさないとっ!!)」
ティナ(無理やり笑顔を作って)
「な、なんのことですかぁ〜?ティナわかんなぁい☆」
(声のトーンが明らかに不自然。頬が引きつってる。)
魔王「クックックッ……ごまかしても無駄よ。」
(魔王の口元がわずかに笑みを描く。その金の瞳が、ティナの奥底を見透かすように光る。)
魔王「お主に流れておるその魔力――見覚えがあるぞ。
……190年前、森で助けたエルフの少女と同じ魔力をしておる。上手くごまかしておるようだが、ワシの目はごまかせぬ。
あのエルフから転生させられたな?」
ティナ「(……ッリリサのことを知ってる……!
リリサが言ってた“昔、森で助けてくれた男の人”って……
……魔王さまのことだったんだ……)」
(魔王は空を見上げ、少しだけ懐かしそうに目を細める。)
魔王「……だが安心せい。憲兵に突き出したりはせぬわ。」
ティナ「え? なんで?」
魔王「転生魔法を使えば打首――
そんな愚かな法律、このワシの国には存在せぬ。
あれは東の王国が勝手に作った法だ。」
ティナ「……じゃぁ……通報とか……たかったり、ゆすったり……しない?」
(涙目でびくびくしながら)
魔王「クックックッ……」
(ゆっくりティナを見下ろし、口元に影を落とす。)
魔王「しないよ。」
(暗黒微笑み。風が吹く。ローブがはためく。)
ティナ「(怖ぇぇぇぇぇーーー!!
優しい笑顔のはずなのに圧がヤバい!!)」
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雑貨屋
(雑貨屋の扉を開けると、ベルの音が軽やかに響く。)
ティナ「ここが雑貨屋だよ。」
魔王「ふむ……ここが……」
(黒いローブを揺らしながら中へ入る。
店内の客がざわっとして一歩引く。)
店員「(え、え? なんか魔王っぽい人入ってきたんだけど!?)」
(魔王は棚を見渡し、すぐに目的のものを見つける。)
魔王「おおっ……あった……!」
(両手で掲げる)
「“魔法少女モリキュア変身セット”ッ!!」
ティナ「(なんか光背負ってる!?)」
(意気揚々とレジに向かう魔王。しかし途中で、ふと足を止めた。)
魔王「……む?」
ティナ「どうしたの?」
魔王「こ、これは……!!」
(震える指で棚を指す)
「“HG 1/144 ガンバイン 期間限定クリアパーツキット”ではないか!!!」
ティナ「……え?」
魔王「このHG 1/144 ガンバイン 期間限定クリアパーツキット……!
魔王国のどこの店を探しても見つからなかったのだ……!
まさか……まさかこのような雑貨屋にあるとは……ッ!」
ティナ「……ほしいの?」
魔王「ほしいっ!! ……だがっ!!」
(拳を握りしめ、苦悩の表情)
「この前、別のプラモを買ったばかりなのだ……!
また買えば、妻のリカに叱られる……!」
ティナ「(魔王さま……奥さんに完全に頭上がってないんだな……)」
ティナ「でも、それレアなんでしょ?」
魔王「う、うむ……だが……ッ! ワシはどうすれば……!」
ティナ「買っちゃいなよ!
レア商品って一期一会だよ!
買わない後悔より買う後悔だよ!
言い訳なんて後から考えればいいんだからさ!」
魔王「……買わない後悔より、買う後悔……クックックッ。
お主、良いことを言うな?」
(魔王、決意の顔。)
魔王「よしっ、買うッ!!!」
(店内に響く豪快な声。店員がビクッとしてレジを操作する。)
こうして魔王さまは
“モリキュア変身セット”と“HG 1/144 ガンバイン 期間限定クリアパーツキット”を無事購入した。
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別れ際
魔王「礼を言うぞ、ティナよ。」
ティナ「いいっていいって! 案内しただけだし!」
魔王「道案内をしてくれた礼だ。受け取れ。」
(差し出された包み。中には――)
ティナ「……はちみつバターサンド? と……魔王遊園ペアチケット?」
ティナ「えっ……ありがとうございます……(魔王遊園……聞いたことあるけど人気だよな……)」
魔王「クックックッ。楽しむといい。」
(ローブを翻して去っていく魔王。その背中はどこか誇らしげだった。)
ティナ(手を振りながら)
「……なんかすごい人だったな……」
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薬草屋前
(薬草談義を終えたリリサが外に出てくる。)
リリサ「お待たせ。どう? 何か良いの見つけた?」
ティナ「うん! はちみつバターサンドと遊園地のペアチケットもらった!」
リリサ「……どういうこと?」
ティナ「いやー……なんか、魔法少女の玩具とプラモを買いに来てた魔王さまがいてさー……」
リリサ「……はい?」
(リリサ、絶句。ティナはニコニコとバターサンドを頬張る。)
リリサ「……もう一度、最初から説明してもらえる?」
ティナ「えっとね、まず――“モリキュア”っていうのがあってね?」
(このあと30分、リリサの質問攻めが続いたという――)
次回【誰と遊園地に行こう?】
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