詩人、秒で散る
『えるてん! エルフ転生少女の、まほうと休日』は
毎朝6時に更新中!☀️
通勤・通学、朝ごはんのお供に
ティナたちのほのぼのな一日をどうぞ♪
今日も“えるてん!”で、ちょっと笑顔になれますように✨
(会場の歓声が続く中、司会の声が響く)
司会「続きまして!初戦第2試合!
麗しき詩人剣士――“薔薇のローゼフ”!!」
(登場口の扉がゆっくり開く。
中から現れたのは金髪ウェーブ、白い燕尾服に真紅のマント。
手には一輪のバラ。)
ローゼフ「愛しき観客たちよ……今日、私は戦いではなく――芸術を捧げよう。」
(観客「うわー出たー!!」「詩人だー!」)
ローゼフ「この剣はただの刃ではない……!
愛の旋律を奏でるリュートでもあるのだ……!」
(キラッと剣を構え、ウィンク。観客席の一部から悲鳴とため息)
ティナ(控え室の扉の前で)「……うわ、濃いの来たな……」
リリサ(背後で)「落ち着いて。詩を読むタイプは意外と打たれ弱いから。」
ティナ「アドバイスの内容おかしくない!?」
司会「対するは新星!ティナ・フローレンス選手!!」
(ティナが杖を持って登場。
観客の一部が「エルフだ!」「可愛い!」とざわつく。)
ティナ(小声)「ああああ緊張する……胃がきゅうってなってる……」
(対峙)
ローゼフ「おや……これはまた……清楚の極み……!
まるで朝露に濡れた百合の花……」
ティナ「……は?」
ローゼフ「このような美しき乙女を前にして、私が刃を向けるなど――
天地が許しても私の心が許さない!」
ティナ「……試合、始まってるんですけど。」
ローゼフ「否!私は貴女に詩を捧げたい!!」
(観客のどよめき)
ティナ「詩ぃ!?」
(ローゼフ、空を仰ぎながら)
ローゼフ「白き頬 風に揺れる黄金の髪
あぁ……我が心は貴女の瞳に射抜かれ――」
ティナ(ジト目で)「……もういいや。」
(ティナ、無言で杖を構え――)
ティナ「《物理》」
(ゴンッ!!)
(鈍い音が響く。ローゼフ、白目をむいてバラごと倒れる。)
(観客、一瞬沈黙――からの爆笑と拍手)
観客「はやっ!!」「秒殺!!」「詩人終わった!!」
司会「……え、えーっと!勝者、ティナ・フローレンス!!!」
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(控え室)
ティナ「……わたし、何も悪くないよね?」
リリサ(腕組みしながら)「……杖はね、殴るものじゃないのよ。」
ティナ「……ごめんなさい。」
リオナ(くすっと笑いながら)「でも、見事な判断でしたわ。」
カレン「いや〜スカッとしたわ〜!」
サラ「詩人ってより詩的制裁だね☆」
ティナ「うまくねぇよ!」
次回【紅斧のサラ】
今日も『えるてん!』を読んでくれてありがとう♪
ティナ「学校とか仕事とか……正直めんどくさいよね!
でも“えるてん!”読んで、今日も笑顔で行こーっ!」
☀️毎朝6時更新!通勤・通学前のひとときに、ティナたちのまほうをどうぞ✨
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それじゃ、いってらっしゃい!




