草と石と、かりそめボディ
『えるてん! エルフ転生少女の、まほうと休日』は
毎朝6時に更新中!☀️
通勤・通学、朝ごはんのお供に
ティナたちのほのぼのな一日をどうぞ♪
今日も“えるてん!”で、ちょっと笑顔になれますように✨
(放課後。夕焼けが差し込むリビング。ティナが学校から帰宅する。)
ティナ「ただいま〜。あー疲れた〜」
リリサ(奥から)「おかえり。学校どうだった?」
ティナ「んー、前髪が戦力外だった。」
リリサ「……授業より前髪のほうが主役なのね。」
(ティナ、ソファにごろん)
ティナ「あ、そうだ。明日美容院行こうと思って。カレンがさ、お姉さんならいいとこ知ってるんじゃない?って。」
リリサ「ふふ、“サロンズ・ガルブ”ね。おすすめよ。」
ティナ「ガルブ? なんか格闘家みたいな名前だな……」
リリサ「中身も格闘派だから、覚悟して行きなさい。」
ティナ「……行く前から不安しかねぇ……」
(ちょっと沈黙して、ティナがリリサをじっと見る)
ティナ「なぁ、リリサ。」
リリサ「なに?」
ティナ「この体ってさ……“かりそめ”の体なんだろ? だけど髪も伸びるし…ちゃんと成長するの?」
リリサ「するわよ。エルフの転生魔法をなめないでちょうだい。」
ティナ「マジで!? え、でも“かりそめ”だよ? 消耗品とかじゃないの?」
リリサ「言い方が縁起でもないのよ。あくまで“再構成された器”。ちゃんと成長するわ。」
ティナ「……成長ってことは……背とか、胸とか……?」
リリサ「まぁ、自然の理には沿う形ね。」
ティナ「(自然の理……つまり俺、成長期美少女コース!?)」
(ティナが両腕を見ながら)
ティナ「てかそもそもさ、この体って何でできてるの?」
リリサ「珍しい薬草とか、鉱石。」
ティナ「……へ?」
リリサ「だから、薬草と鉱石。」
ティナ「ちょ、まって。俺の体、草と石ころでできてんの!?」
リリサ「ざっくり言うとそう。」
ティナ「ざっくりすぎんだろ!?俺、自然素材!?無添加!?オーガニック美少女!?」
リリサ「エコでサステナブル。地球に優しい体ね。」
ティナ「俺そんな方向で優しくなりたくなかったぁぁ!!」
(リリサ、笑いながら紅茶を飲む)
リリサ「でもね、魂との適合率は完璧。
この世界でもあなたは“生きた存在”よ。ちゃんと血も流れるし、感情もある。
……つまり、もう“かりそめ”じゃないの。」
ティナ「……リリサ……(ちょっと感動)」
リリサ「でも転んだらヒビ入るかもね。」
ティナ「話戻すなぁぁぁ!!!」
(リリサ、肩をすくめて笑う)
リリサ「はいはい。だからあんまり無茶しないこと。
明日は美容院で“器”もちゃんとメンテしてきなさい。」
ティナ「なんか俺、機械扱いされてない!?部品交換みたいに言うなぁ!!」
リリサ「ふふっ、はいはい。可愛い可愛い“草と石ころの女の子”。」
ティナ「やめてぇぇ!!もうその二つのワードだけで存在が軽くなるぅぅ!!」
(二人の笑い声が湖畔の家に響く。)
――草と石ころでできた“かりそめの体”でも、
笑って暮らせるなら、それでいい。
次回【サロンズ・ガルブの衝撃】
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