2話 湖畔のロッジ
(森を抜けると、目の前に広がる静かな湖)
(湖面は鏡のように空を映し、ほとりには木造のロッジがぽつんと建っている)
???(女性)「さぁ、入って。」
(言われるままに扉をくぐる早野)
(木の香りが心地よく、暖炉の火がパチパチと燃えている)
早野「す、すみません……お邪魔します。」
(ふかふかのソファに座らされ、温かい紅茶を差し出される)
???「まずは、成功ね。」
早野「……え、成功? えっと……状況がまったく分からないんですが……
あなたはいったい……?」
???「私はリリサ。この家でポーションの研究と開発をしているエルフよ。」
早野「エルフ……?」
(よく見ると、彼女の長い髪の間から細く尖った耳が覗いている)
早野(心の声)「まじで……エルフ耳……?」
リリサ「エルフの魔法で、あなたの“魂”を転生させたの。」
早野「……魔法? 転生……? ちょ、ちょっと待って……どういうことだ……?」
(混乱する早野。ふと、自分の体に違和感を覚える)
(作業着の袖がだぶつき、手がやけに小さい)
早野「……ん? なんか……服、でかくないか?」
(裾をめくり、腕を見る)
早野「腕……細い……? 手も小さい……?」
(次第に声が震える)
早野「ま、待ってくれ……声まで……高い!?」
(リリサが無言で鏡を差し出す)
リリサ「落ち着いて。これを見て。」
(おそるおそる鏡を覗き込む早野)
早野「……っ!?!?」
(そこに映っていたのは――金髪の少女)
(絹のような髪、大きな瞳、整った顔立ち、そして長い耳)
早野「お、俺が……美少女になってるぅーーー!!??」
(リリサは少し苦笑しながら)
リリサ「成功って、そういうことよ。」
(早野、頭を抱える)
早野「成功ってレベルじゃねぇぇぇ!!」