初めての夜。フリルとスープと少し照れくさい日
『えるてん! エルフ転生少女の、まほうと休日』は
毎朝6時に更新中!☀️
通勤・通学、朝ごはんのお供に
ティナたちのほのぼのな一日をどうぞ♪
今日も“えるてん!”で、ちょっと笑顔になれますように✨
(リリサが扉を開ける)
リリサ「この部屋が今日からあなたの部屋ね。」
(部屋の中はベッドと机、タンスだけ。質素だけど清潔で木の香りが落ち着く)
ティナ「へぇ……結構広いんだな。」
(リリサがタンスを開けてごそごそと服を探す)
リリサ「とりあえず今日はもう遅いから……パジャマでいい?」
(差し出したのは、白くてフリルのついた肌触りの良さそうなワンピース)
ティナ「……え? これに着替えるの……?」
(顔がみるみる真っ赤になる)
リリサ「パジャマじゃなくてお出かけ用のにする?」
ティナ「いやそういう問題じゃなくて!!俺男だから!!
こんなフリフリの可愛いのは恥ずかしくて無理だからっ!!」
(リリサがふっと笑う)
リリサ「さっき鏡を見たでしょ?
どっからどう見ても女の子よ。似合うと思うわ。」
(軽く手を振って)
リリサ「私はリビングに戻るから、着替えが終わったら出てきてちょうだい。」
(バタン、と扉が閉まる)
ティナ「……マジで?」
(肩を落としつつ、しばしワンピースとにらめっこ)
ティナ「……これを着るのか……」
(少し間。ため息)
ティナ「……くそ、負けた気がする……」
(数分後、扉が開く)
リリサ「あら、やっぱり似合う! すっごく可愛いわ!」
(ティナ、真っ赤)
ティナ「そ、そんな……“可愛い”とか言われても……」
(モジモジしながら視線を泳がせる)
ティナ「(三十年以上、可愛いなんて言われたことねぇよ……!)」
ティナ「あの、この服……すっごい足がスースーして落ち着かないんだけど……」
リリサ「大丈夫大丈夫、すぐ慣れるから。それに――ほら、自分で見てみなさい。」
(玄関前の姿見を指さす)
(ティナがおそるおそる覗き込む)
ティナ「……うわ……」
(そこには、清楚系美少女が立っていた)
(白いフリルのパジャマがやわらかく揺れ、髪は光を反射してきらめく)
リリサ「可愛い女の子は、やっぱりおしゃれしないとね。」
ティナ「そ、そんな趣味ないしっ!」
(と言いつつ、視線は鏡に釘づけ)
リリサ「説得力ないわよ。」
(クスッと笑う)
リリサ「とりあえず晩ご飯にしましょうか。食器出すの手伝って。」
ティナ「は、はい……」
---
(木の食卓に湯気が立つ。ランプの光がやさしく揺れる)
リリサ「さぁ、できたわよ。」
(テーブルに並んだのは、キノコと豆のスープ、そして焼きたてのパン)
ティナ「(……今日は牛丼の気分だったんだけどなぁ……)」
リリサ「いただきます。」
ティナ「い、いただきまーす……」
(おそるおそるスプーンを口に運ぶ)
ティナ「……っ!? う、うまっ!!」
リリサ「え?」
ティナ「な、何このスープ! 薄味なのに……キノコの旨味がすごい!!」
(夢中でスープをかき込むティナ)
リリサ「ふふっ、そんなに慌てて食べなくても大丈夫よ。」
ティナ「あ、はいっ……すみません、美味しくてつい……」
リリサ「口に合ってよかった。おかわりもあるからね。」
ティナ「……本当に、うまい……」
ティナ「(いつもはコンビニの弁当を家で一人で食べて……
テレビの音だけが相手だったのに……)」
(目の前では、リリサが穏やかに笑っている)
ティナ「(誰かと一緒に夕飯を食べるなんて、
……久しぶりだな。なんか……悪くないかも……)」
(食後のリビング。暖炉の火がパチパチと心地よくはぜる)
ティナ「食った食った〜! 腹いっぱい〜!」
(椅子に背もたれして満足げに伸びる)
リリサ「まさか3回もおかわりするとは思わなかったわ。」
ティナ「だって美味しいんだもん!」
リリサ「ふふっ、食欲があるのはいいことね。」
(紅茶を飲み終え、リリサが立ち上がる)
リリサ「今日はもう遅いし、そろそろ寝ましょうか。
明日はご近所さんに挨拶して、街を案内するわね。」
ティナ「おっけー。……って俺、もう“女の子の見た目”で外出するのか……」
リリサ「当たり前でしょ。ふふっ、おやすみ、ティナ。」
ティナ「……おやすみ。」
(――ティナ、自室へ)
(木のベッドに横たわる。外は虫の声と湖のさざ波)
ティナ「(異世界転生なんて、本当にあるんだな……)」
ティナ「(でも……まさか俺が、こんな美少女になるなんて……)」
(髪を指にくるくる巻きつけながら、ぼんやり天井を見る)
(机の上の鏡が目に入る)
ティナ「(……本当に、可愛いな……)
(見た感じ、小学生?いや、中学生くらいか……)」
(そっと鏡の前に座り、自分の顔を覗き込む)
(頬がふわっと赤くなる)
ティナ「……えへっ☆」
(ピースポーズ)
(しばし沈黙)
ティナ「……いや、何やってんだ俺はぁぁぁぁっ!!」
(ベッドにダイブ)
ティナ「とりあえず……もう今日は休も……」
(布団にくるまり、目を閉じる)
(窓の外、月が静かに湖を照らす)
ティナ「(明日はどんな日になるんだろ……)」
(やがて穏やかな寝息が、木の家に響く――)
【評価のお願い】
面白かったら、下の☆☆☆☆☆から応援してもらえると嬉しいです!




