女の子らしさってなんなの?〜女子力は腰で語る〜
『えるてん! エルフ転生少女の、まほうと休日』は
毎朝6時に更新中!☀️
通勤・通学、朝ごはんのお供に
ティナたちのほのぼのな一日をどうぞ♪
今日も“えるてん!”で、ちょっと笑顔になれますように✨
(窓の外は薄い雪雲、オレンジ色に染まる空。
暖炉の火がパチパチと鳴る。ティナはソファで漫画を読みながら笑っている。)
ティナ「アハハハハ!!うそでしょ〜!?これ腹ちぎれるって!!」
(転がって笑いながら、スカートが少しめくれかける。
リリサが掃除をしていて、チラッと視線を向ける。)
リリサ「……ティナ、女の子がそんな格好で笑い転げるのはどうかと思うわ。」
ティナ「え、また“女の子だから”ってやつ?」
リリサ「だってそうでしょ。身だしなみも、姿勢も、あなたがどう見られるか――」
ティナ「家の中でまで気にしなきゃいけないの?
別に誰も見てないし、笑ってるだけじゃん。」
リリサ「違うの。そういう問題じゃ――」
ティナ「――じゃあ、どんな問題なのさ!!」
(ティナが立ち上がる。
小さな体からは想像できないほどの声。リリサの動きが止まる。)
ティナ「女の子女の子ってさ……!
元々、俺は男だったんだよ!!」
(リリサの手が止まり、部屋に静寂が走る。)
ティナ「この体にしたのはリリサでしょ!?
俺に“女の子らしくしろ”って……それ、勝手すぎない!?」
リリサ「……ティナ、それは――」
ティナ「俺だって、慣れようとしてる!鏡見るたびに違和感あって、
でも、リリサが笑ってくれるから“これでいいのかな”って思ってた!
なのに……それでもまだ、足りないって言うの……?」
(リリサの瞳が揺れる。ティナの声は泣きそうに震える。)
ティナ「俺だって――リリサの妹で、いようと頑張ってるんだよ……!」
(リリサ、何か言いかけるが、声にならない。)
ティナ「……ごめん、少し外に出てくる。」
(ティナ、コートを取って玄関へ向かう。
リリサが慌てて手を伸ばす。)
リリサ「ティナ!待って!もうすぐ夜よ、外は雪が――」
ティナ「……放っといて。」
(扉が“バタン”と閉まる。残されたリリサは、しばらく立ち尽くす。)
---
(ティナ、コートの襟を立てて街へ出る。外は冷たい風と、しんしんと降る雪。)
(足音だけが雪を踏みしめる音と混じる。)
ティナ「ついカッとなって出てきちゃったけど……
リリサの言う通りなんだよな……今は女の子なんだし。」
(立ち止まり、白い息を吐く。)
ティナ「でもなぁ……“女の子らしさ”なんてわかんないよ。
前世じゃ、そんなこと気にしたこともなかったし……。」
(ふと、通りの先に見えるネオンの光。
“BAR☆バイブス”のピンクの看板が雪にぼんやりと反射している。)
ティナ「(……ここなら、女の子らしさについて教えてもらえるかも……
状況は違えど……境遇は似たようなもんだし……)」
(ティナ、小さく息を整えて扉を見上げる。)
ティナ「……よし、行ってみよう。」
(扉を開ける。「チャ〜ララ〜ン♪ Welcome to Vibes☆!!」)
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(BAR☆バイブス。ローズママがカウンター越しに静かにグラスを拭いている)
ローズママ「……なるほどねぇ。リリサちゃんとケンカしちゃったのね。」
ティナ「うん……“女の子らしくしなさい”って言われたけど、
正直どうすればいいか全然わからなくて。」
ローズママ(にこり)「ふふ♡ 女の子らしさってね、形じゃないの。
“自分を大事にできる心”のことよ。」
ティナ「……自分を大事に、か。」
ローズママ「そう♡ でもまぁ──」
(ママ、ウィンク)
「せっかくなら外見も磨いた方が早いかもね♡」
(ガーちゃん、横から乱入)
ガーちゃん「ちょいちょい☆今夜は“オネエの魂特訓”入門コースやるわよ〜☆」
ティナ「え!?聞いてない!!」
ローズママ「ちょっと!?ティナちゃんまでこっち側にしちゃダメよ〜♡」
(強制メイク講座+ウォーキング+謎の“ラメスピリット”講義)
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(夜。帰路。雪道をクネクネしながら歩くティナ)
ティナ「……腰の動き、だいじ☆ 腰は語る……腰は心……☆」
(通行人が避けていく)
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(フローレンス家・玄関)
ガチャッ
ティナ「リリサた〜ん♡ さっきはメンゴメンゴ☆」
(腰クネッ)
リリサ(目が死んでる)「…………」
ティナ(ドヤ顔)「これが……“女の子らしさ”よ☆」
(バチコーンッ☆激し目ウィンク)
リリサ「……もう一回、BAR☆バイブスに行ってこい。」
ティナ「えっ!?間違ってた!?」
リリサ「方向性が。あと腰が。」
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(ティナがソファでクッション抱えて凹みながら)
ティナ「……リリサの言う“女の子らしさ”と、
ママたちの言う“女の子らしさ”は……別物だった……」
(リリサ、紅茶を出しながら微笑む)
リリサ「……女の子らしくしろって、言い方が悪かったわね。
“女の子らしさ”っていうより……あなたが自分で“恥ずかしくない”と思える振る舞いをしてほしいのよ。
でも私も言い方が良くなかった……ごめんなさい……」
ティナ「……リリサ……」
リリサ「でも、あなたらしいわよ。
……本当に、バカね。」
ティナ「へへ……“可愛いバカ”でしょ☆」
リリサ「それも違う。」
ティナ(クッション抱えながら)
「……俺が“俺”でも、“わたし”でも……リリサの家族でいられたら、それでいいや。」
(ティナがクッションを抱えて笑う。その隣でリリサは小さくため息をつき、ふっと笑った。)
――喧嘩もするし、血の繋がりもない。
けれどそこには、たしかに“家族”の温かさがあった。
次回【リリサ、風邪を引く】
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