2026新春!餅サバイバル!
『えるてん! エルフ転生少女の、まほうと休日』は
毎朝6時に更新中!☀️
通勤・通学、朝ごはんのお供に
ティナたちのほのぼのな一日をどうぞ♪
今日も“えるてん!”で、ちょっと笑顔になれますように✨
(新年の朝。外は白銀の世界。暖炉の薪がぱちぱちと音を立てる。)
ティナ「おはよー!あけましておめでとうございますっ!」
リリサ「おめでとう。今年もよろしくね。」
ティナ「早速だけど……お年玉ちょーだい、お姉ちゃん♡」
リリサ「……早いわね。はい、これ。」
(小袋を受け取り、中を確認)
ティナ「少なっ!」
リリサ「文句言うなら朝ごはん抜きよ。」
ティナ「やだそれが一番つらい!」
---
(リリサが湯気立つお雑煮をテーブルに置く。)
リリサ「朝ごはんにお雑煮作ったわよ。」
ティナ「おお!正月っぽい!」
リリサ「お餅小さく切ったけど、よく噛みなさいよ。」
ティナ「また子供扱いして!」
(ニヤリとしながら)
ティナ「そんなこと言ってリリサだって200歳超えなんだから、よく噛みなよ?」
(リリサ、マグカップをゆっくり置き、ジト目)
リリサ「……新年から吹き飛ばされたい?」
ティナ「ひぃっ、冗談冗談!!」
(しばらくして、ティナは勢いよく餅を頬張る)
ティナ「んー!やっぱ餅は柔らかいのが一番……ん?……んぐっ!?!?」
(突然、喉を押さえ目を見開く)
ティナ「(も、餅が喉に……ッ!!息が……助けてリリサァァァ……ッ!!!)」
リリサ「ほら、言わんこっちゃない。」
(すっと杖を構え)
リリサ「――《ウィンド・バースト》。」
ドゴォォォッ!!!
ティナ「ぎゃあああああっ!!!」
(ティナ、室内を一直線に吹き飛び、壁に激突。餅が勢いよく口から飛び出す)
リリサ(お茶を一口)
「ふぅ……新年初吹っ飛びね。」
ティナ(涙目で)
「初であり最後でありたい……」
---
(同時刻・ホワイトロック家・朝食)
カレン「わぁー!お雑煮だー!」
カレン母「よく噛んで食べなさいよ。」
(そう言い残してカレン母はキッチンへ)
カレン「いただきまーす!
……んぐッ!?!?」
(喉を押さえて苦しみ出すカレン)
カレン「(息が……ッ!息ができないッ!!助けてお母さん!!)」
──ドンッ!!
(苦しさのあまり、椅子ごと床に転がるカレン)
カレン母「ちょっとカレン!? どうし──」
(状況を一瞬で察する)
カレン母「……今助けるわね!」
(足元に魔法陣を展開。カレンと同じ、茶色の光が迸る土属性の紋様。)
カレン母、右手に魔力を集中させ――背中へ渾身の一撃。
カレン母「――《アース・インパクト》!!」
ドゴォォォォン!!!
カレン「ッ!?!?
うぐぅぅぅぅぅっ!!!」
(爆音と共に餅が勢いよく飛び出す)
カレン母「よかった!出たわね!……って、カレン?」
(カレン、見事に白目を剥いて失神)
(背中には美しいもみじ形の魔力痕がくっきりと残っていたという。)
――それは三日経っても消えなかった。
---
(同時刻・ヴァレンシュタイン邸)
(いつもの食堂。長いテーブルの端にリオナが座っている。
光沢のある漆塗りの椀、真っ白なクロス、そして湯気の立つ金粉入りのお雑煮。
出汁の香りもひと味違う――まさに貴族の朝。)
リオナ「まぁ、今日の朝ごはんはお雑煮ですのね。いただきますわ。」
(背後には、いつものように直立不動のグレイ。)
グレイ「お嬢様、餅は喉に詰まりやすいので、よく噛んでお召し上がりください。」
リオナ「存じておりま──んぐぅッ!?」
(リオナ、突然の苦悶。目を見開き、両手で喉を押さえる。)
リオナ「(お餅が……ッ!お餅が喉にぃ……ッ!グレイ!背中を叩いてッ!!)」
(状況を察したグレイ、慌てて近づく。)
グレイ「お嬢様!? いけません!」
(背中を――優しく、撫でる。)
グレイ「大丈夫です、落ち着いて……優しく……優しく……」
リオナ(真っ青)
「(やさしくじゃなくて!叩いてぇぇぇッ!!)」
グレイ「お嬢様、暴れては危険です。お淑やかに……」
リオナ(白目)
「(死ぬぅぅぅぅぅぅ!!)」
――その後。
騒ぎを聞きつけたメイドたちの迅速な処置により、リオナは一命を取り留めた。
---
正月における餅の詰まり事故は、毎年各地で発生しております。
どうか皆様も、お餅はよく噛んでお召し上がりくださいませ。
――えるてん作者・ひなゆづ
次回【正月と雪山とオネエの鏡餅】
【評価のお願い】
面白かったら、下の☆☆☆☆☆から応援してもらえると嬉しいです!




