年末大掃除、黒歴史と共に
『えるてん! エルフ転生少女の、まほうと休日』は
毎朝6時に更新中!☀️
通勤・通学、朝ごはんのお供に
ティナたちのほのぼのな一日をどうぞ♪
今日も“えるてん!”で、ちょっと笑顔になれますように✨
(冬の朝。吐く息が白く、ロッジの屋根には薄く霜が降りている。
冷たい空気の中に、薪の香りだけがやわらかく漂っていた。)
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ティナ「やっと冬休みだぁ〜っ!!」
(ソファに毛布ごと転がり)
ティナ「昼まで寝て、夜は漫画読んで、お菓子食べて……最高の休暇!」
(箒と雑巾を持ったリリサが現れる)
リリサ「――さぁ、年末の大掃除、始めるわよ。」
ティナ「………………へ?」
リリサ「一年の埃は年内のうちに落とすのが鉄則よ。」
ティナ「埃も希望も払われそうなんだけど!?」
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(数十分後。屋根裏。ホコリまみれの空気の中。)
ティナ「うぅ〜……さっむいし暗いし……
“古い資料は燃えやすいから気をつけて”って言われたけど、
この環境でランプ禁止は無理あるって……」
(木箱をずらす音)
ティナ「……ん? なにこれ。『※触れるな』って書いてある……?」
(少し沈黙)
ティナ「……フリかな?」
(そっと蓋を開けると、中には厚めのノート。
表紙には銀のインクで書かれた文字――)
『月光詩抄 ――リリサ・フローレンス』
ティナ「げっこうししょう……中二の香りがする……!」
(ページを開く)
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《第一章 風哭の調べ》
『月に誓う わが祈り
凍てつく夜の静寂にて
誰が私の涙を知るだろう――』
ティナ「!?!?やっば!ポエムの波動が強い!!」
(顔を押さえつつ次のページへ)
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《第二章 氷の心臓》
『抱きしめるたび 世界が砕ける
愛とは、痛み……そして試練……』
ティナ「ヒィィィ!! 出た!!“愛=痛み”!!!」
(床でのたうちながらページを閉じようとする)
ティナ「無理無理無理無理!!これは読んだら魂が持ってかれるやつ!!」
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《第三章 堕天詩》
『この翼はもう飛べない
でも、わたしは堕ちることも許されない
嗚呼、誰か、わたしを救って――』
ティナ「ヒィィ!!中二ポエムの三種の神器、全部そろってる!!!」
(顔を覆いながらも、ページをめくる手が止まらない)
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《第四章 エピローグ 氷雪の約束》
『君の瞳は氷より冷たく
けれどその奥に灯る熱を、私はまだ信じている。』
ティナ「……いや、最後だけちょっと良いな……!?」
(複雑な表情)
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(ふと、背後から涼しい声)
ティナ「……え?」
(ゆっくり首を回すと、そこに立つリリサ)
ティナ「……あ、えっとリリサさん……い、いつからそちらに……?」
リリサ「《第二章 氷の心臓》あたりから。」
(声は淡々としているが目が据わっている)
ティナ「うわあああぁぁぁぁぁ!!!?」
(ティナ、頭を抱えて床を転がる)
ティナ「違うんですこれは事故なんです!!つい出来心なんです!!!」
リリサ「見られたからには、仕方ないわね。」
ティナ「ま、待って!?なにが仕方ないの!?」
リリサ「──燃やすしかないわね。」
ティナ「えっ!?俺を!?ノートを!?どっち!?」
リリサ「両方。」
ティナ「やめてぇぇぇ!!」
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(暖炉前。ノートが炎に包まれていく。)
ティナ「リリサ、それ、あの頃の青春の欠片じゃ……」
リリサ「黒歴史は、灰になってこそ救われるのよ。」
(パチッ、と火が弾ける)
ティナ「……なんか悟ってる……」
リリサ「……でもね、あの頃の私は、本気だったのよ。」
ティナ「……知ってるよ。だからこそ恥ずかしいんだよね、こういうのって。」
リリサ「そうね。青春って、後から効く痛みだもの。」
ティナ「うわぁ名言っぽいのやめて、余計に痛い!!」
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(窓の外では、冷たい風が木々を揺らしている。
雪はまだ降らないけれど、冬の匂いだけが確かにそこにあった。)
――そうしてフローレンス家の大掃除は、
笑いと悲鳴と少しの炎に包まれて、静かに幕を閉じた。
次回【右手のお嬢様、ふたたび】
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