男湯と女湯の4分の3番線
『えるてん! 』は
毎朝6時に更新中!☀️
通勤・通学、朝ごはんのお供に
ティナたちのほのぼのな一日をどうぞ♪
今日も“えるてん!”で、ちょっと笑顔になれますように✨
(放課後の帰り道。
空気はキンと冷たく、吐く息が白く揺れていた。)
ティナ「うぅ〜……今日ほんと寒い……!」
リオナ「そうですわねぇ……わたくしなんて、制服の下に5枚も重ね着しておりますのよ。」
ティナ「あっ、どうりで!いつもよりちょっと丸いと思ってたんだよね!」
リオナ「ま、丸いとは何ですのティナ様!?」
カレン「えへへ、あたしは薄めのインナー1枚!体動かせば温かくなるし!」
ティナ「出た!体育会系思考!!」
(そんな他愛のない話をしながら歩いていると――)
(前方から、腰をくねくねさせながら歩くピンクの影が。
夕陽に照らされ、ラメがきらりと輝いた)
ティナ「あ、ガーちゃんだ!今からバイト?」
ガーちゃん「あらぁ〜♡天使ちゃんズじゃないの〜♡
ううん、今日はね、や・す・み♡
今から銭湯行って〜、デトックスタイムよぉ〜♡」
カレン「いいねー!銭湯!体の芯から温まるし!」
リオナ「“せんとう”……?というものは何でありますの?」
(ティナとカレン、息ぴったりで説明)
ティナ「お風呂がめっちゃでっかくなった感じ!」
カレン「そうそう!知らない人ともお湯に入る場所!」
リオナ「まぁ!温泉みたいなものですのね!」
ガーちゃん「ふふっ♡そういうこと〜♪
それじゃ、寒いから風邪引かないようにね♡
もし引いたらガーちゃん特製“バイブス☆アゲアゲ⤴︎⤴︎アロマ”の出番よ〜♡」
(ひらひらと手を振り、通りの角を曲がるガーちゃん。)
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ティナ「……てかさ、ガーちゃんって男湯に入るの?それとも女湯?」
カレン「えっ!? 一応、男の人……だよね?だから男湯なんじゃない?」
リオナ「でも、あの見た目で男湯に入られましたら……他のお客様がびっくりしますわよね?」
(三人、顔を見合わせる)
ティナ「よし、尾行だ!どっちに入るか確かめてみよう!」
カレン「やっぱりそうなる!?」
リオナ「……好奇心は文化ですわね!」
(三人、こそこそ物陰に隠れながらガーちゃんを追う)
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(銭湯内。ロビー)
カレン(小声)
「いよいよだね……。右が男湯、左が女湯。」
ティナ(小声)
「さぁ……どっちだ!」
リオナ(小声)
「ドキドキしてきましたわ!」
(ガーちゃん、分かれ道で立ち止まる)
ガーちゃん「ん〜、今日はどっちにしよっかな〜♪」
ティナ「えっ!? 選択制!?」
カレン「気分で変えてるの!?」
ガーちゃん「ん〜……今日のアタシは〜……
“男25、女75”の気分だから〜……ここにしよっ♡」
(ガーちゃん――
男湯と女湯の間の壁を、すぅっと通り抜けていった)
ティナ&カレン&リオナ
「!?!?!?!?」
ティナ「……今の見た!?」
カレン「見た……完全に壁を通り抜けた……!」
ティナ「……え、ガーちゃん、物理やめた?」
カレン「物理も性別も越えていったよあの人……」
リオナ「“存在確率の揺らぎ”ですわね。量子オネエですの。」
ティナ「量子オネエって何!?」
(三人、恐る恐る壁を触る。冷たくて、ただの壁)
ティナ「……壁、だね。」
カレン「うん……」
リオナ「“オネエ様方専用の湯船”があちらにあるのかしら……」
(その時、壁の中からかすかに鼻歌が聞こえてくる)
♪〜ラララ〜今日も〜ツヤとラメ〜〜〜♡
(ぽわん……と、壁のすき間からシャボン玉がいくつも浮かび上がる。
その一つ一つが虹色に輝き、ラメが舞っていた。)
ティナ「……帰ろっか。」
カレン「……そうだね。もう夜になるし。」
リオナ「……きっと、ガーちゃん様はラメと美容液に愛される、
美の精霊なのですわね。」
ティナ「(……やっぱり、この世界には……
俺の知らない“ふしぎ”が、まだまだあるんだなぁ……)」
(静かな湯気の向こうで、
ガーちゃんの鼻歌が、今日もどこかゆるく響いていた)
次回【 それぞれのクリスマス・イブ(カレン、リオナ回)】
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