歴史は愚痴とともに
『えるてん!』は
毎朝6時に更新中!☀️
通勤・通学、朝ごはんのお供に
ティナたちのほのぼのな一日をどうぞ♪
今日も“えるてん!”で、ちょっと笑顔になれますように✨
(夜。湖畔のロッジ、フローレンス家。
ストーブの火がぱちぱちと音を立てる中、ティナは期末試験の勉強中)
ティナ「(だめだ……歴史が全然わからん……)」
(ペンを咥えたまま、教科書とノートを交互ににらむ)
ティナ「(こっちの世界に来て、まだ一年も経ってないんだよな……。
今のことだってわからないのに、昔のことなんて、なおさら無理ゲーだよ……)」
(ため息まじりに、椅子にもたれかかる)
ティナ「……うーん……」
(そこで、ぱっと顔を上げ。)
ティナ「……そうだ! リリサがいるじゃん!」
(バンッと机を叩く)
ティナ「200年以上生きてるんだし、過去の事件とかリアルタイムで見てきたはず!
つまり……生きる歴史図書館!!」
(勢いのまま立ち上がり、リリサの研究室へ)
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リリサの研究室
(魔導ランプが柔らかく光り、机の上には資料や試薬が並んでいる)
ティナ「リリサー! ちょっと勉強教えてほしいんだけど!」
リリサ「いいわよ。何の科目?」
ティナ「歴史! リリサなら昔の事件とか革命とか、体験してるかなって!」
リリサ「なるほどね。確かに、色々あったわねぇ……。
で、どこから話せばいいの?」
ティナ「えっと、この“南北連合戦争”ってやつ!」
リリサ「あぁ〜、あの時代ね。もう大変だったのよ……。
無理やり戦争に参加させられて、
寒いし食料は少ないし、上司は無能だし!」
(リリサ、急にノンストップ愚痴モードへ突入)
リリサ「あの上司の判断が遅いせいで補給が間に合わなくてね!
徹夜でポーション調合させられて、結局使われなかったのよ!?」
ティナ(ノート取りながら)
「……あ、あの……出来事の要点だけでも……」
リリサ「“要点”っていうならね、教訓はひとつ!
上司は選べないってことよ!!」
ティナ「授業で習わない人生の教訓出てきたぁ……!」
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ティナ(ページをめくりながら)
「じゃあ次!この“錬金学派分裂事件”は?」
リリサ「あー……あったあった。あの時はね、材料の分配で揉めたのよ。
“わたしの金粉が減った!”だの“あの子の瓶がキラキラしてるのズルい!”だの!」
ティナ「文化祭の準備か何か!?」
リリサ「で、結局私が仲裁したのに“中立すぎて冷たい”とか言われてね。
まったくもう、あの頃の若者は感情的で……」
ティナ「また愚痴かい!! もう事件の説明よりリリサの愚痴の方が長い!!」
リリサ「まぁまぁ、歴史ってそういうものよ。
“記録”より“感情”の方が強く残るものだわ。」
ティナ「かっこよく締めたけど愚痴は愚痴だからね!?」
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(リリサ、微笑んでティナの頭をぽんぽん)
リリサ「ふふっ、まぁいいじゃない。勉強頑張ってね。
いい点数取れたら、ご褒美あげるわよ。」
ティナ「……まじで!? それもっと早く言ってよ!!」
(その夜、ティナは再び机に向かう。
リリサの“愚痴混じり授業”のメモを読み返しながら、必死にペンを走らせた)
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数日後、試験結果発表
ティナ「……ギリッ……ギリギリ赤点回避ぃぃぃ!!」
リリサ「ふふ、やったじゃない。ちゃんと努力の成果ね。」
ティナ「いや努力っていうか、リリサの愚痴が強烈すぎて脳裏に焼きついたんだよ!」
リリサ「結果オーライってことで♪」
(ティナは大きく伸びをして、冬の空を見上げた)
ティナ(ぼそっと)
「……次は、魔法理論かぁ……
またリリサの愚痴、聞きに行こうかな……」
リリサ(背後から)
「今、聞こえたわよ?」
ティナ「ひゃあああ!?!?!?」
(今日もフローレンス家は、平和である)
次回【男湯と女湯の4分の3番線】
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