プロローグ
なんで俺だけ・・・・
放課後。教室の片隅で俺はお腹を押さえて倒れていた。
ただ存在しているというだけで無鉄砲に繰り出される拳は俺には耐えがたいものだった。
いじめのターゲットになったのは半年前のこと。
俺がいつも一人でいるということをいいことにいじめはだんだんエスカレートしていった。
最初は冷やかしの言葉をかけられる程度だったが今では暴力は当たり前。
ただ過ぎていく毎日が辛くて。
明日なんて来なければいいのに。
毎日そう思っていた。
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学校の帰り道。
ボロボロになった服装で帰途についていた。
また明日も酷い目に逢うんだろうな、そんなことを考えながら。
周りが騒がしい。
いつもと違う空気を感じる。
しかし今の自分はそんなこと気にする気力もなっかた。
「........ッ‼」
腹部が熱い。
「ケ八ッ........!」
生温かい血液が雨のように地面に向けて降り注ぐ。
なんだなんだなんだ。
体の異常を察知したが思考が追い付かない。
腹部を確認してみると刃物のようなものが刺さっていた。
ああ。。。。
俺はこのまま死ぬんだな。
死を悟った。
何の面白みもない人生だったけどようやく解放される。
なんだか眠くなるような。
そのまま俺はひとり、倒れ込んだ。