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異世界ダンジョン邪神を拾う  作者: 時鬼舞瑠
第一章 ルミエ
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1話 出会い ―コンタクト―

__ガツガツ!!


レイトはイレイアから出されたご飯を戦闘前にガツガツ頬張った。

「あーやっぱりこの世界の飯、うんまっ」


「本当、私が居ないとしょうがないわね、まったく、この男は」


「はは! ドラコの煮物まじ美味かったぜ、イレイアやっぱり料理だけは上手いのな!!」


__いまだ、この世界の右も左もあんまし分かっていない紐転生者らしく、彼はイレイアに「衣食住」の食と住を任せていた、今日のお昼ももちろんイレイアお手製のお昼ご飯だった。

「『だけ』は余計よ」眉を曲げレイトの言葉の綾にイライラするイレイア。


「ごめんごめん お、きたきた。乗るぞ」


_プシュウウ

__魔列車……一号車、二号車ともに安全確認完了、発進します。

海の上を浮遊した魔法の列車が超高速で発進した。


魔列車の外観は機械的な車両と言うよりも、方舟の様な装いであった、たしかに魔法の電車であり船と違うのは速度であり船と比べ爆速であったが……それに文句を言う男がここに。


「ん、ったくめんどくせぇよなーダンジョンまでどんだけあるんだよ」


目的ダンジョンまで、レイトとイレイアは魔法列車で海を渡っていた。


「あんたねーこの魔列車本当にめっちゃ速いんだから別に面倒くさくもなんともないでしょう」


「それにこの広大な海岸の美しい海の眺めでも堪能して美しさに浸りなさいよ」


「なんか、背伸びした事言うなお前」


「うるさいわね」


「まあすぐ着くから黙って乗ってなさい」


「えー、だーってさスマホが無いんじゃ暇つぶしできねーじゃん」とゆとりっぽい事を異世界人であるイレイアにぶつける。


「はあ?スマホ? なにそれ 何言ってんのあんた」


「あ、そっか、なんでもないわー」


「あんたってたまに本当分からない事言うわよね」

「そうか?」


「会った時からそうじゃない」


イレイア転移者であるレイトへ向け、当然の疑問を向けた。


「イレイアと会った時か……」


レイトはイレイアとの出会いを記憶の底から掘り出した。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


急に転移させられてしまった俺は、頼る相手も全くおらず四苦八苦、挙動不審、ウロウロと異世界の市街を放浪していた、先ず衣食住にこまった彼は宿に向かった、何故か伝わる言語だけが彼にこちらで暮らす覚悟を決める。


「あの……」


「あ、はい!! いらっしゃいませ!!」

宿の受付が素晴らしい接客で裏から現れる。

(言葉!! 伝わった!?)レイトは喜びに打ち震え、次の言葉を続ける。


「あの、宿泊したいんですが……」


「はい……お一人様一日宿泊ですと11ルミとなりますが?」


(げ、金……だよな……)

「はは、ですよね……今一文無しでして」


「はぁ? 帰れ帰れ帰れ!!」金はないとレイトが、言った瞬間店主が豹変しレイトは宿を追い出された。


「そりゃあそうだよな……(やっべーこれからどうしよ、服でも売るか……いや、でもそんな金になると思えんし……)」とこれからどうしようかと路頭に迷っていたレイトを見つけ様子を伺っていた少女が声をかける。


「あんた、今暇なの?」

見知らぬ少女から初対面とは思えない唐突な言葉が告げられる。


「ひ、ひまっちゃ暇です……」

暇というかなんというかだが一応、応答はしておく律儀なレイト。


「んじゃ!! 決まり、一緒にギルド行こ!」

あ?RPG物のチュートリアルか?ってくらいの勢で少女が単刀直入な頼み事をしてくる。


「あ、ああ。」

とりあえず、俺は実は死んでなくてこれは夢って可能性もあるのでとりあえずホイホイとついて行く事にした。


__そして辿り着く異世界ギルド。


「おーめっちゃギルド」

クソみたいな語彙力でハンターギルドの感想を述べるレイト。


「さ、登録、登録登録。」


「おっとと、ちょ」赤髪の少女がレイトの腕を引っ張り強引に受付嬢の前にレイトを突き飛ばした。


「うおっと」

「と・う・ろ・く」イレイアが耳元で囁きレイトのハンター登録を誘導する。


「ハンターギルドへようこそ!! 何か、要件でしょうか?」

ニッコリ受付嬢が笑いテンプレの台詞を言う。

「あ、ええっと」「登録お願いします」


あわてて頭が空っぽだったレイトは動詞を入れず登録お願いしますと、受付嬢へ伝えた。


「ええと、ハンターギルドへ登録で宜しかったでしょうか?」


「は、はい」受付嬢が丁寧に言葉を拾ってくれるもんだから、流れるまま登録を済ますレイト。


「それでは身分証提示お願い致します」


(やべ、こう言う状況だよな……異世界転移者が困るやつ……やべぇもってねぇ)身体全体を叩いたりして身分証を探すが財布すら入っていない。


「えっとぉ……」


「あ、いやえーっとこの魔法陣に手をかざして頂くだけなんですけど……もしかして貴方、前科とかあります?」


手をなかなか、かざさないレイトへ対し受付嬢は不信感を抱いた眼差しを向けた。


「いや、ちょっと手をふこうかとあはは……手汗やばくて」


「あ、そうなんですね」適当に流す受付嬢。


__ブォン。

魔法陣にかざした手が煌めき受付嬢の持っている手鏡の様な魔道具へレイトの情報が開示される。

「ヒューマン一般人 名前サヤマ・レイト前科無し」


「はい大丈夫です、完了しましたパーティリーダーで登録で宜しかったでしょうか?」


「あ、えっと」

不安だった俺は赤髪の少女の方を向き、俺がリーダーで大丈夫なのか確認する。


赤髪の少女は喋らずコクコクと頭を上下にふり大丈夫だとサインを出す。


「はい!大丈夫です」


「はい全て登録完了しました!! これからよろしくお願いいたしますサヤマ・レイト様!!」


『ハンターギルドへようこそ!!』


※※※※※※※※※※※※※※※※※※


「と、まあイレイアのおかげでハンター生活が始まったという訳だな」暇すぎてまた昔の記憶を引っ張り出したレイトはイレイアにこんな事もあったよなと昔話をする。


「懐かしいわね、あんた見つけて私もホント良かったわよ?」

「それに……あんたなにより変わってるし、一緒に退屈しないわ」

イレイアがほおずえを着きながら横目を流しレイトへそう言った。


「そりゃあ、ありがとうございます」

そんなに嬉しくない褒められ方だったが、俺は大人なので有難く貰っておく。


「変と言えばさ、あの時のお前のが変じゃね、何でお前俺に登録させたの?」ふと過去の事を回想して思った事を俺は本人に質問した。


「えっ、!」

「あ、いやあんたが登録したそうにしてたから」


「いや全くしてねぇじゃんつか、俺ギルドの存在とかも知らんかったし」


「うっうさいわね!!あ、そろそろつくわよ」


__ティロリン、ティロリン。

『まもなくランバル地帯に着きます、危険区域なので下車の際は足元にご注意ください。』


「ま、いっか」

目的地に着いた為レイトの疑問の話題は流され、レイト達はモンスター溢れるランバルの地へ降り立った。

いざ、ランバルの地へ

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