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~ドMが出来るまで~

SMネタが嫌いな方は控えてください。

俺は、世界を守るために命懸けで旅に出て行った。そして無事に目的を果たした俺を待っていたのは………


ひざまずけ、この愚物ども!」

おーほっほっほっ、と甲高く嘲笑う声。

今、俺の目の前で嘲笑っているのはアヤメという、この国の王女様。見事に輝く銀色の長髪を煌びやかなアクセサリーでまとめている。ドレスも高級品で、黙って扇を口元にかざしていれば世界で一番の美貌と言えるのだが……。

「何をしている、阿呆めが。跪けとこの私が命令しているのよ!有難く跪きなさい!」

「……うぅ」

もうお分かりだろうが、ドSである。性格が最低だ。

……ちなみに、うぅ、と泣く手前で唸ったのは俺だ!そして、この世界を魔王から救ったのも俺だ!本来ならば、ここで、

『英雄さん、あなたがいなければこの世界は

終わっていました、ありがとうございます……』

なんて風に王女が涙ながらに俺に感謝し、ハッピーエンドという展開をどっかの漫画で見たことがある気がする。しかし、現実はそう甘いものではない。

「私がこの国を治めてやっているのよ!ゴミのくせに生きていてごめんなさいと土下座しなさい!」

「いや、世界を救ったのは俺なんですけど…」

「お黙りっ!」

「は、はい……」

どうしても敬語になってしまう。隣の家臣からの視線も冷え切ったものだし、泣きたくなってきた。尊大に振る舞う……あれ、どうした俺。なんか王女の方が100倍素晴らしい気がしてきたぞ?

ちなみに俺の顔をそこそこイケているらしい。その顔に、トマトが飛んできた。(避けたのだが)玉座を囲うように優美な曲線をえがいていたアーチや、ふかふかの絨毯にトマトの赤い液が、飛び散った。

すると王女は、

「あぁっ!なんてこと!あなた、私の宮殿を汚したわね?」

「そうだそうだー(棒読み」 「弁償だー(これでまた王女のおかげで儲かる」 「わっ、こりゃ終わったな、かわいそー(同情して泣きかけ」

王女の言葉に続け、家臣からの言葉も心に深々と突き刺さる。俺、なんか悪いことしたっけ?まさか、避けるのが悪かったのか?鳴呼、なんたる理不尽。あれ、どうした俺。なんか慣れてきちゃったぞ?

「それより、クズのくせに英雄気取っているんですってね?あははっ、笑っちゃう」

笑う姿が可愛らしいのがまた気に食わない。いや、罵倒して幸せそうに笑う王女が可愛すぎる。萌え死にそう。あー、この顔見れるんだったら、もっと罵倒してくれてもいいんだよ?王女様よぉ……ってバッΣ(゜д゜lll)俺は何を考えてるんだよ!これじゃあ俺が変態みたいじゃんかあああああ!!!

「あれ……、黙っちゃった。ま、当然よね!虫ケラが喋る方が生命の神秘だったのよね!おーほっほっほっ!!」

「負けました」

「はぁ?」

「出来れば、もうちょっとだけ冷たくしてもらえますか」

「ちょっ、何コイツキモイ!w」

「そんな感じで頼めますか!」

「え、やめて、来ないで!!衛兵、ちょっとコイツをつまみ出してちょうだい!」

あれ、俺、何言ってるんだ?ちょ、衛兵やめろ!牢獄に英雄を入れるなんて、国民が許さないぞ!?


「うわああああぁぁああぁああぁぁ………」

次は、王女と英雄の立場?みたいなものを変えてみようかなと考えておりますw


読んでいただけたらなと思います。

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