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プロローグ2

(プロローグ2)                                                 「それにしても、何で事務員さんがいないんですかね、ルーンさんも大変なのに。」とリョキアがつぶやく。スオウに注意していた少女はルーン、というらしい。                             「たぶん、上層部が手配してないんだろ。あ、でも、ルーンが今日ついに、ついに、言ったから、多分もう来るんじゃないかぁ?」とスオウがいすを前後にトタトタと揺らしながら、リョキアの方を向いて言う。                                                 「そんなこと早く言ってくださいよー!」とリョキアは、あわててスオウのデスクの上の書類を電動シュレッダーに放り込む。シュレッダーはガタガタとゆれてから、ピーとかわいい音を出した。そんなこんなで紙を切っているのか、切っていないのかよく分からない状態だ。                          「と、いうかお前何でそんなに急いでるんだ?」とスーツのジャケットを急ぎすぎて、裏表反対に着てしまい、それを直しているリョキアに、スオウがたずねる。                            「みなさんいそがしくしてるみたいだから、私だけでもきちっとしたことしなくちゃ、と思って。ほら、スオウさんもジャケット着てくださいよ」スオウは、はいはい、と言ってからいすにかけていたジャケットを着る。                                                 スオウが着終わった後、10秒もしないうちに、ドアがコンコンとノックされ、              「すみません、新しく色神部隊の事務員に任命された者です」と、なんともリーダーシップのある声が、少し機械音に邪魔されながらも聞こえた。            

スオウは、ギリギリセーフ、のジェスチャーをしてから、どうぞー、とドアに向かって言った。       ドアを開けて出てきたのは、声のイメージにぴったりな、すらりとした20才くらいの女の人で、スーツがよく似合っている。                                          部屋の全員がその事務員、そして司令官に視線を向け、1度作業を止めてから,そろわなかったが,ぺこりと頭を下げた。                                         「ナナ、と申します。」ナナ、と名乗った女の人は白い歯を見せた。                 「ナナさん、ですか。私はリョキアと申します!これからよろしくお願いします!」とリョキアも笑みを返す。                                                  「リョキアさんですね。それはそうとして、後ろ・・・」リョキアがナナに言われ、後ろに振り向くと、なんと!電動シュレッダーから煙が出ている!

リョキアは、きゃー!と声をあげてから、シュレッダーのコンセントをひっこ抜き、詰まっている紙を取り出した。リョキアはため息をついて、いすに倒れるように座り込んだ。

とにかく、事務員が来た、ということはシキガミにとって、大きな飛躍であった。                      


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