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【電子書籍11/15】 『王太子の嫁な!』と遺言状に書いてありました。  作者: 笛路 @書籍・コミカライズ進行中


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58/81

56:マジでダメトリオ?

 



 部屋に来られたデメトリオさんに何か飲みますかと伺うと、ふるふると顔を横に振られました。


「カサンドラ」

「……かしこまりました」


 一体なにがどうかしこまったのか分からないけれど、カサンドラさんが部屋から出て行ってしまった。しかも、本日はこれで失礼しますという言葉とともに。


「八百屋の店主が言っていたことが、ずっと気になっているんだが……」

「おじさん?」


 豪快な笑い声とぽよんとしたお腹のおじさんを思い出していると、デメトリオさんが真剣な瞳でじっとこちらを見つめてきた。


「彼の息子と恋仲だったのか?」

「はい? ケネスくん?」

「ん」


 ひまわりのような瞳がふるふると揺れていて、物凄く不安そうな表情だった。

 まさかデメトリオさんがこんな風に嫉妬してくれるなんて思ってもみなくて、心臓がギュムムムムムと締め付けられて、感情の整理が大変だった。


「リオ」

「っ、久しぶりにそう呼んでくれたな」


 あれ? そうだっけ? と考えたけど、思い出せなかったので愛称問題は横に置きたい。ただ、こんなに嬉しそうに微笑むんなら、もうちょっと意識して呼びたいなとは思った。

 

「ケネスくんは十歳です」

「じゅ、十歳か!」


 明らかにホッとしたデメトリオさんが愛おしすぎて、頬が緩んでしまう。

 

「あとは俺の高圧的問題か……」

「あっ、ごめんなさい!」


 あのとき、ああは言ったものの、デメトリオさんの対応はそこまで間違っていないと思う。確かに高圧的だったけどピッタルーガさんには覿面だったし。

 国王陛下やおじいちゃんがああいう態度だったら、ギャップというか裏の顔を見てしまったようで引くけど。デメトリオさんはそもそもそんな感じの人だし。


 フォローというわけではないけど、思っていたことを伝えた。いい意味としてだったんだけど、伝え方が悪かったのか、デメトリオさんが地面に埋まりそうなほどに凹んでしまった。

 そういえば、図書館でも高圧的な対応だったことを恥ずかしがっていたっけ。


「あの、出会ったときからわりと高圧的というか、無愛想でしたよ?」

「ぬ、ぐっ……」

「別にそういう人が好きというわけではないんですが、デメトリオさんは気にならなかったので……あれ? 何が言いたいのか分からなくなりました」

「えぇ?」

 

 デメトリオさんから、薄らっと持ち上げようとしたのになんでだ!という抗議があったけど、いや本当になんでなんだろう?


「んーまぁ、とにかく、好きですよ」


 結構雑にまとめてしまったけど、デメトリオさんの萎みかけたメンタルはちょっと復活したらしい。

 

「こいつ、マジでダメトリオだわ。とか思ってないのか?」

「あはははは! 思いませんって!」


 デメトリオさん、実は『ダメトリオ』気に入ってるんじゃ!?




【今日のあとがきはうるさいよ☆】


本日、短期集中連載を始めております。(そっちは書き終えてるから安心してぇぇぇ!←)

逆光源氏計画を目論む皇女となすがままの(?)人質王子の溺愛&純愛。

おねショタですことよ!おねショタ!

https://ncode.syosetu.com/n6066kq/


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✾ 10/25シーモア先行配信! ✾


『王太子の嫁な!』と遺言状に書いてありました。
貧乏男爵令嬢と王太子殿下の焦れったいほどの両片思いを強制成就!?
書籍表紙


表紙絵はm/g先生!
デメトリオさんがとにかくカッコイイ! そして、エマたんがもう撫で回したいくらい可愛い!

(作者がキモいのは横に置いて……!)

♣ 王太子の嫁な!ちゃん ♣
リブラノベル様より、11/15 配信です。コミックシーモアは、10/25先行配信!
ぜひぜひ、お手元に迎えていただけると幸いです。


▷▶▷ シーモア

― 新着の感想 ―
デメトリオさん、実は『ダメトリオ』気に入ってるんじゃ!? エマたん…気に入ってるのはデメトリオさんじゃなくて…作者さんです(`・ω・´)キリッ
>あれ? 何が言いたいのか分からなくなりました  わ~い♪ おんなじ症状〜 たまに起きる不思議〜
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