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【シーモア先行配信中☆】 『王太子の嫁な!』と遺言状に書いてありました。  作者: 笛路 @書籍・コミカライズ進行中


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

53/80

51:氷結だっけ?

 



 カサンドラさんと雑談しつつ、図書館に入った。

 今日も相変わらず騒がしい。


 王都内の市民用図書館は、会話は極力最低限にするよう貼り紙がされている。本を読んでいる人の邪魔をしないというのが大きな理由だ。

 でも王城の図書館は違う。


 王城の図書館は、基本的には文官さんたちが資料を探しに来たり、研究員さんたちが資料を探しに来たりしていて、常に何かの議論や雑談が飛び交っている。

 そして、基本的には図書館内で本を読む人はおらず、貸出がメインだ。


「ええっと……あ、あった」


 貴族名鑑は毎年更新されており、存命の各家当主のことなどは少し情報が書いてあったりする。あとは、国に大きく貢献した個人のページなんてものもある。

 妃教育のときに軽く読んだものの、今年に入ってからは読んでなかった。

 掌くらい分厚い貴族名鑑を抱え、窓際にある机に向かった。

 貸出メインではあるけれど、中身を確認したり書き物をするために、数人で使える大きめの机とイスがたくさん用意されている。


「ここで読まれるのですか!?」

「え、うん」


 なんで驚かれたのかと思ったら、こんなうるさい場所で覚えられるのかという心配だったらしい。

 貴族名鑑、物凄く重たいから部屋に持って帰るとか嫌だ。それに、割とうるさい環境で本読むの好きなのよね。


「カサンドラさん、待ってる間に何か本探してくる?」

「そうですね、少しお側を離れます」

「うん。いってらっしゃい」


 流石に騎士さんは側を離れたりは駄目だろうから、イスを勧めた。

 デメトリオさんの指示もあって、護衛スタイルは私の希望に合わせていいようになっている。なので、騎士さんたちも私の身に危険がない程度の願いは、割とスルッと受け入れくれる。


 こう、おじいちゃんとチェスしていたときみたいに、陰に隠れて護衛されてたり、真後ろに佇まれたりは結構苦手だった。

 デメトリオさんには申し訳ないけれど、おじいちゃんと私の真横に立って、無表情でガン見されていたので、初めの頃は『この人、苦手だなぁ』とか思っていた。

 お茶は美味しかったけどね。




 図書館内の雑音に耳を傾けつつ、貴族名鑑を読み進めていると、図書館内が一際騒がしくなった。


「殿下! ですから、建て替えは威厳を示すためにも必要です!」

「威厳のためなら不要だ。老朽化であれば考える」


 ――――あ、デメトリオさんだ。

 

 文官さんと議論というよりは、モメているっぽいデメトリオさんを発見した。

 文官さんは必死になにかを言い募っているけれど、デメトリオさんはズバッと切り捨てて、冷たい視線を向けていた。

 そういえば、冷酷殿下? 冷血殿下? ん? 氷結だっけ? なんかそんな二つ名があったような――――?

 



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✾ 10/25シーモア先行配信! ✾


『王太子の嫁な!』と遺言状に書いてありました。
貧乏男爵令嬢と王太子殿下の焦れったいほどの両片思いを強制成就!?
書籍表紙


表紙絵はm/g先生!
デメトリオさんがとにかくカッコイイ! そして、エマたんがもう撫で回したいくらい可愛い!

(作者がキモいのは横に置いて……!)

♣ 王太子の嫁な!ちゃん ♣
リブラノベル様より、11/15 配信です。コミックシーモアは、10/25先行配信!
ぜひぜひ、お手元に迎えていただけると幸いです。


▷▶▷ シーモア

― 新着の感想 ―
氷結!!爆笑
気がついたら50話オーバーおめでとうございます( ´ᯅ` ) いつも楽しみとニヤニヤ( ≖͈́ ·̫̮ ≖͈̀ )をありがとうございますw 未来のお義母様は公爵家令嬢!からの図書館! 冷血王子?の名…
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