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【シーモア先行配信中☆】 『王太子の嫁な!』と遺言状に書いてありました。  作者: 笛路 @書籍・コミカライズ進行中


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49:ユーリ殿下と三人の候補?

 



 女子会が終わったら、みんなは通常業務に戻っていった。切り替え早すぎないかな。私はまだドキドキしている。

 

 ちょっと散歩しようと王城内の庭園に向かうと、同じ年齢くらいのご令嬢が三人と王弟殿下のご長男――ユーリ殿下がガゼボで楽しそうにお茶会をしていた。

 これはお邪魔したらいけないなぁと踵を返そうとしたとき、ユーリ殿下とバッチリ目が合ってしまった。


 ――――ええっと、たしか。


 こういう場合はアルカイックな感じで微笑んでカーテシーでいいのよね?

 そのあとにササッと去ればオッケーなはず。


「エマ姉上、お久しぶりですね。どうぞこちらに」


 セミロングの金髪をサラサラと靡かせて、女子顔負けの甘可愛い笑顔を向けられた。

 断りたい。同席しているご令嬢たちの顔が…………ん? いや、カサンドラさんの天元突破眼力に比べれば可愛いかも。


「ごきげんよう、みなさま」

「「ごきげんよう」」


 笑顔で迎え入れられたものの、明らかに場違い感が凄い。


「こちらはデメトリオ兄上の婚約者でエマ姉上だよ」

「「あぁ、あの」」


 あのって、どの……。おじいちゃんの遺言状のせいかな?


「この子たちは、僕の婚約者候補だよ。えっと……名前はね…………?」

「ベランジェールですわ」

「アルベルティーヌでございます」

「ジョルジェットよ」


 もしやユーリ殿下、ご令嬢のお名前を覚えてないのでは? ご令嬢たちが仕方なさそうなため息をそっと吐いたし。

 ユーリ様は困ったように首を傾げているし。

 優しくて穏やかな少年って印象だったけど、ユーリ殿下って一癖あるのかもしれない。ただ単に最近知り合った可能性もあるだろうけど。


「婚約者候補の方々とお茶会だったんですね。お邪魔して申し訳ございませんでした。私はこれ――――」

「あっ! エマ姉上は兄上とどうやって知り合われたのですか? 遺言状に書かれるってことは、お祖父様ともお知り合いだったんですよね?」


 ふぉぉぉぉ、聞いちゃうのかぁぁぁぁ。あれ? そもそも、遺言状のことは伏せてたほうがいい、みたいに陛下に言われてた気がするんだけど。


「ユーリ殿下、お戯れはそこまでに。貴女たちも、噂話に踊らされるのは感心しないわよ」

「侍女が偉そうに――――」

「カサンドラ嬢が言うなら仕方ないねぇ」


 ユーリ様はのほほんとそう言って、手元にあった焼き菓子をパクリと食べた。自由だ。自由な人がいる。なんだろう、おじいちゃん味を感じる。


「ほれほ、かしゃんどら、ふはるふぁろっふぃ……んっ。公爵家だからね?」


 ――――なんて?




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✾ 10/25シーモア先行配信! ✾


『王太子の嫁な!』と遺言状に書いてありました。
貧乏男爵令嬢と王太子殿下の焦れったいほどの両片思いを強制成就!?
書籍表紙


表紙絵はm/g先生!
デメトリオさんがとにかくカッコイイ! そして、エマたんがもう撫で回したいくらい可愛い!

(作者がキモいのは横に置いて……!)

♣ 王太子の嫁な!ちゃん ♣
リブラノベル様より、11/15 配信です。コミックシーモアは、10/25先行配信!
ぜひぜひ、お手元に迎えていただけると幸いです。


▷▶▷ シーモア

― 新着の感想 ―
まさかのカサンドラママンは公爵ママンだったのか
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