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【電子書籍11/15】 『王太子の嫁な!』と遺言状に書いてありました。  作者: 笛路 @書籍・コミカライズ進行中


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41/81

40:一緒に作ろう?

 



 デメトリオさんからフルーツ飴が食べたいと言われたけど、材料や果物をそろえるために数日ほど時間をもらうことにした。

 厨房に言えば普通に揃うんだけど、ちょっとした計画を実行したくなったので、時間稼ぎの意味もあってお願いしてみたら、思いのほかスルッと頷いてもらえた。


「殿下、とても喜ばれていましたね」

「え、引いてなかった!?」

「勢いに押されていただけだと思いますよ」


 それならいいんだけど……ん? いいのかな? まあいいかな。


「ところで、フルーツ飴とはそんなに時間がかかるものなんですか?」

「ううん。引き延ばしただけなの」

 

 そう伝えると、直ぐに作りたそうにしていたのに引き延ばしたのは、別の理由があるんですよね? とカサンドラさんに聞かれてしまった。ほんと聡い人だと。


 東方の国や隣の大陸にある国々では、二月一四日は好きな人に告白する日らしい。国によって、男性からだったり、女性からだったりするらしんだけど、ファンからプレゼントをもらってくるだけの父に聞いても、よくわからない。

 でも、そういう日にかこつけてプレゼントを渡すというのは、恥ずかしいとか勇気が出ないとか思っている人の『後押し』的な役割をしてくれそうな気がする。

 だから――――。


「カサンドラさんも、一緒に作らない?」

「え」

「別に好きとかじゃなくて、日々の感謝とかで渡すこともあるらしいの」


 どうせなら、いろんな人に渡せたらいいなと思っているのだと、今回の計画について色々と話していた。

 最初は戸惑っていたカサンドラさんも、最終的には一緒に作りたいと意気込んでくれて、二人でさらに計画を練ることにした。




「この数日、二人でよく話し込んでるが、何かあったのか?」

 

 朝食後、部屋に戻りながらカサンドラさんと話していた。二人きりだと思い込んでいた。

 いつの間にか後ろにいたデメトリオさんに声をかけられて、ちょっとびっくり。


「あ、えっ、いつの間に!? お仕事かと思っていました」

「ん、忘れもの」


 ちょっと恥ずかしそうなデメトリオさんって、やっぱり可愛いよなぁと思いつつも、それならお先にどうぞと道を譲ると、怪訝な顔をされてしまった。

 ほんと、こういう秘密とか騙すとか、チェス以外は苦手なのよね。


 話したくてしょうがない。でも…………っ!

 デメトリオさんを喜ばせたい、びっくりさせたい。ときめかせて、照れさせたい。大好きだって、伝えたい。

 だから、色々漏れ出そうなものをグッと押し込めて、ふわりと微笑む。


「リオ、お仕事がんばってくださいね?」

「っ! ん!」


 デレデレのデレトリオさん、見れるといいなぁ――――。




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✾ 10/25シーモア先行配信! ✾


『王太子の嫁な!』と遺言状に書いてありました。
貧乏男爵令嬢と王太子殿下の焦れったいほどの両片思いを強制成就!?
書籍表紙


表紙絵はm/g先生!
デメトリオさんがとにかくカッコイイ! そして、エマたんがもう撫で回したいくらい可愛い!

(作者がキモいのは横に置いて……!)

♣ 王太子の嫁な!ちゃん ♣
リブラノベル様より、11/15 配信です。コミックシーモアは、10/25先行配信!
ぜひぜひ、お手元に迎えていただけると幸いです。


▷▶▷ シーモア

― 新着の感想 ―
でたーーー!デレトリオさん(๑ˊ͈ ꇴ ˋ͈) (仕事はぇぇぇぇぇぇ!) 魅惑のオムライス回の次はバレンタインにあま〜い飴ちゃん回!飴が溶けそうな予感がします( ≖͈́ ·̫̮ ≖͈̀ )ニヤァ エマ…
え?パパンがバレンタインチョコ貰って帰って来たですって? ちょっとそこに正座して詳しく話を聞かせてもらおうか!←
国王なら他国のイベント知ってるだろうし…日々の感謝に込められたあれそれも気づかれるだろうな(・∀・)ニヤニヤ
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