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牛乳の王子さま☆   作者: 梅花 かえで
14/20

最終章 高校生編  14話 春になり…

無事に受験も終わり訪れた春。

キラキラと差し込む日差しの中、期待と不安を胸にA高校の門をくぐる美湖の姿があった。

美湖が真っ先に向かった先は、クラスが貼り出された掲示板。そして、自分の名前とともに彼の名前も探す。

“どうか……どうか山野くんと同じクラスになりますように!!!”

もう何度願ったかわからない願いを心のなかで繰り返す。

ドキドキしながら掲示板に目を向け自分の名前を探してみる。そして見つけた自分の名前のすぐ上に、ずっと願っていた彼の名前が書いてあった。

「あっ…」

思わず声が漏れる。本当は跳び上がって喜びたい気持ちを抑えながら、緩む頬を抑えながら、教室へと向かった。


教室へ入ると同じ中学の子はほとんどいなかった。一緒に受験勉強をがんばった親友も隣のクラスだ。そして宏斗の姿はなく、まだ来ていないようだった。

“山野くん…隣の席だよね……。どうしよう、もう2年くらい話してないけど……。ちゃんと話せるかな…。”

そんな事を考えていると、

「綿貫!おはよう!!これからよろしくな!」

横から声を掛けられた。


うわぁ!!!!

山野くんだぁ!!!!!


久々に近くでみる宏斗にドキドキしながら、


「あっ、山野くんおはよう。うん、これからまたよろしくね」

なんとか返事をした。



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