浦島太郎的な何か
【キャスト】
浦島太郎→由貴
亀(?)→敦
乙姫さま→緋岐
玉 手 箱→紗貴
開演5分前となりました。御着席下さい。
開演に先立ちまして、皆様にお願い申し上げます。会場内は禁煙となっております。
スマートフォンなど音の鳴る機器は、マナーモードにするか、または電源をお切り下さい。また、飲食は禁止されております。
ご協力、お願いいたします。
それでは間もなく開演です。開演まで、いましばらくお待ち下さい。
【 敦 】いやぁマジ助かった、ありがとう!
【由貴】何の何のっ♪気にすんなって
【 敦 】いやっ!お前がいてくれたからチーム“亀”は見事優勝する事が出来たんだよ
【由貴】あはは、照れるじゃんか……でも、本当に敦ってバスケ馬鹿だよなぁ
【 敦 】いやいや、由貴には負けるって!お前、脳みそまで筋肉だろ?
【由貴】何気に、今すごくヒドい事言わなかった?
【 敦 】誉めてるんだよ!運動神経が、超いいって
【由貴】そうかなぁ~?
とまあ、こんな具合に、浦島太郎は亀を助けたのでした。
【 敦 】よし!今日は俺の奢りだ。行こうぜ♪
【由貴】って、どこに?
【 敦 】“ゲーム竜宮キャッスル”に決まってるだろ!
亀は言いました。
「助けてくれて、ありがとうございます。お礼に“竜宮城”へお連れしましょう」
【緋岐】また、スゴい強引なナレーションが入ってるなぁ
【由貴】あっ!先輩も来てたんだ
【 敦 】ういっす!
【緋岐】お前ら、現実とナレーションのギャップが気にならないのか?
【由貴】別に、楽しければそれでいいから
【 敦 】“踊れ!鯛比目魚の舞々~乙姫様のご馳走争奪戦~”がやりたいから
【緋岐】ああ……最近やたらと流行ってる、アーケード対戦型格闘ゲームだな
【由貴】今日も華麗に“浦飯太一”を操って“亀井亀吉”を倒すぜ
【 敦 】俺の“亀井亀吉”を馬鹿にしないでもらいたいね!
【緋岐】まあ、そういう絵空事は、俺の操る“音姫”に勝ってから言うんだな
こうして、竜宮城に着いた浦島太郎は、楽しい宴会を満喫しました。
【由貴】っていうか……中間試験は何日からだっけ?
【 敦 】明日からだろ
【由貴】……え……!?
【緋岐】また今更何を言ってるんだか
【由貴】先輩だって、テスト前なのにゲーセンいるじゃん!
【緋岐】俺はいいんだよ、簡単だし。今更慌てるような事してないからな
【 敦 】流石、不動の学年一位!言うことが違うねぇ
【由貴】!(°□°;)まずいっ……姉ちゃんにぶっ飛ばされる
【緋岐】帰る時は、まあ……紗貴に見付からないよう、気を付けてかえれよ?多分、雷落ちるから
乙姫は、帰る浦島太郎に玉手箱(という名の助言)を渡しました。
――しかし……
帰った浦島太郎は、約束を破り玉手箱を開けてしまったのです。
【由貴】ウワァアァァア!!!!!!
【紗貴】あんたっ……明日から試験だって、判ってるの!? それでなくても、全教科の総合得点が8点なんていう、奇跡の最低点叩き出してるんだから、少しは勉強しなさい!だいたいねぇ……
(長くなりそうなので、以下省略)
こうして、玉手箱を開けてしまった浦島太郎は、(精神的に)お爺さんになってしまったのでした。
【END】
◆次回予告・裏シンデレラ
【 敦 】え?何々?キャスティング好きにしていいの?
【蘭子】なるほど。夢を詰め込み放題だな!
【 敦 】ここはやっぱり……
【 周 】はいっ!姉様の人魚姫姿は美しいかと//////
【蘭子】ナイスアイディアだ。ふっふっふっ……ヘタレの慌てる様が目に浮かぶ
【 敦 】ホント、蘭姉は緋岐先輩いじりが好きだよな
※果たして緋岐の反応は……?