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ある冒険者の復讐譚  作者: 昴
8/24

穏やかな日々

ちょっと微妙な感じですみません

 「ちょ………フ……さ…!な…寝………」


 なんか聞こえる…でも気持ちいいしまだこのままで


 そんなことを微睡みながら考えてまた思考を放棄しようとした瞬間


 「起きなさい!」


 「へぶぅ!?」


 ガン!と頭を机にぶつけられる。


 「い、痛い…」


 そう言って上体を起こすと


 「ふん!」


 「ふぎゃっ!」


 隣でも悲鳴と何かを打ちつける音がする。そして隣


を見ると叩きつけられたであろう頭をさするナターシ


ャと目が合う。なんとなく照れ臭くなって視線を正面


に戻したら、あっちもそう思ったのか同じように目線


を戻していた。すると、今度は後ろからゴンっと何か


を叩きつけられる音が2つ同時に聞こえた。おそるお


そる後ろを見ると腕が力なく垂らしている片方普通片


方巨漢のそれぞれの頭部が壁に押し付けられていた…


エイダさんによって…え、まって怖これどういう悪


夢?


 「フレイさん?ナターシャさん?今、なにをしていたのか是非教えてください?」


 か、顔が怖すぎる…あれ?笑ってるよね?笑ってる


のに…おかしなぁ美人に笑いかけてるのにかけらも嬉


しくないや…ちらっとナターシャを見た。するとあい


つはシラを着るつもりのようで、視線を思いっきり外


して僕とは反対方向を見ていた。


 「こ、この人でなし…」


 「どこ向いてるんですか?それになに?人でなし?」


 あ、オワタこれ


 「あ、いや、そのエイダさんの事じゃ…」


 「知るかばかぁ!」


 頭を机にぶつけられる。


 「へぶぅ!?」


 そしてエイダさんは怒って部屋を出てしまった。


 「……痛い…」


 頭を机につけたままつぶやく。そして隣から


 「ちょっと寝てただけなのに…」


 そんなことが聞こえた。まぁ寝ることはすごく失礼なことだからだけと言うのは違う気がするが…僕が言えるような立場ではあるまい


 「てかユリウス達も寝てたのかよ。」


 僕的にはちょっと意外だった。まぁリグルは寝てそうな見た目してるけど。



 「だってよ〜あんなこと今更言われても全部知ってるって感じなんだよなぁ。まぁスキルに関して細かい説明を受けたのは初めてだったから、そこは面白かったけどよ。」


 とリグル。あの話の間だけでも逆によく起きてたな…微塵も興味ないっての。


 「あんなの聞いてられないよ、興味ないもん。」


 「………左に同じ」


 ナターシャも同意する。


 「フレイもナターシャちゃんもそんなこと言ってるけど、大丈夫なの?俺とリグルは元々知ってるからこんな呑気だけど…」


 は?何言ってるんだこいつは。そんなもん


 「「おぼえてるわけない!」」


 ナターシャと重なる


 「そうですよねーわかってたよー」


 もーとりあえず


 「飯食べるついでに謝りにいくか。」


 先に言うんじゃないよリグルさん。


 そして4人で部屋を出る。

 




 「あー!やっとでてきた!もう何やってるんですか貴方達!」


 外に出ると聞き覚えのある声が聞こえた。


 「えーと…誰だっけ?」


 ここはいつも通りボケると


 「あー!ちょっとフレイさん酷くない!?いつもと言わなくても結構話してるよね!?」


 「あれー?そうだっけー?ちょっとちっちゃくてわからないなぁ」


 こいつはミア。去年元服式を終えたから…今年17?まだかな…わかんないや。とりあえず身長が小さい。

 僕が179とか80だから…150前後かな


 「あー!言ったな!いつも通り言ったな!私と歳大して変わらないくせに!てか身長と私を忘れることは違うでしょ!」


 あーたのし。じゃなかった。


 「ああもう違う違う今はこんなボケはいいんだよ、エイダさんどこいる?」


 「そうです!それです!フレイさんエイダさんに何したんですか!?エイダさんめちゃくちゃおこってましたよ!すごく怖かった…」


 「えーと…」


 何をしたと言われても…むしろ何もしなかった?


 「…………とりあえず、エイダさんはどこ?」


 ナターシャがエイダさんの場所を聞く。というかさっきの会話を有耶無耶にしようとしてる…


 「どこも何も帰っちゃいましたよ。」


 へ?


 「帰っちゃったの?エイダさん」


 ユリウスが思わずと言った感じで聞く。


 「え、は、はい。本来なら今日出勤日では無いので…」


 それは…


 「…まじか〜」


 リグルがやってしまったという感じで言う。


 「ほ、ほんとに何したんですか?フレイさん達。」


 「いや、大したことじゃ無いんだけどすごく失礼なことをしたと言うか…」


 なんか言いにくいな…ちょっと適当なこと言って有耶無耶に…


 「まさか…胸を触っちゃったっとか!?いやむしろ揉みに…」


 「講習中に寝たんだよ。全員」


 有耶無耶とか言ってられねぇ!そんなことしたら明日からここに来れなくなる!


 「あ、そういうことですか…てっきり襲ったのかと…」


 このアマ…


 「お前を襲うぞこらぁ!」


 頭を鷲掴みにして力を込める


 「いだ!?いだだだだ!?ご、ごめんなさいごめんなさいちょっとした冗談ですゆるいだだだた!?」


 「何が冗談だこいつ!下手したら明日からここに来れなくなってたわ!」


 そう言って一層力を込めようとすると…


 「…フレイ…?」


 頭の後ろが触られたような感じがした。いや、違う!髪が上に上がってるんだ!


 「な、なんでしょうナターシャさん…?」


 気圧されてついミアの頭から手を離す


 「くぅ〜頭が割れそうだよ〜」


 そんなこと言いながらしゃがむミア


 「……さっき、なんて言ったの?」


 ナターシャの方を見ると今度は前髪が浮いた。見ると彼女の周りからパチパチッと音を出しながら青白い光が発生しているのがわかる。


 「えっとー…下手したら明日から来れなくなってた…?」


 「もっと前」


 いつも以上に感情がたりてないんだけど…


 「何がじょ…「もっと」」


 「…………お前を襲うぞ?」


 はっと思い出して口に出した瞬間


 「正解」


 ちょっと可愛らしい感じの声が聞こえるのと同時に手を握られる。そして


 「あばばばばばばばばぁ!?!?!?」


 凄まじい電気が体を走る。そして2秒後


 「あ…………お………」


 痺れてビクッビクッと少し痙攣しながら床に撃沈していた


 「…………ふん」


 痺れて…動けない…てか痛い…


 見た目爆発してる髪をナターシャが掴んで


 「で、どこ?」


 「え、えーと…その…個人情報なので…その…」


 めちゃくちゃ怯えてるやん。仕方ない


 「あ…も…」


 声が出ない…


 「それなら私がつれてくよ」


 すると奥の方から気の強そうな女の人の声がした。


 「マイ!本当かい?助かるよ!」


 後ろでユリウスがこれぞとばかりに声を上げる


 「ま、まぁ別に知らない仲じゃないし、大丈夫だろ。」


 だいぶ動けるようになってきたので髪を掴まれたま


まだがなんとか後ろを見る。するとちょっと目を逸ら


して顔を赤くしている赤毛の長身の女がいた。この人


はマイ。エイダさんの同僚でかなりの仲良し。そして


金にがめつい。がめついという言い方は悪いが、そこ


までの守銭奴とまではいかないが、ギルドに素材の買


取を依頼する時、彼女が担当だと相場より少し安めな


金額を提供されるのだ。ちなみに以前ユリウスと言い


争っていたのも彼女だ。あの買取価格の時以外は基本


この2人も仲がいい。というか少なくてもマイはユリウ


スに気があるようだ。


 「ええ!?い、いいんですか!?そんなことして!?」


 大丈夫だろ、とあっけらかんというマイ


 「まぁ、何に、せよ、助かった、よっ!」


 まだ動かしにくい体を無理矢理動かして、ナターシャからの拘束を脱する


 「あっ…」


 その名残惜しそうな声やめなさい


 「お前フレイか!?なんだその髪!あははは!」


 うるさいやい


 「か、髪はいまはいいんだよ!でもつれてってくれるのはいいが今仕事中じゃないの?あ、ミア!ちょっと水持ってきて!」


 ミアに水を頼みながら聞く。


 あー、と頭をガリガリかくマイ。


 「持ってきました!」


 そう言ってるうちにミアが水を持ってきた。植物にかける感じの容器に入れて。


 「なんだよこれー」


 そう言いながら受け取って頭に軽く水をかける。

 「はいこれ、あとふくための布くれー」


 何で私が…と言いながら容器を受け取ってカウンターの奥に消えていく。


 「なんだかんだ言うこと聞いてくれるなぁ」


 可愛い妹でも愛でてる感じだ


 「そうだ!あいつに任せよう!」


 そしてタイミングよく返ってきたミアを捕まえて

 「よし、私の仕事頼んだ!」


 え?え?と言いながら状況を掴めていないご様子

 「ま、待ってください!わたしにも自分の仕事が…」


 「お前の仕事書類整理だろ?大丈夫!私のは鑑定だけだから!今人いないし同時進行でいける!」


 いける…のかな?とちょっと疑問を感じてるミア。


 「とゆーわけでよろしくー!」


 と、強引に出たマイ。いや僕らを置いて行くなって。




 ドンドンと少し乱暴に扉を叩く。


 「おーいエイダーいるんだろー?」


 マイがちょっと品がない感じで外から話しかける。これいなかったら恥ずかしいな…


 「ちょ、ちょっと待って〜」


 中からエイダさんの声が聞こえる。エイダさんが住


むこの建物はギルドの独身職員用の集合住宅だ。正直


飾り気のない家だが、意外と住みやすいらしい。


 「てかマイさんはここに住んでないの?」


 「ああ、私は外に普通の家を借りているよ。」


 ここって家賃も大分安いんじゃないの?


 「ここ結構安いって聞いてるんだけど、使わないの?」


 疑問に思っているとユリウスが聞く。ちなみに今い


るのはさっきの5人からリグルを抜いた4人だ。あいつ


は指名の仕事が入ってて、依頼主が来るまでギルドか


ら出られないらしい。古参のAランク様はお忙しい事


で。


 「そ、そりゃあ色々あるだろ…その…色々と…音とか…それに何かあったらすぐ噂になるし!」


 ユリウスが首を捻る。いやまぁそれだけじゃわからんだろ。こいつには。よし、はっきりと言おう。


 「そうだよユリウス、例えば男連れ込ぶぅ!?」


 思いっきり鳩尾に握り拳がめり込む。それは綺麗な突きでした。


 「な!に!か!?」


 「いえ…なにも…」


 腹が…痛い…おかしい、この人…冒険者じゃないよね?


 僕がその場に蹲っていると


 「ご、ごめんマイ!今風呂入っ…てて…それ…で」


 扉が開いて、そこからタオルを巻いて体を隠しているエイダさんが出てきた。


 「あ…」


 上を向いていくと、エイダさんの足が見えてつけねに近づいてそして股のところが…


 「「ライトニング」」


 視界が真っ白染まり、凄まじい衝撃が走ったのを感じて、そのまま意識を失った。

 

 

 


次はあんまり時間かけないようにします

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