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ある冒険者の復讐譚  作者: 昴
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奥の手

がんばりました

「お、奥の手?いやいや俺そんなの聞いたこともないぞ、フレイ。俺に隠し事してたのかよ、ひどいなぁ。」


 そりゃあそうだ、滅多なことでしか使わないし使えない。使うのには基本的にリスクがあるがこの場所なら…


「ま、まぁな。でも仕方なかったんだ。これは使うに使えないんだよ。事情があって他の人に知られるのはタブーなんだ。」


「ふーん、まぁ今教えてもらうからいいけどな。ついでにあるなら作戦もな。」


「詳しいのは見ればわかるよ。とりあえず、その奥の手でも倒せなかったらの話をするわ。それを使うと僕達に一時的に毒が効かなくなる。でもあくまで一時的。もしその間に倒せなかったら、僕達を置いて荷物の位置まで逃げろ。」


「は?逃げる?置いていけるわけないだろ!」

 逃げろだけとるなって


「違う違う、僕の荷物の中に転移魔法の魔法陣を封


じてある石が入ってる。それじゃなくてもカバンに直


接魔力を流して作動させて、僕とナターシャを発動前


に陣の中に連れていって跳ぶ。と言っても範囲内の人


間を飛ばすっていう迷宮の罠の魔法陣をそのまま削り


出したやつだから範囲はそこそこだと思う。」


「あ、そういうことか。まぁその時はその時さ。とりあえずは作戦だよ作戦。奥の手っていうくらいだし、勝算ある作戦を頼むよ。」


「ああ。だとその前に、ナターシャさっき閃光と紫電使ったけど、大丈夫か?」


「……………喧嘩売ってる?それともおじいちゃんにでもなって今までのこと忘れた?」


 はい、元気ですね。よかったです。


「じゃあ作戦だけど、まず…」




 作戦会議を終えて、僕達はやつのいた場所に戻った。


「お、いたいた。警戒してますなぁ、じゃあ…作戦開始!おりゃっ!」


 僕は持っていた魔封石…魔法を封じ込めていて、壊す、衝撃を与える等の行動で魔法が発動するもの…をあいつに目掛けて投げる。


「ナター「紫電」!シャた…お早いですね…っとユリウス、「詠唱省略」「障壁」「身体強化」!魔法を…使いましたね、はい。」


 あーもう早い!この人達早い!もういい!


 ナターシャの紫電がそれに当たって石が壊れる。すると中の爆裂魔法があいつの目の前で炸裂し、視界を塞ぐ


「「スピードスター」「竜巻」「風力操作」」


 ナターシャもスキルを使う。


「「落雷」「電力操作」」


「「「複合スキル:纏」」」


 僕の体を覆うように小さな竜巻が発生し、それによ


って周囲の樹々が飛ばされるのではないかというくら


い煽られ始めた。そしてナターシャの頭上にはいつの


まに集まったのか雨雲があり、そこから雷が彼女目掛


けて落ち、その衝撃で地面の土が捲れ上がり、湿地の


水が水蒸気となって視界を塞ぐ。


 突然の事態に驚くユリウス。まぁ当然か。


 僕のスキルとナターシャのスキルで水蒸気がなくな


り姿が見えるようになる。僕は、自分を中心とした竜


巻が発生していて、さらに僕のそれぞれの四肢に、巻


き付くように気流が発生している。ナターシャは全身


から電気を発していて、胸部と脚の魔鋼製の防具には


電流が走っているのがわかるそして不規則に電気が流


れると、その下の普通の服はこげて、裂けてようボロ


ボロになっていく。


「オラァ!」


 「はっ!」


 それぞれが発声とともに切りかかった。


「これでも、くらえっ!「風撃」!」


 僕があいつの中央部分を剣で上から切りつけるとあ


いつのちょうど真ん中にまで剣の6割ほどが刺さった。


そしておまけとばかりに残り4割を一気に刺して剣の先


から直接体内に攻撃を放つ。

 

 そしてナターシャの方は前方に飛び、目の前に来た


尻尾を回転しながら切り落として、僕とは反対側に着


地する。

 

「ギュアアアア!ギュアアア!アアアアアアアア!」


 奴が痛みにのたうち回る。


「やばっ!」


 僕は暴れ出したあいつの体から剣を引き抜いて後ろに下がる。


 あいつはめちゃめちゃに暴れるので近づくに近づかなかったので


「ナターシャ、遠距離いくぞ!「鎌鼬解放」」


「「紫電」!」


 すると僕の周囲の竜巻から全方向に無数の風の刃が出て、敵だけじゃなくそこら中を切り裂いていった。ナターシャの方もさっきよりも更に強い紫電を放出。


「ギュアアアアアア!」


 更に苦痛の悲鳴をあげて、このままいけば勝てるかと思った瞬間。


「アアアアアアアア!」


 のたうち回っていたのをやめ、4本足で、こちらを向いたと思ったと同時にこっちに突進して…






 作戦前


「なぁ、なんでだ?」


 と、俺。


「なにがだよ?」


 そうフレイが答える。


「だから、なんで俺にお前らのその…奥の手?の存在を教えてくれたんだ?今までお前やナターシャちゃん達とは何度か一緒に探索とか依頼とか受けたけど、そんなの初耳だったしさ。」


「いやーそれは…」


 なんだよ…


「なんだよ、今更濁す気か?」


「い、いい機会だと思ったんだよ。しばらくはあれを使うなんてのは来ないだろうし、それに…」


 言葉を区切るフレイ


「それに?」


「や、約束しただろ。お前と同じランクになったら、パーティ組むってさ。1番最初、お前に助けてもらった時に…多分僕とナターシャは、今回か、多分次くらいにAランクに上がる。そしたら、お前とも同じになる。名目的に正式なパーティを組むんだから…先に伝えとこうと思ってな…。」


 は、恥ずかしいからなんも言うなよと顔を赤くしてそっぽを向く。この…可愛い弟め。


「そうか…でも、無理に今じゃなくてもよかっただろ?別にさっきの戦闘でいい感じに情報は取れたんだし、帰ってもっかい作戦考え直してさ…」


 そういうとフレイが


「何言ってんだよ、お前の剣あいつに刺さったままじゃん。言ってただろ?あの剣は兄貴が家を出る時に餞別としてくれた大事なものだってな。あと、行く前に言ったけどさっさと終わらせて帰って飲みたいんだよ!お前らと!」


 ほんとに…ほんとにこいつは…


「ま、まぁなんだ…せいぜい気をつけろよ、物語なんかじゃあそんなことを言った奴は大抵死ぬからな。お前は死ぬなよ。」


「え、縁起でもねーこと言うなっての!」





           現在



「フレイーーー!!」


 フレイがあいつの突進を受けてそのまま湿地の奥に行ってしまった。


「くそ、死んでねーだろーな。俺を置いて死ぬなんてありえないぞ…「詠唱省略」「身体強化」」


 支援魔法を自分にかけて、そのまま行こうとすると


「ユリウスはここにいて、私が行く。」


「で、でも…」


「…剣のないユリウスが接近戦は危険。私がフレイの状態を確認してくる。何かあった時は、フレイの回収、お願い。」


 そう言ってあっという間に走り去っていった。


「電気纏っただけでなんであんな意味が分からん状態になってんだよ…実はあいつらの方が圧倒的に俺より強いんじゃねーの?フレイも既にあいつ倒してるとか…ありそう」


 そんなことを呟いてると、ナターシャが吹き飛ばされて戻ってきた。


「お、おい!?大丈夫か!?と、とりあえず。我ら弱き者に、慈愛と癒しを与えたまえ。「恵みの雨」」


 するとナターシャの傷が癒て、ガバッと起き上がる。


「ユ、ユリウス!私があいつを引きつけてる間にフレイを!」


「どういうことだ!?フレイは一体…」


「話は後!いいから行って!」


 そういうと直後、目の前にいきなり奴が現れた。

 「!?音がしなかった!?」


「行って!私がなんとかする!」


 何が何だかわからないが、従うほかなさそうだ。


「わ、わかった。」


 とりあえず奴をかわして行こうとすると、道を塞ごうとこっちに寄ってきた。


「うわ!?」


「させない!「紫電」!はっ!」


 そう言いながらナターシャが紫の雷を纏った剣で奴の足を斬って体勢を崩させる。


「ありがとう!」


 そしてやつをナターシャに任せて先に進むと、目の


前に馬鹿でかい岩があり、そこの下の方に大きめなへ


こみと、その更に下にフレイらしき人間が倒れてい


た。らしいというのは、それがフレイだと分からなかったからだ。


「おい!フレイなのか!?生きてるのか!?おい!返事しろ!フレイ!?フレイ!」


 それは全身から出血していて、さらに紫色の、おそらく粘性の毒をかぶっていた。隙間から見える装備品で、なんとかフレイだと認識できた。


「う…………あ………ゴフッ」


「くっそ死ぬなよ、勝手に死ぬんじゃねぇよ!俺とパーティ組むんだろ!ふざけんなよ!」


 俺は懐から魔封石を取り出して砕く。封じられている魔法は「浄化の光」だ。体を蝕んだり害をなすものを浄化して、消滅させる上級の魔法。


「あ…ぐ…」


 とはいえ蝕まれた体を戻すわけでもなく、体内に入って体を巡っている毒を消せるわけでもない。


「くそ、これ効いてくれよ…あと万が一で買っておいたハイグランドポーシャン…まさか使う羽目になるとは…。おい、意識あるか?飲めるか?」


 フレイの反応はただ意味のない音を発するだけだった。


「くそ、口移しは勘弁してやるから生きろ!」


 俺はフレイの口を無理やり開けて、舌を出す。そし


てまずは解毒のポーション、そして欠損部位以外のあ


らゆる怪我を治すハイグランドポーションを、それぞ


れ半分は体にかけて、もう半分は飲ませた。祈るよう


な思いでいると、数秒後に効果が出始めた。腐りかけ


ていた皮膚が再生し、明らかに全部の肋が折れてそう


な胸部、防いだせいか変な風に折れている腕、その他


の細かい傷が元に戻すかのように治っていく。そして


血を失って、さらに毒に侵されていたせいで白いどこ


ろか紫になっていた顔の色は血の通っていることが一


目でわかる、ふだんの血色のいい顔色に戻った。


「あ……ユリウス?」


「フレイ!よかった!ほんとによかった!どこかおかしいところはないか!?怪我も残ってないよな!?」


「だ、大丈夫そう…悪い、迷惑かけちまったな…」


 何言ってんだか


「今更だろ。」


「…状況は?」


「今俺にここでお前の治療をさせるために、ナターシャちゃんが単身であいつと戦っている。しかし、何があった?お前がここまで…」


 するとフレイが無表情から、一気に焦燥顔になる。


「おい今なんて言った!?あいつが一人で戦ってるのか!?あのクソ毒野郎と!?」


 突然の変化に気圧され、少しどもってしまった。


「あ、ああそうだ…でもいくらこいつがやられたからって…あんなの不意打ちみたいなもんだろ、ナターシャちゃんがそんな簡単にやられるとは…」


「違う!違うんだ!?僕、あいつに突進されたと


き、なんとか剣で受け止めて、それから真っ二つにし


ようと鎌鼬を5回くらい撃ったんだ。なのに、結果は剣


が少し食い込んだだけで、鎌鼬は全部かわされた。あ


いつあの尻尾を斬られた直後から変わった。明らかに


耐性ができてる。もし僕の風だけじゃなかったら…そ


れに戦い方もだ!最初ほ明らかな捕食目的だったのが


いきなり変わったように感じた、何度も何度も石に打


ち付けられてスキルが解除された瞬間に毒をかけて、


そこからお前らの方に行ったんだ…間違いなく、殺しに来てる。だから早く行かないと!」


 そ、そんなの耐性がついたどころじゃないくて明ら


かに対応してる…それに解除するまでって…まるで解


除しないと毒が効かないことがわかっているかのよう


な…


「まさか…そんな…」


 その時、開戦した方からズドンと何かが落ちた音が聞こえた。


「ナターシャ!!!「纏」!」


 フレイが真横でいきなりさっきのスキルを使い始めた。


「うわっ!!」


 咄嗟のことで防御が出来ず少し吹き飛ばされた。そして


「はっ!」


 同時に地面がへこんでフレイが一瞬で見えなくなるまで走っていった。


「ててて、あいつせめて警告しろよな…ってこれ、あいつの剣じゃん。」


 体を起こそうとするとすぐそばに剣が落ちていた。フレイのものだった。


「あいつ丸腰でどうする気だよ…俺の支援魔法も切れてるのに…」


「無事でいてくれよ二人とも…」

 





「こ……んのぉ!」


 私はユリウスが行ったのを見て、こいつの足を斬りながら少し後ろに下がった。


「さっきと動きが違う…まるでそれ自体に意味があるような…」


 さっきまではまるで食べるようとして、そのため過


程で攻撃していた。それ自体はただ暴れるだけと言っ


た方が正しいような狙いも何もなくただ敵目掛けて突


っ込むだけだった。だがさっき私が行くと、後ろ向き


だと不利だと悟ったのか、体勢変えるために残った尻


尾で私を飛ばして、トドメを刺すために追いかけてき


て、ユリウスはフレイの助けに行かせないために、足


止めを行った。そうとしか見えなかった。今もそう


だ、まるでタイミングを見計らうかのように私を見て


いる。


「一気に…決める!」


 私は一気に間合いを詰めて、足を切り落とすつもりで斬りかかった。すると


「キュアアアア!」


 そう吠えながら後退して、そして


「な!?きゃっ!」


 口や体のあちこちから煙を出し始めた。しかし色は


真っ白で、視界を塞がれるだけで毒性はなさそうだっ


た。しかし、私の視界は既に真っ白に塗りつぶされて


て、あいつの動く音、少し聞こえる呼吸音しかわから


なくなった。既に自分の剣の先さえ見えなくなってい


たが、体は問題なかった。

 

「これは…水蒸気…霧?」

 

 そう呟くと何かに突進された。


「あっ…くは」


 息を吐いたタイミングだったのが悪かった。衝撃で呼吸困難になり、少し動けなさそうだった。


「く…は…ぐあ」


 だんだんスキルも維持できなくなってきた。


「こ……のぉ!」


 渾身の力を振り絞り立ち上がるが、呼吸もままなない上にスキルが消えてしまった。


「はぁーはぁー」


 なんとか…なんとか呼吸を…


「な、何これ!?」


 突然真っ白な視界の中でピンク色した少し粘性の液体が滴るものが伸びてきて、胴体に絡み付いてくる。


「な…これ、舌?くっこの…すぅー「落雷」!」


 だいぶ呼吸が回復してきた…こいつなら直撃さえすれば…

      






「な、なんだこれ…」


 僕は轟音が聞こえた方に行くと、最初わずかに漂っている程度の霧が、突然視界を埋め尽くす程になり、もはや何も見えなくなっていた。


「くっ…ナターシャ!どこだ!」


 まずい…もし耐性があるのだったら今頃…


 すると前方から、声と轟音、そして眩しいほどの光が交互に襲ってきた。


「「落雷」!「落雷」!「落雷」!「落雷」!」


 3回、4回とだんだん声が弱々しくなってくる。そして


「あぐあああぅぅ!」


 全て、ナターシャのものだった。それに気づくと同時に何かが切れた。


「このクソ生物が!調子に乗るな!」


 このまま竜巻でかくして全て吹き飛ばしてやる!


そして巨大な竜巻が一瞬出現し、霧を全て吹き飛ばし


た。そして、そこにいたのは、力なく項垂れながら舌


に巻かれて拘束されているナターシャだった。


「〜!このクソがぁ!」


 殺す!ぶっ殺す!


僕は全力で跳躍する。纏によって全ての動きが風によ


り補助され、20メートル程まで跳び上がり剣で舌を斬


ろうとするが


「ちっ!どっかに置いてきた!もういい!オラァ!


「鎌鼬」!」


 風で落下を加速させ、落ちる直前に鎌鼬を使い、舌を切り落とした。鳩走る絶叫。


「ナターシャ!」


 叫ぶあいつを無視して、解放されたナターシャに駆け寄る。


「おい!しっかりしろ!聞こえてるか!?おい!」


 くそ、心臓止まってねぇだろうな!


 そうして心臓の音を聞こうと耳を胸に近づけると


 「おい…肋が全部…折れて…」


 うそ…だろ…なぁ…どうして


「フレイ!ナターシャちゃんは…」


 そうだユリウスなら!


「な、ナターシャの肋が、ほ、ほとんど全部折れて…ち、血も吐いてて…な、治るんだよな?これ、なぁ?」


 ユリウスは難しい顔をして


「わからない、わからないけど治療は俺に任せて、あいつを倒してくれ。少なくても今すぐ安全な場所に移動する必要がある…」


「…ああ」


 こいつ…今すぐに、刻み殺してやる!


「待たせたなぁ!今楽しませてやるから待ってろよ!」


 僕はそう言って全力で前に走り


「おらぁ!」


 顔面を下に向けて殴りつけた。

「おらもう一丁!」


 続けて蹴りを側頭部にぶち込む。


 おそらく、脳震盪でしばらくは動けないんだろう。


「あー痛え。てめーのせいで多分腕の骨にヒビ入ったよ…もういいや、死ね。「鎌鼬」!」


 これで首を落として終わりだぁ!


 そして、首にそれが届く瞬間、確かに聞こえた

 ありがとう、ようやく解放された…


 そして首が落ちる。その少し後に、体が尻尾の方から少しずつ光になって消えていく。


「今のは…じゃない!ナターシャ!ユリウス、ナターシャは…」


「一応、外傷と骨折は一通り治ったけど…内臓の損傷と、失血が酷くて….長くは…」


 つまりは、もう助からないのだ。それを聞いた瞬間全身の力が抜けた…


「だって…僕の時は…これくらい…」


 ユリウスが泣きそうな声で叫ぶ。


「お前のあれで!最初で最後の一本だったハイグランドポーションを使ったからもうないんだ!でも!あの時使わなかったら、どっちにしろお前も死んで、みんな助からなかったんだ!だからこれは…仕方…ないん…うああああ!」


 最後はまるで自分に言い聞かせるように言い、泣き叫んでましまった。


「そんな…だって…ずっと一緒だって…なのに…こんな…」


 もう、こいつがいないなら僕も…


 その時ユリウスが顔をあげ、言った。


「フ、フレイ!?そ、それ!?」


「なんだよ…もうなんでも…」


「「あきらめないで」」


 突然真後ろから声が出て響いてきて、あまりのことに硬直してしまう。


「!?だ、だれ…」


「「あきらめないで」」


 後ろには、光り輝く人のシルエットのようなものがあり、それがもう一度言うと


「なっ!?待て!」


 それは一瞬バラけたと思うとナターシャの体を覆った。


「て、テメェ何する気だ!答えろ!」


 こいつ一体何を!


「「ありがとう」」


 その声を聞いた瞬間、ナターシャの体からありえな


いくらいの光が出る。そして、視界が光で白く塗りつ


ぶされて、そのまま意識を失った。

 

 

4話もがんばります

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