輝く花と私
広い野原をガタガタと走って暫くすると
白い花がチラリほらりと見えてきて
まるで物語のような幻想的な空間がそこに広がった。
「きれい…」思わず声がもれる程に。
白い花弁が薄く光り、風に揺れている。
キラキラと花弁が風に揺れるたび光の粒子が空にまって消えていく。
その風景に見とれていると、遠くの方に石垣が見えてきて、大きな関所が見えた。
「この花はね、空気中の微弱な魔力を吸収して発光するんだ綺麗だろう?」
「はい、とても。魔力かぁ…こんなお花でも魔力を使って輝くんですね。いいなぁ〜」
「ねぇ、スノー?君も…」
「はい?」
「君のその白い髪もほのかに輝いているように見える。どう言う原理かわからないが…君にも魔力を扱える要素はあるんじゃないかな?」
「えっ!!!!!」
私に魔力?ないと思ってたのに??!
記憶を遡ること6歳くらい…
この世界にはある一定の人に魔力がありその力を要する人は
無から火を出したり、水を出したり不思議な力を扱えるという。
魔法の話を母から聞いた時に
「ねえ、母さん!私もまほー使いたい!」
力強くお願いしたけども
「うーん、魔法かぁ母さんも使えない訳ではないけど…母さん基本、得意じゃなくてね?あと多分、魔力があるなら多分兆候があるはずなんだけど…お姫様にはないからなぁ」
「えーーー!私には使えないって事!?」
「使えないって事で?その方が母さんも安心かな?なんたって教えられないし!」
「えーーーー!!!!」
使えないって事に無理やりされた様な??
え、じゃあ実は使えるとかある…?
でも生きていて魔力を感じるとか無かったしなぁ。
「私は魔法の能力はないと…母に言われて育ちました。こんな大きくなってからでも能力が開花するとかあるんですか?」
私が質問すると、キース様が困った顔をしながら「私はね、実は魔力がないんだ。」
そうおっしゃられた。
「え!そっ、そうなんですか?」
「あぁ、私は魔力がない。使えない。あと13騎士団は総じて皆使えないよ。あの騎士団は魔力がないが剣の腕だけで魔物と対峙出来るものを入団試験時に寄りすぐった団だから。」
しっ…知らなかった。そういえば皆さん、魔法の練習とか一切なかったな。
朝から晩まで剣の練習ばかりしてた。
なるほど、剣バカなのかと思ってたけどそんな理由もあったんですね。
「騎士の入団試験には魔力測定もあるよ。その時にスノーの能力有無もわかるだろう」
「そ、そうなんですか。楽しみになってきました!」
ガタゴト揺れながら王都に入っていく。
私は魔法に気を良くして気分が上がっていた。
魔法が使えたら便利だなぁ~なんて。
竈の火を起こすのも、時短になりますな!
とかどうしょもない事を考えてた。
毎回の事ながらウッカリ者な私。
髪色が白金から真っ白になったのは
あの姿になってからだった事。
じゃぁそれって昔は魔力なんてなかったのでは?
薄ら光る髪の毛は
化け物パワーのソレなのでは?
自分の髪なんて、適当にまとめて縛ってたこの数年。
髪が輝いてる?そんな事より、じゃがいもの皮むきが大切だった。
私は私の事を詳しく知ろうとしてなかった。
安定のうっかりさん。
自宅待機態勢。家出るな。話進められたらいいな。
ストックはもうないので。。。。




