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投稿できてなかった……。


お忍び?城下町最後です!

よろしくお願いします。




そう思ってたのは数分前のこと…いや、今でも思っている。が、何故か今殿下と一緒に屋台飯を食べている。厚切りベーコン(棒に刺さっている)うめぇ…じゃなくて。

何故そうなったかというと、お母様のせいである。

お母様が「せっかくだから一緒に食べましょう? お手軽ご飯」と言ったのだ。

「いや、この人殿下だから」とは言えなかった。言う前に「はい!是非」って食いついて来たのだ。殿下が。どんだけ私を監視したいんだよ。そんなに監視しないでも私は貴方の最愛のヒロインには手を出しませんから。安心してくださいよ。……私に関わらないでください。


「あら?エレンちゃん。美味しくない?」

「え?美味しいですよ?」

「そう?よかったわ。ええと……」

お母様は殿下を見て「なんてお名前でしたかしら?」なんて首を傾げていた。


「あ、名を言っていなくてすみません。私の事は、ザックとお呼びください。マリエレ様」

殿下はザックと名のり、笑顔を浮かべた。

「あら?私の名前を知っているのね。ザック様?」

お母様は驚いた顔をして殿下に笑いかけていた。

もうお母様と恋が始まりそうである。

真のヒロインはお母様だったかな?と、いう感じである。


「で、ザック様?お手軽ご飯は美味しいですか?」

「はい!エレノア嬢と食べるご飯は何時(いつも)も美味しいです」

殿下は私を惚けた目で見ながら言った。


⋯⋯なんだそれ。

なんでそんな目をして私を見るのだ。

なんで、私にそんな目を向けてくるのだ。

……私の中の悪役令嬢(エレノア)が、勘違いてしまうではないか。

殿下と違って私はきっと冷え切った目をしていたと思う。


私は悪役令嬢(エレノア)で無いと同時に悪役令嬢(エレノア)でもあるのだ。

当然、ゲームの"エレノア"の気持ちも私の中に存在する。

殿下が好きで好きでたまらないという気持ち。

こんなゲーム補正いらない。

きっと女神の称号が私にあるから悪役令嬢と言う役目から学園に入学するまでは逃れられていた。

でも私は悪役令嬢だから、殿下と会って婚約者になって断罪される運命からは中々逃れられないらしい。だから、スキルが仕事をしないのだ。だから⋯⋯殿下を回避出来ないのである。


私自身は殿下に愛されたい、見て欲しいなんて望んでいないから。

殿下に愛されたいと、目を向けて貰いたいと願っていたのは"エレノア"だから。

私は殿下が好きじゃない。

"エレノア"は殿下が好き。

気持ちがチグハグである。


ま、殿下のあの目は別に私を好きって意味じゃないことくらいわかってる。

だって私は悪役令嬢(エレノア)だから。

決して殿下には愛されない役目。

女神の称号があったって所詮は悪役。

ヒロイン…主人公に悪役は勝てないのだ。

絶対に最後には負ける。

これは物語の決まりごと。

だから、ね?悪役令嬢(エレノア)

この気持ちは諦めて。

私はエレノアだけど、あくまでも私で居たいから。私は(悪役令嬢)エレノアを断罪なんてさせたくないから。

悪役令嬢という運命は絶対に回避するから。





「………」


エレンちゃん。

…彼に会ってから一気に元気が無くなったわね。

それに対して彼は元気になったというところかしら?

想い合っているのなら婚約しても良いと思ったのだけれど違うようね。

彼からはエレンちゃんに対しての好意が溢れて漏れてしまっているのだけれど。

…でも、それに気付かないエレンちゃんも凄いわね。


「何時も、という事は既に何度か一緒に食事をしているって事よね?」

「あ、はい。一緒にケーキなどを食べに行っています」


あぁ。よく出掛けるのは彼となのね。

エレンちゃんは好きでは無いらしいのに珍しい事である。

エレンちゃんは身内以外は必要以上に人とは関わらないのに。

……ケーキにでもつられたのかしら。

でも、エレンちゃんの帰りが遅い日が多いのは問題ね。私が寂しい。

だって、マリウェルも取られちゃってるんだもん。エレンちゃんまであげないわよ。

エレンちゃんが望まない限り、ね。


「ねぇ ザック様。たまにしか一緒にいないって方がもっと良い思い出になるんじゃ無いかしら?きっとその一回一回を大切にするようになると思うのよ。それに、余り遊び過ぎてもイケナイんじゃ無いかしら?」


私は眼だけは笑わず微笑みかけた。

その言葉で彼はなんか思ったみたいね。


「……そうですね。その考えは良い事かも知れません。私はエレノア嬢に早く私のことを知って欲しくて少し焦ってしまったようです。まだ、約3年は時間があるのに、です。

マリエレ様、エレノア嬢。楽しい時間をありがとう。私は少しやらないといけない事があるようだ。失礼する。

エレノア嬢、また学園で」


ザック様はそうエレンちゃんに笑いかけてから去っていった。


ふふっ

まだ青いわね。


「さ、エレンちゃん。そろそろ私達も帰りましょうか」


私は可愛いエレンちゃんを見つめた。


「え、あ はい!お母さん」


私とエレンちゃんはそのまま帰路に着いた。




アイザック殿下(・・)

まだ、エレンちゃんが望まない限り絶対に婚約なんてさせないわよ?

貴方はこの国の王子様なんだからそんなに頻繁に城下町などに来てはいけません。いくら、魔法で姿を王子と認識させないようにしても。魔法に耐性のある人達にはバレてしまうわよ。そんな軽装でいるなんて、どうぞ誘拐、暗殺してくださいって言っているような物じゃない。

私の息子(マリウェル)は一体何をしているのかしら。



その日執務室で、殿下に押し付けられた仕事をしていたマリウェルがくしゃみを連発している所を目撃されたとか。





軽くエレノアがゲシュタルト崩壊…。

なんかお話が難しくなってきた…気がします?


お母様は最初っから殿下に気づいていたのに、気づいていないフリをしていました。




*・帰宅途中馬車の中にて・*


「ねぇエレンちゃん。エレンちゃんはアイザック殿下好き?」

「お母様。それは人としてですか?異性としてですか?」

「うん?恋人にするなら?」

「無しですね。好きじゃないです」

「あらぁー」



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