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魔法の成り立ち

元始の呪いは性質が異なる。




隠れた村の結界張バリエレにそう言われてから、魔法の成り立ちや起源について洗いなおしている。


幼いころに学校で大まかな成り立ちを習ったものの、突き詰めて調べはしなかった。

細かい部分まで追及してみると、曖昧な表現でごまかされている部分に気づく。


魔法の理論を構築したのは初代魔王と対峙した王だとされる文献が最も多いが、流れが唐突なのだ。









昔々の私たちは、魔力はあれど魔法は使えませんでした。

あるとき、魔力を意のままに操りあらゆる魔法が使える者が産まれます。


初代魔王と対立した王様です。



王様は考えます。

みなも魔法が使えるようにならないだろうか。


王様は考えに考え、魔力という概念、四大元素の存在、魔力を練る行為をみなに教えます。

おかげで私たちは魔法が使えるようになりました。









こういった流れで書かれている書物が多い。

学校でも似たように教わっていたし、そういうものだと受け止めていた。


しかしよくよく考えると不可思議なのだ。




それまで使えなかった能力を有して生まれた人間を、すんなりと受け入れるだろうか。

異物として排除しなかったのか。


いや、排除したはずだ。



魔王を倒した勇者を、とびぬけた力を持つ危険人物とみなすような生き物だ。

受け入れられるはずがない。


ならば、魔法が理論化される前の人間だって、魔法が使えたはずなのだ。




おそらく、各々感覚的に魔法を使用していた。

隠れた村の人たちのように。

それを誰かが理論化したのだ。


それが初代魔王と対峙した王なのか、それ以外なのかはわからないが。















根城で調査内容や疑問点などをノートにまとめ、隠れた村に転移しようとしたところで妙な気配を感じた。

結界の境界付近をうろつく人物がいる。



根城に張っている結界は、外部からの侵入を阻み、認知できないよう視覚情報が閉ざされている。

そして侵入防止範囲より二回りほど大きく、外部情報を魔力的に認知できるようになっている。




森で遭難しているのか、何かを探しているのか、同じようなところを右往左往している気配。


人間のようだが…、反吐が出る気持ち悪さだな。

吐き気を催すような魔力。


眉間にしわを寄せたところで思い出した。

ユーゲンとシュワーゼの気持ちの悪い魔力。






もしや生まれ変わったシュワーゼか?






結界範囲から外に出て様子を窺う。


長い髪の毛を頭の上で一つに結んだ人物。

体の細さから言って子供だろう。

後ろ姿では性別はわからない。


腰には細い長剣を携えて、髪の毛を揺らして周りを見渡しながら歩いている。




「…シュワーゼか?」




これで人違いだったら恥だなと思いつつ呼びかけると、うろついていた人物は軽やかに振り返った。




「ゲルハルト!」




弾んだ声で呼ばれる名前。

生まれ変わったシュワーゼで間違いなかったようだ。

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