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ライジング ブレット  作者: カタルカナ
物語の始まり
41/60

四十一発目

お待たせしました四十一発目投稿です。

3/11日:最後のシーンの加筆修正をしました。

「……ちょっと、これは想定外」


 俺はそうボヤキながら顔をたたき気合を入れなおす。

 そう、気合を入れるのだ。そうでなければこれはさばききれない。なぜこんな状況になってしまったのか。心当たりはあるがそれでもわからない。

 まあ、今の状況がどうであれ、やるしかない。

 そういえば、周りを見るとモリちゃんが何人も動員されているようだ。大きいモリちゃんから、小さなモリちゃんまで多種多様。あらゆる状況に対応できるようにということだろうか? 最初のは驚いたが、今はそんなことを考えている暇はない。


 ここは戦場だ。


  ●  ●  ●


 一日前


「……はあ、はあ、何とか間に合った。痛みもぶり返してきたし、早くマッサージを……グハッ……な、なんだっ! って、なんだこりゃぁ!」


 到着早々俺は手痛いマッサージをされた。というか、文字の通り手が痛い。もとい全身が痛い。てか、マッサージというより、すごい勢いで突き飛ばされた後に全身を踏まれたと言った方が正しい。


「何だこの人の量……グハッ……」


 ……また踏まれた……また踏まれた……また踏まれた……ぶり返してきた筋肉痛に加えて大ダメージ! もう動けない。

 そんな俺に何かが向かってくる。

 気配がして気づいたのではない。人混みが俺を中心に避けている……何かが飛んでくるように……って……え?


「……ィント! ……ジント! ジント!!」

「この声は……イチカか?」

「久しぶりー! ジントー!」


 筋肉痛特有の痛みに加え、踏まれたダメージによってほとんど言うことの聞かない体に鞭を打ち、見上げ……られない。

 上を見るために、あおむけになる。数秒かかり、上を向くと目の前に……


「……グアッ!」


 ……というか、俺の腹に馬乗り状態になっているイチカがいた。


 ……あれ? イチカ雰囲気変わったか? 仕事に戻ったからか? いや……


 俺の上に載っている彼女は、ニッと歯を見せて鋭い笑顔を見せて言う。


「改めて、ジントッ! 久しぶりっ!」

「……お、おう。久しぶりッ……痛ッ」

「……ニヒッ……痛いの? 痛いの? ジント」

「そうだよ! だからそんな楽しそうな顔して動くな!」


 彼女は笑顔を絶やすことなく、そしてまた的確に俺が痛がるように動いている。二の腕を手にひらで圧迫したり(もも)のあたりを足で器用にたたいたり、またがっている腹のあたりの体重をかけたりなど。手加減はしているようだが的確に痛いところを……?


「どう? ジント。わたし弾丸を使わないマッサージもいけるんだ」


 その言葉は本当のようで痛みはわずかにひいていた。彼女曰く「効くは効くんだけどね、弾丸の方よりは効果は薄いんだよね」ということだった。それなら弾丸の方をやってくれよと思ったのだが、あの痛いのをいきなり食らうのは……やっぱりやめてほしい気がする。とりあえず歩けるくらいには回復したのでよしとする。

 まあ、今はそんなことよりも……


「……この視線が気になるんだが」

「まあ、仕方ないよね並んでいるお客さんの前でマッサージしちゃったんだからね」

「……並んでる……並んでる!? これで!? いや……それにそのことについてじゃないと思うぞ」

「…………?」


 周りから注がれる視線は、羨望のものからいやらしいもの、その他にも特に一人から憎悪のようなものまで。そしてそのほとんどの人がこの世のものとは言えないにやけ顔をしている。とても居心地が悪い。ひそひそと、してるだろなんだの聞こえるがちょっとよくわからない……。


「……たしかにそうですね」

「だろ」


 そうはいっても彼女は気にしない様子で「それで」と続ける。


「今日はまたどうしてここに?」

「ちょっと〈究極〉を使って歩けないほどの筋肉痛になってな。まあ、親方にここまで来れるように回復してもらったんだが……てか、あの野郎ほんとぎりぎりにしやがって……そういうことで、着く直前に痛みが戻ってきたんだ。そのせいでこの人の多さに気づかなくてこのありさまさ」


 俺がそう話すと、彼女はこぶしを握った。

 それを見て俺は口をほころばせてしまう。

 そんな俺の様子を見て彼女は笑顔を作り。


「どうしたの?」


 と言う。

 俺はそんな彼女を何も言わずまだ多少残る痛みを感じながら抱き寄せる。周りから「ヒューヒュー」「このままキスだ」のどという親方顔負けの冷やかしが飛ぶが無視をする。

 俺よりも小さな彼女の体をさらに強く抱きしめる。体に走る痛みがさらに増す。だが、それでいい。痛みがあるってことは命がまだそこにあるということだ。


「……! 急にどうしたの?」

「どうだ? 暖かいか?」

「……あったかい」


 こわばっていた彼女の体は徐々にほぐれていく。


「……そうだろ。あったかいだろ。これで安心できるだろ」

「……意味が分かりません」


 俺はにたりと笑う。彼女はその表情が理解できないようだ。どうして今、俺の腕の中で温められてられて……って、なんだか熱くなってきた。

 彼女も同じような状況のようで何も言わない。

 俺は静かに彼女を離す。

 彼女は俺の服を摘まむだけで声は発さない。


「…………」

「どうだ? あったまったか? ……モリちゃん」

「……!」


 少しうつむき始めていたイチカの姿の彼女もといモリちゃんは赤い顔をバッと上げる。

 とてもかわいい表情で驚いている。イチカの顔なのだが、、イチカとはまた違う顔で驚くからなかなか新鮮である。

 俺はニヤリとしながら頭を撫でてやる。


「どうして気づいたんですか? というか、いつ気づいたんですか?」


 しっかり口調がモリちゃんのものに戻っている。


「いつからと聞かれたら最初からかな?」

「そうですか……私の変装が……」

「いや、モリちゃんの変装は完璧……というか、モリちゃんのそれは『変態』だろ」

「…………」


 モリちゃんは見破られたのが悔しかったのか長考に入る。


「……やはり、お二人の愛でしょうか?」


 俺はそれを真っ向から否定する。


「いや、イチカなら俺にとびかからずに箱に詰めるか引きずるかしていると思うんだ」

「……お、おぉ、さすがママですね……やりかねません」


 心当たりがあるのかモリちゃんは顔を引きつらせる。

 だがそれもつかの間、まだ納得してないようだ。


「私だって見破ったのはそれだけですか?」

「いや、まだあるぞ。途中何気なくモリちゃんの話し方になってた。それに……」

「それに?」

「俺が〈究極〉を使ったって言ったら反応したから」

「……とんでもないほどの筋肉痛になっていたので、もしやと思っていたんです。反応しないようにしようよ思っていたんですけど……無理でしたね」

「まあ、そうでなくても分かっていたと思うけどな。モリちゃん、ちょっと抜けてるところがあるから」

「……むぅ」

「あははは。モリちゃんは可愛いな」

「……むぅ。……まあ、撫でてくれたら許してあげます」

「……心当たりがないんだけど」

「急に抱き着いたでしょう」

「そうですね。すいませんでした」

「……はふぅ……許してあげます」


 俺が撫でていると、モリちゃんの体が徐々に小さくなり、最初に会ったときの黒髪の奇麗な少女の姿になった。その過程で身に着けていた服も小さくなっている。つくづく便利な能力である。

 俺たちがそんな話をしているときでも、俺たちの周りには客が絶え間なく店の中に流れていた。


  ○  ○  ○


 俺とモリちゃんは人があまりいない島の端の方へと移動していた。


「そういえば、モリちゃんはイチカに弾丸マッサージを習ったんじゃないのか?」

「急にどうしたんですか?」

「さっきしてこなかったから習っていないのかなと」

「習っていないことはないんですけど……」


 そこで急にモリちゃんの話し方がぎこちなくなる。


「……習ったんですよ……でも……」

「でも?」

「……ふぅーふぅーはっ……順を追って話します」

「お、おう」


 モリちゃんが覚悟を決めたような表情になり、その迫力でこんな返事しかできなかった。

 モリちゃんのそんな様子に俺も真剣に話を聞いた。その話を要約するとこんな感じだ。

 なんだかんだあって弾丸マッサージは習得できなかったらしい。

 ……ちょっと要約しすぎた。ということで順を追って説明するとこうだ。


 まずモリちゃんはイチカにマッサージのやり方を聞いたそうだ。内容的には、体の適切な部位に向かって弾丸を打ち込むという単純なもの。得たい効果によって弾丸の種類を決めるらしい。このようなことなら俺も知っている。問題はそのあとにあったようだ。

 その問題というものは弾丸を打ち込む角度にあるらしい。弾丸や部位によってシビアな調整が必要で、組み合わせによって何百何千通りとあるらしい。そのすべてを覚えるのは問題ないらしいが、寸分の狂いもなく撃ち込まなければいけないというところができなかったという。

 モリちゃん曰く「私が血管と神経、筋肉だけがほぼ人間と同じ人形を作って練習したんですけど、ほんの少し狂っただけで、スライムのようになったり、腕が増えたり、消滅したりしたんですよ」と恐ろし気な表情で言った。

 確かに内容的にも相当恐ろしいものだ。そんなものをイチカに何発も撃ち込まれていたと考えると……そこまで恐ろしくは感じなかった。この話を聞くと何とも恐ろしいが、イチカなら大丈夫というどこか無責任ともいえるようなこと思った。

 そのことをモリちゃんに言うと「今日まで見ていて一度も失敗してませんし、英雄さんがそこまで言うのなら大丈夫でしょう」と、無責任なことを言った。


 そして、とりあえずは俺にそのマッサージの習得が無理だと分かった。まず、何千通りも覚えるの無理だから! 今日も彼女たちのとんでもなさを実感した。


  ○  ○  ○


 その日の営業時間終了後のこと。俺はモリちゃんとともにイチカのところにいた。

 モリちゃんのマッサージを何度か受けたおかげでこの時間まで何とか歩ける状態でいることができた。だが、これ以上は弾丸マッサージを受けないと厳しそうだ。


「ジント! 久しぶり! 来てくれたんだね」

「ああ、イチカに会いにそしてマッサージを受けに」

「んもう、バカ」


 そう言って、イチカは顔を赤らめて俺の腹のあたりに見た目では優しいこぶしを打ち込む。


「……ごふっ」


 イチカのこぶしは優しくても効くな……

 そんなことを思っていると背後からジトーっとした視線を感じる。


「営業時間が終了してママのところに顔を出せばすぐこれですか。そうですか、私に会いに来たのではないのですか」

「まあ、俺の目的はイチカのマッサージだからな」

「……正直すぎます!」


 ――カプッ


 モリちゃんの両腕が大きな口になって俺の頭を甘噛みする。

 ……モリちゃん痛いぞ。本気を出せば首ごと噛みちぎれるだろうから甘噛みなのはわかるがそうでなくとも頭が割れそうだ。それより噛みちぎられることがなくても体重で首が折れてしまうよ。モリちゃんとは違って俺は首が折れたら死ぬんだぞ。

 優しく目でそう諭すがモリちゃんは離すつもりは……ってモリちゃんが目の前に。

 そうか、腕だけ残したのか。腕ごと離れてくれていいんだぞ。


「……モリちゃんこれ」


 自分の頭を指さし俺はそう言う。


「英雄さんが目で諭してきたので腕だけ残して離れました」

「外してもらいたいんだが……」

「ママに頼んでください」


 それを見てイチカがほほ笑む。


「モリちゃんはジントからの愛がほしいんだね」

「愛ならさっきので足りないのかよ……」

「ハグとなでなでだけでは足りませんよ」


 イチカに衝撃が走る。


「……! うらやましぃ……」

「どうした? イチカ」

「な! 何でもない!」

「あ、そうそう。〈究極〉を使ったから、イチカの弾丸マッサージを受けたいんだが頼めるか?」

「え? あ、うんいいよこっちに来て」

「おう」


 イチカに促されるように俺は施術のための部屋に向かう。今までそういう部屋で受けたことがないからなかなか新鮮な気分だ。そう思いながら歩いていると、


「小部屋で二人きりですか。ふふっ……時間もまだまだありますしゆっくりと二人で愛を確かめ合ってくださいね! 私はお帰りになるお客さん達にお菓子の一つや二つを渡してきますね。では楽しんで!」

「ちょ、モリちゃん!」


 そう言われ、イチカは顔を赤らめて叫ぶ。


「確かにそれもいいな。なあ、イチカ」

「……うん……! ち、ちがっ」

「ほら、そんな顔赤くしていないでマッサージ頼むぜイチカ」

「もう! ジントまでっ!」


 そして部屋で二人きり。もう何するかわかるだろう。


 滅茶苦茶撃たれた。


  ●  ●  ●


 そして現在にもどる


 結局あの部屋では、イチカが満足するまでマッサージをされ、最近何があったとか何とか、何気ない会話が続いた。部屋の中はリラックス効果を狙ってか落ち着きのある内装で、薄暗くマッサージに似合わず穏やかな音楽が流れていた。その内装も音楽もなかなかのもので、随分と質をこだわっているようであった。そこまでこだわっていても商売としては成り立つらしい。なぜかというと、施術室はあの一つらしいのだ。イチカの手際の良さと、弾丸マッサージの手軽さで、ということのようだ。それに加え、出入りを高速化するためのマッサージを終わった人を次々と島から落とすらしい。島から出る人が見られなかったのはそのせいのようだ。客の方もそれに理解があるらしく、マッサージ終わりのアトラクションとしても人気のようだ。

 それは、マッサージ終わりに施術台が動いて客を部屋の外に出して落とすらしいが、作ったのはもちろん親方だった。

 そして今は、昨日とんでもないことになっていた列の整理を手伝っていた。

 ……いや、列の整理? 手伝い? そんな甘い言葉では表現できない。


 現在戦場の真っただ中、雑兵の処理に苦戦中である。


「あら、お兄さんここのお店の手伝い? この人数をさばくのは大変でしょう」

「あなた、ここのお店の主人とおないくらいじゃないの? もしかして恋人だったり? もう結婚してたり?」

「おいしそうな男の子だわぁん」

「ああ、それ私も気になるわ。イチカちゃんとどういう関係なの?」

「値もそう思うわ、一緒食べましょうよ」


「……ぁ…………ぁ」


 おばさま方という雑兵(いや、武将クラスかもしれない)に絶賛苦戦中である。


「お兄さん答えてくれないの? あらら、列がつまってるわよ」

「もしかしてどっちでもないかんじ?」

「貞操を奪うのは私よぉん」

「イチカちゃん可愛いわよねぇ」

「それなら負けないわよん」


「……そんなことは……」


 おばさま方という雑兵(お客様だけどぶっ飛ばしていいだろうか? 特に二人。ぶっ飛ばしていいだろうか?)に絶賛苦戦中である。


「列がすごいことになっているわ。ふふっ……面白いわね」

「そんなことがないのなら私、あなたを狙っちゃおっかな。じゃあ、イチカちゃんをママって呼んでた子は誰の子なのかしら」

「子持ち? 貞操を奪えない子には興味ないわぁん」

「イチカちゃんって子持ちだったの? あの若さでねぇ、たいへんねぇ」

「私はそれでもいけるわよぉん」


「……もう無理だ」


 おばさま方という雑兵(雑兵とは見誤ったなり!)に絶賛白旗を振っている俺に助け船が出る。


「パパ! お仕事の調子はどうですか?」


 それは、イチカのようであり、俺と同じような雰囲気を持つ見覚えのない女の子である。


「パパ! 抱っこしてください!」


 その子は、俺のことをまっすぐに見て言うので仕方なく抱っこすると、耳元で、


「何してるんですか英雄さん。ほかのお客さんが困っていますよ。しっかりしてください。あの人たちは厄介です。仕方ないので今回は私がなんとかしてあげます」


 と聞こえる。モリちゃんが変態していたようだ。そしてモリちゃんが何かを一言二言言うと、宣言した通り雑兵(究極に厄介なおばさま方)たちは何かをぶつぶつと言いながら去っていった。


「ありがとうモリちゃん。何の気なしに相槌を打ったらこうなってしまった」

「今度からは気を付けてくださいよ。でも、これを使うことにはならないところで終わりましたか……」


 モリちゃんは自分の手のひらを見ながらそう言う。気になったので覗いてみると、そこには二つの小さな輪の形をしたものがあった。それは、銀色で見事な装飾がほどこされているものだった。


「モリちゃんそれは?」

「指輪ですよ結婚の契約をした証の。今は使う人が少なくなったものです。自分で言うのもなんですが古典的なものです」

「それで、誰のなんだ?」

「ママと英雄さんのものです。この姿になるのならあった方が都合がいいでしょう」

「…………」


 そう言い、不敵な笑みをモリちゃんは浮かべた。

 そうだな「この姿になるのならあった方が都合がいい」か。確かに、俺の予想通りなら。


「それでモリちゃん」

「なんですか?」

「その姿はなんだ?」

「何だと言われても、ママと英雄さんが子供を作ったらこうなるだろうなと想像して、なってみました」


 そういうモリちゃんの姿をよく見ると、どこかイチカの雰囲気を持ち、わずかにだが鏡を見ているような気がする……気がする。

 もしかしたらと思ったらそうだったか。でも……


「……なぜ?」

「なぜって、あのおばさま方の観察眼は恐ろしいものがあります。ですのでこの姿で逆手に取ったわけです。それに、私の分身がみんな同じ姿じゃ怪しすぎるでしょう」

「……なるほど」

「では、私は元の配置に戻りま……」


 モリちゃんは最後の一文字を言う前に何かを感じ取り足を止め踵を返す。

 なん歩か歩いてモリちゃんが俺のもとに戻った時に、それは現れた。


「ここにいたかぁ! 見つけたぜ、英雄うううう!」


 まがまがしいオーラを纏って現れたのは、スーツにサングラスで決めた見覚えのある顔だった。そしてその背後に二人の影。だが、後ろの二人はこの前とは違う人で、目が虚ろになり生気を感じない。その中心に立つ男の瞳にも光が塗りつぶされたかのように灯っていないない。


「あなたたち誰ですか?」


 何を感じてそんな顔ができるのだろうか? 俺の隣では、そう思うほどの壮絶な表情でその男を睨み、さらに遠くを睨んでいるように見えるモリちゃんがいた。


 そんな光景をよそに、イチカのマッサージ屋は数多くの客を飲み込んでは吐き出していた。

ご精読ありがとうございました。

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