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9回目の生

作者: シルク

猫生9回目の猫ちゃんと命の恩人との簡単なお別れ話です。

私は





私はあなたを見ています。あなたは私がご飯を食べる時、とっても嬉しそうな顔をします。




あなたが楽しい、嬉しい気持ちのとき、私もとても楽しくて幸せで仕方ありません。




私はあなたをいつも見ています。



ですが


あなたは私に見向きもしません。





ですがそれでもいいのです。






あなたが私を抱っこしてくれた時、


あなたが私の知らない外の世界を見せてくれた時、


あなたが私に喋りかけてくれた時、





ああ…私は幸せ者だなって思えます。







たとえあなたが私のことを家族だと思わなくても。私はあなたを家族だと思い続けます。









忘れはしません。

あの秋の寒い雨の日、家と家との間で私が思わぬ災難によって身動きが取れなくなったときも。






あなたは、あなただけはそんな私を、見て見ぬ振りをせずに真っ先に向かって助けてくれました。





唯でさえ大きい恩なのに…



その後もあなたは行く宛も親もない私を家に入れて、美味しいものまで用意して下さりました。





人間って、こんなにあたたかいものなんだな。と、あなたのおかげで知ることが出来ました。





私は私の返すことの出来ないほど大きな恩と、愛情をもって、あなたに接し続けました。






私はあなたの幸せで幸せになれます。


あなたをいつもそばで見ていました。


あなたを心より愛していました。










……だけど。



あたたかい季節は長くは続かない。寒い季節がやって来るものです。




いつまでも貴方のそばに居たかった…


いつまでも貴方のあたたかい心に触れていたかった…




でも、ダメみたいです。だから、



ありがとうございました。





私の…

私だけの……







9回目の生

『…最期のご主人様………』

読んでくださりありがとうございました✨

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