舞い降りるは金の光、銀の光
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私はFateで手一杯です・・・
暗黒竜の邪鱗兵との戦闘は未だ続いていた。
初戦で邪鱗兵を分断・殲滅し各門前に魔法師団や魔法使いたちの力で防衛拠点を築くことに成功した。しかし、次から次に押し寄せる邪鱗兵の前に拠点を維持するので精一杯で反撃に移れずにいた・・・
疲れも恐れも知らない邪鱗兵との戦闘に、数々の支援を受けているとはいえ、騎士団・魔法師団・冒険者共に疲労のピークに達していた・・・
「ハアハアハア・・・ガルド・・・魔力・・切れです・・・これ以上の・・魔法は使えま・・せん・・・」
拠点前に持てる魔力の全てを使い火地雷を設置し続け、肩で息をするほど疲弊したスプリガン。
「わかった・・・お前は・・最終防衛ラインまで後退しろ・・・あとは、俺が何とかする・・・」
覚悟を決めた顔でスプリガンに語りかけるガルド。
「馬鹿じゃ・・・ないの・・・あんた1人で・・ハアハア・何が出来るの・・よ・・・」
疲労がピークになりながらも軽口を叩くルミネ。
「姉御、ポーション!」
「ふぅ・・・ありがとルーポー・・・あんたの分はあるのかい?」
ポーションを飲んで一息をつくルミネ。
「大丈夫!姉御は気にしないで!(本当はそれで最後だけど・・・)」
見渡す先には、陣形をくみ、真っ直ぐに進行してくる邪鱗兵の軍団。
あと何体倒せばいいんだ?
何時になったら終わるんだ?
それがこの戦場にいる者たち共通の思いだった・・・
倒しても倒しても暗黒竜によって補充されていく邪鱗兵。
誰もがその絶望的な現実に心が折れそうになっていた・・・
援軍のあても無く、今の戦力だけでこの場を維持しなければならない。
王都の運命は自分たちに掛かっているというプレッシャーが彼等の心を押し潰す・・・
日が傾きこれから暗くなっていく、疲れを知らない邪鱗兵は夜間も襲ってくるはず、それに比べこちらは・・・
「おい!北の山の方から土煙が上がってるぞ!奴等の援軍か!?」
「新手か!?」
「誰か遠見の魔法で確認を!」
疲れ果てて壁にもたれかかっていた者もガバッと起き上がり臨戦態勢をとる。
冒険者たちの間に緊張が走る!
「あ・・あれは!え・・・援軍だ!!!」
斥候役の冒険者がいち早く確認する。
「「「何!?」」」
援軍?何処からも援軍のあてなんて無かったはず、誰が援軍に来たんだ?
視認出来る距離までやって来た彼等はドワーフだった。
ミスリル製のスケイルメイルに身を包み、魔力光を放つ斧を持って大地を滑るように疾走する50人のドワーフたち。
一気に邪鱗兵たちへと殺到し、手にした斧で切り裂きながら駆け抜けていく。
「アレをやるぞ!合わせろ!!」
「「おうっ!!」」
「「「○ェット○トリームアターークッ!!!」」」
大地を駆けるドワーフたちによって次々と分断されていく邪鱗兵。
あれは魔法の靴か!?
ま・さ・か・・・
冒険者たちの頭に浮かぶ一人の少女の姿。
冒険者たちは、微妙な顔をしていたことは言うまでもない・・・
同時刻、南門にも援軍が到着していた。
南の森から出現した彼等は、全員狼型のゴーレムに乗り現れた。
その数50騎!
邪鱗兵たちを手にした弓で側面から攻撃していく。
一撃離脱を繰り返し、邪鱗兵を翻弄していく。
「あれは何者か!?すぐに確認を!」
リュヌの指示で斥候役が確認すると・・・
「え・・・エルフです!南の森のエルフたちが我々の救援に駆けつけてくれました!」
「エルフたちが!?」
「本当か!?」
積極的に人間と関わろうとしてこなかったエルフたちが何故今になって!?
しかし、その疑問に答えれるものは誰もいなかった・・・
それでも、人々の心に僅かながらの希望の光が輝くのであった。
「気ニイラヌ!人間共ニモット絶望ヲ与エネバ!ナラバ!!」
先程までより凝縮した魔力と瘴気を自身の鱗へと混ぜ、変異種の邪鱗兵を作り出していく。
通常の邪鱗兵の3倍の大きさの大邪鱗兵とでも言うべき存在を形成していく。
4本の腕を持ち、それぞれに曲刀を装備した異形の軍団がここに誕生した!
その数4000!!
「サア行くガヨイ!ソシテ人間共ヲ絶望ノ淵ニ叩キ落トセ!!」
暗黒竜の命令を受け、4つの門へと進撃していく大邪鱗兵。
事態は次の局面を迎えようとしていた。
「た・・・大変です!きょ・・・巨大な敵影を確認!各門に向かっていきます!」
最初に異変に気がついたのは城壁の上の守備隊であった。
「何!?直ちに各門へ伝令を出せ!このことをすぐに伝えるんだ!」
「「「はっ!!」」」
高い位置から周囲を見渡せる彼等は、異形の大邪鱗兵を視認し、すぐに伝令を各門へと派遣する。
「くっ・・・ここで更に追加戦力を出してくるなんて・・・」
「何と言う事態だ・・・」
「我等の代になってこれ程の危機が訪れようとは・・・」
女王・各公爵家当主共に支援魔法を連発し、すでに余力が無かった・・・
「ルクリア、ノーブル、リュヌ・・・」
信頼する3人の名前を呼び祈ることしか出来ない女王・・・
「ネロちゃん、助けて・・・」
フィーナも女王と同じようにそっと祈りを捧げるのだった・・・
その頃、カーマイン家でクロエは己に出来ることがないかと苦悶していた・・・
「ネロちゃんの代理で黒の当主代行になったのはいいけど、この他に私に出来ることは無いの!?このままではこの国は・・・」
「お嬢様・・・」
シアには何も答える事が出来なかった・・・
そんな私とシアの背後に音も無く出現する謎の老婆!
「ハウスキーパーのクロガネです。どうやらお困りのようでございますね?」
「「えっ!?」」
驚愕の表情を浮かべる私たち2人を華麗に無視してクロガネさんが話し始めます。
「クロエ様でございますね。ネロ様よりお話は窺っております。どうやらお困りのご様子、私めがご相談にお乗りいたしましょう。」
「あの・・・私もこの国のために戦いたいのです。ですがあの子たちが・・・」
その視線の先には傷ついたエルとアールの姿が・・・
2体のゴーレムたちを見つめ思案顔のクロガネさん。
「それでは、私めがクロエ様を黒い庭にお連れいたしましょう。そちらで応急修理をするのが一番かと。」
「ほ・・本当ですか!?」
コックリと肯くクロガネさん。
「それでは、参りましょう。クロエ様お手をどうぞ。」
「シア、後を頼みます!エル、アール動けますか?」
「「にゃっ!」」
ガタガタとぎこちない動作で立ち上がるエルとアールを連れ、私は黒い庭へと足を踏み入れました。
「こちらがゴーレム工房になります。あちらの簡易ベッドに2体を寝かせれば自動で応急修理が可能でございます。」
「はぁ・・・何だか色々と凄いところですね・・・」
クロガネさんが説明してくれますが理解が追いつきません、取り合えずエルとアールの応急修理を優先で・・・
「応急修理にはしばらくかかりますので、今のうちにクロエ様の装備を変更いたしましょう。こちらへ。」
「はい・・・」
クロガネさんの後ろをついて歩く私。
向かった先は錬金工房。
そこには、ネロちゃんが私専用に用意していた装備の数々が置かれていました。
「こちらになります。それではお召し換えを。」
ネロちゃんとお揃いの漆黒のドレス、ブーツ、手袋、ストッキング、帽子、ベールが並べられていました。
「お手伝いいたしましょうか?」
「はい、お願いします。」
クロガネさんに手伝ってもらい着替えを開始する私。
え・・・下着もですかネロちゃん!?
イツノマニサイズヲハカッタノカシラ・・・
後で問いただすことにします!
固く心に誓った私です。
エルとアールの応急修理も完了!
その姿は痛々しいものでした・・・
頭部の猫耳は欠け、あちこち傷だらけ、失っていた腕を応急処理で別の腕に換装した姿は満身創痍と言ってもおかしくありません・・・
ですが、今はそんなことを言っていられません!
それでは出撃です!
相手はあの暗黒竜とその部下たち。
遠慮はいりませんよね!
エルとアールに自重しない最強装備を指示してみました。
ここからは私のターンです!
「シア、私は戦場に向かいます。ネロちゃんをお願いします。」
「承知しました。クロエお嬢様、どうかご武運を・・・」
カーマイン家の屋敷に戻り、シアにネロちゃんのことを頼み、私はエルとアールを連れて決戦の地へと向かいました。
その頃、各防衛拠点に大邪鱗兵が接近していた。
4本の腕に持った曲刀を振るい、拠点の壁を一刀両断してしまう。
そして拠点内へとなだれ込んで来る大邪鱗兵たち。
「嘘だろ・・・拠点の壁が真っ二つだと・・・」
「何て化け物だ・・・」
「こんな奴が1000体!?勝てる気がしねぇ・・・」
「おい・・・」
「あぁ・・・」
騎士や冒険者たちは大邪鱗兵の異形に萎縮し、ジリジリと後退していく・・・
「諦めないで!忘れないで!私たちが最後の希望だと言う事を!」
颯爽と城壁の上に現れる黒いドレスの少女。
その傍らには2体の猫型ゴーレムが巨大な兵器を搭載して待機していた。
「エル、アールお願い!」
「「にゃっ!!」」
エルとアールの背部ユニットが展開していく。
エルが装備してきたのはコメットブラスター。
空に無数の魔法陣を描き出し、隕石を召還し、敵の頭上から降らせるかなり危険な兵器。
これを使ったら環境破壊になりますよね・・・
ネロちゃん、何を考えてこれを作ったのかしら・・・
近接特化型のアールが装備してきたのはスターフレア。
空に打ち上げた特殊魔法弾が美しい華を咲かせ、その花弁が敵だけに降り注ぐチート兵器。
射撃が苦手なアールにピッタリです♪
エルとアールの広範囲攻撃により一気に数を減らしていく邪鱗兵。
これで形勢逆転です!
「おおっ!あれだけいた邪鱗兵が一気に殲滅されたぞ!!」
「俺たち、勝てるぞ!」
「部隊を再編成、暗黒竜を叩くぞ!」
「敵を押し返せ!今が反撃のときだ!!」
「「「「おおっ!!!」」」」
一気に盛り返す騎士団・魔法師団・冒険者たち。
誰もが自分たちの勝利を信じていた・・・
しかし・・・
「クックックックックッ!ヨクゾヤッテクレタ!オ陰デコチラノ手間ガ省ケタ、礼ヲ言ウゾ愚カナ人間共!魔鱗陣起動!!!」
空に浮かび上がる禍々しい4つの魔法陣が共鳴し、闇を生み出していく。
魔鱗陣が王都の周囲を回りながら王都へと闇を流し込み、極光の聖域を侵食していく・・・
パリンッ!!!
砕け散る極光の聖域!
「オ前タチハ我ノ手ノ平ノ上デ踊ッテイタノダ!オ前タチガ邪鱗兵ヲ倒スタビ、魔鱗陣ニ魔力ト瘴気ガ供給サレテイタコトニ気ガツキモシナカッタナ!実ニ滑稽デアッタ!」
あざ笑う暗黒竜。
「そんな・・・俺たちは・・・」
「自分で自分の首を絞めていたってことか・・・」
「何のために戦っていたんだ・・・」
人々の心が絶望に染まっていく・・・
「フハハハハッ!オ前タチノソノ絶望ニ染マッタ顔ガ見タカッタノダ!サア、愚カナオ前タチニ褒美ヲクレテヤロウ!手始メニ王都、ソシテコノ世界全テヲ破壊シテヤル!!」
飛翔し、王都に向けブレスの発射態勢を取る暗黒竜。
その時、何処からともなく響き渡るラッパの音!
プップクプー!!!
「「「え!?」」」
あまりにも場違いな音に周囲を見回す人々。
「その考えはとってもスイートなの~」
「あまあま~」
「世界を舐めてるの~」
空を見上げる暗黒竜。
「何者ダ!?何処ニイル!?」
その時、天空より4つの銀色の光が舞い降りる。
「「「こっちなの~!聖なる守護獣ここに参上なの~」」」
「何で俺がこいつ等とセットなんだ・・・ブツブツ・・・」
現れたのは銀色の光を纏い、淡い光を放つ翼を持ったウサギとクマだった!
「貴様等、天界ノ御使イカ!?忌々シイ神々メ!」
激昂する暗黒竜。
「御使い違うの~」
「新しい女神様の眷属なの~」
「そろそろお仕事するの~」
「ふぅ・・・考えてもしょうねぇ・・・それじゃ、働くか!」
4匹は各門へと移動を開始していった。
「GO!GO!レスキューなの~」
「緊急発進OKなの~」
「指さし確認OKなの~」
「普通のクマだったんだがなぁ・・・何でこうなったんだ・・・ブツブツ・・・」
各門へと到着した4匹は、騎士たちの治療を開始していった。
「ホーリーパウダーなの~」
「エリアヒールなの~」
「痛いの痛いの飛んでけなの~」
「「ウサギが空を飛んでしゃべった・・・」」
治療を受けた騎士団・魔法師団・冒険者たちは驚愕の表情を浮かべていった・・・
「おいクマ・・・お前、お嬢といつも一緒だったやつじゃ・・・」
「あぁ、お前は見たことあるな。まあ・・・色々あったんだ・・・聞くな・・・」
ガルドからの質問に遠い目をするクマさん・・・
ツッコミは禁止の方向で・・・
「フン、ソンナヤツ等、イクラ治療シヨウト王都ヲ消セバイイダケノコトヨ!」
再びブレスの発射態勢を取る暗黒竜。
「王都が!?」
「暗黒竜ノ力、受ケルガイイ!!」
発射されるブレス。
しかし、それは天空より舞い降りた12の金色の光によって阻まれた。
城壁の上へと飛来した金色の光。
それは金色の光を放つメイド服に身を包んだ猫型メイドゴーレムであった。
手には自分の背丈ほどの金色のハンマーを装備していた。
そのハンマーを高々と掲げる猫型メイドゴーレムたち。
「「「にゃっ!」」」
「「「にゃっ!!」」」
「「「にゃにゃっ!」」」
「「にゃにゃにゃっ!!!」」」
掲げたハンマーから光る肉球が現れ、徐々に大きくなっていく。
王都の上空を覆う巨大な光る肉球。
徐々に降下し、王都を光で包み込んでいく。
「馬鹿ナ・・・猫如キガ我ガ一撃ヲ受ケ止メタダト!?」
呆然とする暗黒竜。
そんな暗黒竜をあざ笑うかのように天空より舞い降りる6つの金色の光。
「奇跡だ・・・」
「神はいたんだ・・・」
「俺たちは見捨てられていなかった!」
人々の心に希望の光が灯っていく・・・
基本、週末更新です。
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