魔竜咆哮
いよいよラスボス出撃です♪
世界の運命は!?
主人公の復活は!?
待て!次号!
王都にて黒鱗の使徒たちが暴れまわっている頃、闇巫女ソンブルの姿は北の神殿にあった。
「皆の者、いよいよだ!いよいよあの方が復活なされる!」
「「「オオォォォォッ!」」」
「「「アンコクリュウサマバンザイ!ソンブルサマバンザイ!!」」」
「「「ワレラニエイエンノハンエイヲ!!!」」」
神殿に集まった黒鱗の使徒たちの熱気は最高潮であった。
そこに現れる小さな白い蛇。
その口元には待ち望んだ物が咥えられていた。
「ついに我等はあの方の魂の奪還に成功した!讃えよ!そして崇めよ!今こそ暗黒竜ガルシス復活の時!!!」
「「「ツイニツイニコノトキガ・・・」」」
「「「オレタチノジダイガクル!!」」」
「「「セカイノスベテヲワレラノテニ!!!」」」
そんな黒鱗の使徒たちを醒めた目で見つめるソンブル。
お前たちの役目もこれで終わりだと何故気がつかぬ?とその目は告げていた・・・
「それではこれより復活の儀式を執り行う!皆の者、準備せよ!」
「「「ハハァッ!!!」」」
「「「イソゲ!」」」
術式を組み替え魔法陣が形成されていく。
次には虚ろな目をした生贄たちが所定の位置に運び込まれ、儀式の準備は恙無く進行していった。
「これより暗黒竜ガルシス様復活の儀を執り行う!汝ら、不備の無いように!」
「「「オオセノママニ!!」」」
「「「カナラズヤセイコウサセマス!!」」」
大興奮の使徒たち。
それをそっと手で制し、呪文を唱えていくソンブル。
「闇を生み出し混沌の王、不和と破壊を司る者、世界の終わり告げる者、神々を呪いし漆黒の王者よ、我らの切なる呼びかけに応えよ!世界に破滅と混乱を!秩序に混沌を!希望に絶望を!その力を持って世界を闇色に染め上げよ!」
「「「イア!イア!ガルシス!!!」」」
「「「イア!イア!ガルシス!!!」」」
「「「イア!イア!ガルシス!!!」」」
ソンブルの詠唱に合わせ、黒鱗の使徒たちが生贄たちの喉を切り裂く。
生贄たちの引き裂かれた喉から噴出す血飛沫が魔法陣を赤く染めていく。
い光を放っていた暗黒竜の魂が儀式に呼応し、強い光を放ち・・・
ゴゴゴゴゴゴゴッ!
グラグラグラグラグラッ!
儀式に呼応するように北の山々と神殿が突然揺れ始め、魔法陣より黒い霧状のもの染み出てくる・・・
黒い霧は徐々に竜の頭へと変貌していく・・・
「眷属タチヨ、ヨクゾ我ヲコノ忌マワシキ封印ヨリ解キ放ッテクレタコトニ礼ヲ言ウ!」
跪き涙を流す黒鱗の使徒たち。
「「「オォォッ・・・アリガタヤアリガタヤ・・・」」」
「「「ナントモッタイナキオコトバ・・・」」」
「「「ケンゾクトシテトウゼンノツトメデゴザイマス」」」
「汝ラノ忠義嬉シク思ウ、故ニ褒美ヲ取ラス!」
ガバッと顔を上げる黒鱗の使徒たち。
「「「マ・・・マコトデゴザイマスカ!?」」」
「「「ツイニエイエンノイノチガ!?」」」
そんな様子を冷ややかに見つめるソンブル。
「永遠ノ命カ・・・ヨカロウ、汝ラノ願イ叶エヨウ!」
「「「ツイニコノヒガ・・・」」」
「「「ワレラガエイエンニイキツヅケル・・・」」」
喜び合う黒鱗の使徒たち。
しかし、その喜びはすぐに絶望へと変わるのであった・・・
「ヨカロウ、永遠ニ生キ続ケルガイイ、我ガ血肉トナッテナ!!」
次の瞬間、暗黒竜は黒鱗の使徒たちをその巨大な口で喰らい始めた・・・
「「「ナニヲナサイマス!?」」」
「「「ガルシスサマオヤメクダサイ!」」」
「「「ヤ・・・ヤメテ・・・ギャァァッ・・・」」」
逃げ惑う黒鱗の使徒たち・・・
神殿内は阿鼻叫喚の地獄絵図へと変わっていった・・・
「ソンブルサマオネガイデゴザイマス!ソッコクヤメサセテクダサイ!」
「ワレラハナンノタメニアノカタヲフッカツサセタノカワカリマセン!」
「ワレラニエイエンノハンエイヲモタラストイウオハナシハウソダッタノデスカ!?」
ソンブルへと詰め寄ってくる黒鱗の使徒の長老たち。
そんな長老たちを冷ややかに見つめるソンブル。
「お前たちの望んだ通りではないか!あの方と一つとなり、あの方の滋養となれるのだ光栄であろう?」
冷笑を浮かべ吐き捨てるように長老たちに言い放つ。
「オノレソンブル!タバカッタナ!」
「ワレラヲリヨウシテイタノカ!」
「ソンブル、ココデシンデモラウ!」
怒りに任せ、ソンブルへと襲い掛かる長老たち。
「利用されていることすら気がつかなかったお前たち如きが我に勝てると本気で思っているのか?」
ヤレヤレこいつ等何もわかっていないと言わんばかりのポーズをとるソンブル。
「「「ワレラヲナメルナ!クラエ!アンコクサンジュウサツ!!」」」
黒い炎を操り、三方向からの同時攻撃をしてくる長老たち。
「「「ヤッタカ!?」」」
黒い炎がソンブルへと直撃したのを確認。
しかし・・・
「その力も全て、ガルシス様より授けられたものであろう。それ故、我には効かぬがな!」
無傷で姿を現すソンブル。
「「「バカナ・・・オマエハイッタイ・・・」
「死に逝くお前たちが知る必要は無い!黒炎竜!!!」
ソンブルより放たれる黒炎竜の炎が長老たちを包む・・・
「「「ギャァァァッ・・・」」」
骨すら残らず、影だけを残し長老たちはこの世から消滅した・・・
「お食事は満足されましたかガルシス様?」
「アァ、久方ブリニ満タサレタ。汝ノ味付ケ見事デアッタゾソンブル!コヤツ等ヲ彩ル絶望・苦痛・恐怖、実ニ美味デアッタ!戯レニ人ニ生マセタオ前ガコレ程役ニ立ツトハ思ワナカッタゾ!!」
上機嫌で応える暗黒竜。
「それはようございました!お膳立てした甲斐があったというものです。」
恭しくお辞儀をするソンブル。
「ダガ、マダ足リヌ!ワカッテイルナソンブルヨ!」
コクリと肯くソンブル。
「わかっております。デザートをお食べください父上!」
その身を暗黒竜へと差し出すソンブル。
「ヨクゾ申シタ!ソレデコソ我ガ娘!」
迫る巨大な竜の口。
最後にあの猫を抱っこしてみたかった・・・
それがソンブルの小さな願いだった・・・
「我、ココニ完全復活!!!!神々ヨ見テイルガイイオ前タチノ愛シタ世界ガ滅ビユク様ヲ!!」
ゴゴゴゴゴゴゴッ!
グラグラグラグラッ!
勇者の封印が解かれ、封じられていた肉体を解き放つ暗黒竜ガルシス。
北の山々に破滅の音が鳴り響いていた・・・
その影響は、ドワーフの里に猛威を振るっていた・・・
「「「何事だ!?」」」
「「「「そんなことはどうでもいい!すぐに里の外へ避難しろ!」」」
「「「何してる!女子供は早く避難させろ!」」」
ドワーフの里を巨大な地震が襲い、里を覆う壁にいくつもの亀裂が入る。
慌てて里の外へと避難するドワーフが見たのは、漆黒のドラゴンが北の山奥から王都方面へと飛翔する姿だった・・・
「「「あ・・・暗黒竜だと・・・」」」
「「「復活したのか!?」」」
「「「構うな!今は、里の者たちの避難が先だ!」」」
ドワーフたちは安全な避難場所を求め移動を開始した。
「嬢ちゃん・・・どうか無事でいてくれ・・・」
そっと王都の方角を見つめながら・・・
異変は森へと迫っていた・・・
暗黒竜の放つ瘴気が森を侵食し、森の木々を枯らしていく・・・
「村長よ、すぐに我が神域へと村人と森に生きるものたちを避難させるのだ!」
「わかりました!すぐに避難させます!」
森の異変に真っ先に気がついたのは精霊樹様であった。
森へと広がっていく瘴気を感知し、すぐさま村長に指示を出していった。
「おい、お前たちも早く避難しろ!」
森の異変を感知した熊さんは森を巡回し、エルフの村へと誘導して回っていた。
「イエ、ワタシタチガイッテハホカノカタニゴメイワクガカカリマス。ドウカ、コノサナギヲオネガイシマス。ジダイノジョウオウニナルサナギデス。」
クイーンビーはそっと熊さんに蛹を差し出す。
「この子だけでいいんだな!?」
念を押す熊さん。
「ハイ、ワレワレガイケバソノブンヒナンバショガセマクナリマスカラ。アノオジョウサンニモウハチミツヲワケラレナクナッタトアヤマッテオイテクダサイ・・・」
頭を下げるクイーンビー。
「わかった!この子は無事に避難所に連れて行ってみせる!安心しろ!伝言の件も了解だ!」
踵を返しエルフの村へと走り出す熊さん。
「ドウカ、アノコガブジニヒナンデキマスヨウニ・・・」
そっと祈りを捧げるクイーンビー・・・
「くそったれ!あいつが原因か!」
空を突き進む漆黒の竜を睨みつける熊さん。
「今はこの子が先だ!後で覚えてやがれ!!」
熊さんは一声吼えてエルフの村へと走り出していった。
そして王都・・・
カーンカーンカーンッ!
敵襲を知らせる鐘が王都に鳴り響く!
「目視で確認!暗黒竜がこ王都に向かってきます!!!」
「すぐに王城に伝令を出せ!」
「他の者は対空戦闘用意!弩弓用意!魔法攻撃が出来る者も集めろ!」
「あのバケモノを近付けさせるな!」
絶望はすぐそこまで迫っていた・・・
基本、週末更新です。
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