大地の試練の罠(前編)
いよいよ残業&休日出勤が始まります。
交代制になるとのこと。
更新ペースは維持していく予定なのでご安心ください。
がんばりますよ!
1週間、うん・・・がんばった・・・私がんばったよ・・・
心境的にはパ○ラッ○ュ疲れたよなネロです・・・
苦行に耐える僧侶の如く学園生活をがんばりました・・・
途中、何度心が挫けそうになったことか・・・
いっその事猫耳で通学しようかと本気で考えました・・・
そんな生活も今日で終わり!
いよいよカヌチ様にドワーフの里に連れて行ってもらえる日がやって来ました!!
どれ程待ち望んだことか・・・
あれ、何だろ・・・目から汗が・・・
「お嬢様、こちらでお拭きください!」
そっとハンカチを差し出してくるシア。
ハンカチで汗を拭う私がいました。
いい、汗よ!汗なのよ!
さて、準備をして早速アキュウド商会に向かいましょ!
「シア、出かける用意を!」
今日の私は一味違います!
「かしこまりましたお嬢様。」
さあ行こう!すぐ行こう!
若干テンションが異常な気もするけど気にしちゃダメ・・・
平穏な日々が手に入るなら何でもいいわ!
馬車でアキュウド商会へGOです!
シアを屋敷に帰らせ、そそくさとお店に入って行く私。
「あっ!主任、おはようございます!」
「おはようメイルー!アキュウドさんが来たら私の部屋に来てと言っておいて!」
捲くし立てる様にメイルーにあいさつし、自分の研究室へ向かう私。
研究室に入り、擬態解除・・・
まだかなまだかな・・・
ソワソワピクピクパタパタッ・・・
落ち着け私・・・
かなり挙動不審です・・・
ガチャ!
研究室の扉を開けて入室してくる2人。
「待たせたな!」
「遅くなりました。」
待っていたカヌチ様とアキュウドさんが揃ってやって来ました。
早くはやくハヤクハリーハリー!!
私が目で訴えると2人とも苦笑していました。
「そんなに慌てなくてもドワーフの里は逃げんぞ!」
「ネロさんはそんなに切羽詰っていたのですね・・・」
もう待ちきれないわ!
「それでは行くとしよう!」
「行きましょう!すぐ行きましょう!」
即座に返事を返す私。
今なら何でもツッコミが出来る気がします・・・
アキュウド商会からカヌチ様の転移で北の山の麓に移動。
ここからは徒歩でドワーフの里を目指します。
岩山登山だったのね・・・
スカートのチョイスは失敗でしたね・・・
半獣な私的には軽快に登れるので足元的には問題無しです。
「ドワーフの里はいいぞ!鳴り響き槌の音、溢れる焼けた鉄の匂い!あそこは俺にとって天国だ!」
うんうん、流石は大地と鍛冶の神ですね。
自分の好きな話をする時のカヌチ様はキラキラした少年のような目をしています。
私とカヌチ様がエッチラオッチラ山登りを開始したころ。
北の山奥にある神殿では、黒鱗の使徒たちが集まっていた。
「そなた等の働きにより我が力も8割にまで回復した、まずは礼を言おう。」
全員一斉に跪く黒鱗の使徒たち。
「ソンブルサマ、モッタイナキオコトバ・・・」
「ワレラノヒガン、ソノタメナラバワレラノイノチイカヨウニモオツカイクダサイ。」
「スベテハアノカタフッカツノタメニ。」
その光景を見つめながら笑みを浮かべるソンブル。
そなた等の命などもとより全てあの方の糧よ。
精々役に立つがいい!
そんな考えをおくびにも出す事無く黒鱗の使徒たちに感謝の言葉を投げかけるソンブル。
「そなた等の気持ち、嬉しく思う。必ずや我らの悲願であるあの方の復活を成し遂げようぞ!!」
「「「「オオゥゥッ!!」」」
「「「セカイヲワレラノテニ!!!」」
「所であの忌々しいドワーフ共の件はどうなっておる?あの方復活の障害になる者は全て排除せねばならぬぞ!」
他の黒鱗の使徒を掻き分け、1人の黒鱗の使徒が闇巫女の前へと進み出る。
「ゴアンシンクダサイ、スデニワガハイカノモノノテニヨリドワーフドモヲムリョクカシテオリマス!コタビコソハヤツラニジャマハサセマセヌ!!」
「ほぅ、それは良き知らせよ!あやつらには何度煮え湯をのまされたことか!!なればこそ、此度こそ我らの悲願叶えようぞ!!!」
黒鱗の使徒たちが全員立ち上がり。
「「「スベテハアノカタフッカツノタメニ!!!」」」
そんな陰謀が張り巡らされているなんて思っていない私たち。
カヌチ様のドワーフトークを聞きながら山登り継続中です。
「ドワーフたちは愛想こそ無いが、その仕事ぶりは最高だ!あいつらはいいぞ!黙々と仕事に打ち込む姿は何とも言えん美しさすら感じる!」
「はぁ・・・」
適当に相槌を打って聞き流す私がいました・・・
カヌチ様ってこんなキャラだったのね・・・
1時間ほど歩いただろうか?
ようやくドワーフの里の入り口が見えてきた。
入り口と言っても山の中腹にある洞窟なのだが・・・
それにしてもドワーフの里に近付いた筈なのにやけに静かなような・・・
「カヌチ様、あそこがドワーフの里の入り口で間違っておりませんか?」
「そうだ。しかし、妙だな・・・槌の音が全くしないなどありえんのだが・・・」
やはりおかしいらしい・・・
これはまた事件の予感!?
フラグが立ったのかしら・・・
洞窟の入り口に到着。
入り口を守る形で立っている数名のドワーフたち。
しかし、その目には気力がありません・・・
顔はやつれており、目の下に隈が・・・
かなりお疲れな顔・・・
本当に何があったのかしら?
そんなお疲れモードのドワーフたちに詰め寄るカヌチ様・・・
「お前たち、何があったんだ?ドワーフの里から槌の音がしないなど今まで一度も無かったはずだ!」
「カヌチ様・・・あの・・・」
いきなり彼らの肩を掴みガクガクと揺さぶるように詰問します・・・
あの、カヌチ様・・・止めてあげて・・・
そっと哀れな犠牲者を鑑定してみましょ・・・
名前:ドルス
職業:戦士
レベル:20
状態:瘴気毒
どう見ても黒鱗の使徒案件・・・
やっぱりフラグ立ったのかしら・・・
これ以上カヌチ様の犠牲者が出る前に何とかしなきゃです!
そうと決まれば、ちょっと移動して黒猫姫に変身!
ちゃっちゃと片付けしましょ!
変身し、洞窟内へ突入!
洞窟内のあちこちにへたり込み、力なく腰を落としたドワーフたち多数。
皆、外の戦士たち同様、疲れきった顔をしています。
「シャッテン、瘴気濃度はどう?」
私の影からヒョッコリ顔を出すシャッテン。
「はい、かなり危険なレベルですにゃ!」
うん、仕事が早いのはいい事です!
この瘴気は何処から発生しているのかしら?
取り合えず新装備の性能テストを兼ねてやってしまいましょう!
「黒猫騎士団全騎フォーメーション!!!」
「「「にゃっ!!」」」
私の声に従い、洞窟全域に広がる黒猫騎士団の面々。
「NH全力稼動!!!」
そして、内臓動力のNHを全力稼動させていく。
黄金の光に包まれいく黒猫騎士団。
「シャッテン、MH連動開始!!」
「了解ですにゃ!」
続いて洞窟内の中央に移動したシャッテンのMHにNHの力を集中させる。
黒猫騎士団の面々から光が溢れ、その光がシャッテンへと繋がっていき、シャッテンを中心とした光る結界が形成されていく。
そして私の頭に響き渡る《世界の声》。
《世界の声》
特殊結界”魔刻印”が貼られています。上書きしますか? Y/N
この魔刻印が瘴気発生の原因かしら?
もちろんYES!
これが私たちの切り札”猫たちの箱庭”よ!
特殊結界”猫たちの箱庭”:浄化と聖属性特化の特殊結界。この結界内では黒猫騎士団の戦闘力が増加する。また、黒鱗の使徒たちや闇属性の存在を否定する効果があり、この結界内にいるだけで対象者は激痛に襲われる。
パリンッ!
砕け散る魔刻印。
パアアァァァッ!
そして洞窟内に広がる清浄な光!
光が全ての瘴気を浄化していく・・・
「おぉ・・・体が軽い・・・」
「力が・・・満ちていく・・・」
「心が温かくなっていく・・・」
「まるで癒されておるようだ・・・」
1人、また1人立ち上がるドワーフたち。
それと対照的に悶え苦しむ者の姿が・・・
「グゥギャガガガァ・・・イタイタイタイタ・・イダレ・カ・・ヤケル・・・オレノカラダガヤケル・・・」
ドワーフの変装も消し飛び、ギョロッと目が飛び出たカメレオン顔の黒鱗の使徒がのた打ち回っていた・・・
「あれがハンス!?」
「何だあの姿は!?」
「バケモノ!?」
「本物のハンスは何処だ!?」
その光景に驚くドワーフたち・・・
仲間だと思っていた人物が爬虫類に変身していたら驚くわよね・・・
何時までも苦しませるのもあれなので、止めをさしましょ!
「聖なる炎で浄化する!Fire Of Purge!」
私から放たれた浄化の炎が黒鱗の使徒を包み込む。
「グギャギャギャァ・・・クロネ・・コヒメダト・・・ダガ、サイゴニカツノハワレワレダ・・・」
黄金の炎で焼き尽くされる黒鱗の使徒。
これで事件解決かしら?
事の成り行きを見守っていたドワーフたち。
明らかに警戒しています・・・
解決した頃を見計らって、1人のドワーフが私の前にやって来ました。
「里を救ってもらい助かった。わしはこの里の長をしておるドルフと言う。ところでこの里には何の用件で来たのだ?」
いきなりやって来て里で戦闘していたら怪しいですよね・・・
しっかり自己紹介しなきゃ・・・
「私は黒猫姫と申します。あの黒鱗の使徒たちと戦っております。間に合ったようでよかったです。」
「黒鱗の使徒!?まさかあれはあの暗黒竜の!?」
驚きを隠せない長。
「どうやら無事なようだな。久しぶりだな長よ!ドワーフの里で何が起こっているのだ?」
ヒョッコリやって来るカヌチ様。
「カ・・カヌチ様!?」
パニック状態の長・・・
色々なことが一度に起きて長も大変です・・・
やっと落ち着きを取り戻した長とお話し合いです。
「それでカヌチ様、突然の来訪の用件は?」
「うむ、此度はこの黒猫姫に大地の試練を受けさせて欲しいと頼みに来た。」
「恩人よりの願い、それは構わないのだが・・・」
うん、長の歯切れが悪いです・・・
「そういえば、何故この里で槌の音がしないのだ?」
カヌチ様、ストレートに聞き過ぎじゃ・・・
「実は・・・」
長はポツリポツリとドワーフの里の現状を話してくれた。
長の話によると、2週間ほど前から大地炉と呼ばれる大地の地熱を使った炉が動かなくなり、どんなに大地の力を使っても元に戻らなかったとか・・・
大地炉が使えなければ鉄を溶かすことが出来ず、結果、鍛冶も出来ない日々が続いていたと・・・
黒鱗の使徒を倒してもその状態は変わらず・・・
ドワーフの里的には致命的な出来事だったと・・・
カヌチ様が視線で私に訴えてきます・・・
取り合えず大地炉を確認してみましょ!
大地炉を鑑定してみると・・・
大地炉(沈黙中)
状態:瘴気毒
え・・・黒鱗の使徒を倒したのに現状維持ですか!?
あとは私が大地の力を手に入れて試してみるしかないかも?
カヌチ様にダメだと報告。
それにしても大地炉まで瘴気で使えないとは・・・
打開策が思いつきません・・・
まずは試練を片付けましょ!
「本来なら大地の試練の前に戦士としての証を立てるのだが、里を救ってもらった恩もある、それにカヌチ様の強い推薦もある、すぐにでも大地の試練を始めさせらおう。」
長が大地の試練の説明をしながら里の中を案内してくれます。
案内されたのは里の一番端っこにある大岩の前。
えーっと・・・どうやって開くのかしら?
困惑顔の私にドヤ顔でこたえる長。
「覚悟はよいか?それでは開けるぞ!」
「お願いします!」
大地の力を使い大岩を動かす長。
そんなことまで出来るのね・・・
試練の洞窟の入り口を塞いでいた大岩がなくなりポッカリと大きな穴が口を開けて待っています。
「それではこの洞窟に入るがいい。武運を祈る!」
女は度胸!
一歩、洞窟へと足を踏み出すと・・・
突如、洞窟入り口が渦を巻き、黒い触手が私を絡めとります・・・
「え!?何これ!?」
「な・・・それはいったい!?」
「ネロ、逃げろ!」
私は触手によって試練の洞窟へと引きずり込まれていった・・・
基本、週末更新です。
ご意見・ご感想・誤字報告等お待ちしております。
カクヨムにて「適職は女神!?」連載中!
のんびり更新していきます。




