表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
末っ子は黒を好む?  作者: ねこぱんちw
転生・幼年編
4/83

洗礼と再会

残業増加により執筆時間が大幅減少中。

ゆっくり書いていきますので、暖かい目でお待ちください。

クロエです。5歳になりました。


5歳、それはわんぱくさんの年齢。

いたずら盛りに突入です。

姉様たちはどんな幼少期を送っていたのか?

気になる私は、我が家の生き字引である執事のグレイスン(おじいちゃん)に聞いてみることにしました。

「おじいちゃん、姉様たちの子供の頃ってどんなでした?」そんな私をニコニコしながら見つめるグレイスン。

「そうでございますね、次女のスイレン様はそれはそれはお淑やかな幼少時代でございました。」流石は深層の令嬢。安定のお嬢様時代です。

「ただ・・・、ルテア様は・・・」とっても遠い目をするグレイスン・・・

姉様がわんぱくでごめんなさい、私はお淑やかにしようと心に誓いました・・・


5歳になり生活習慣が変わりました。

今までは、家族のみんなが出勤&通学してからのんびり起床だった私。

現在は、早起きして姉様の朝の修練に参加です。

「クロエ様、お着替えでございます。」当然のようにピンクのスポーツウェアを出してくるシンシア・・・

えぇ、以前なら走って逃げるところですが、朝の修練前にそんな無駄な体力は使いません。

最近、悟りを開いた私です・・・

我慢よ私、もう少し、あと少し・・・


スポーツウェアを身にまとい、庭へ。

まずは準備運動のストレッチ。

そんな私を物珍しそうに眺める姉様。

「クロエ、それは何の儀式?」どうやらストレッチの概念が無いみたいです。

「姉様、これは間接や筋肉の筋を伸ばし、運動して怪我をしないための準備運動です。」「ふむ・・」

興味を持ったのかしら?

姉様に最初から教え、一緒にストレッチしました。

準備運動も終り、家の周りを走ります。

そんな私に併走するシンシア・・・

メイドと言うより忍者!?

最近の朝の日課は、近所を通りかかる猫さんへのご挨拶。

「ブチさんおはよ、今日も元気ですか?」「にゃあ」うんうん、猫はいいですね。

そんな私を微笑ましそうに眺めるシンシア。

私だって可愛いものは大好きですよ?(特に猫は)


庭に戻り、姉様と剣の修練。

やっぱり西洋の剣は手に馴染みません・・・

私の魂が違う!って叫んでるみたいです・・・

あぁ刀が欲しい・・・


さて、5歳になると一大イベントが発生します!

それは、教会での洗礼の儀式。

洗礼の間で女神から直接スキルを授かれるその儀式は、大人への階段。

子供たちの未来と希望に満ちた顔が目に浮かびます。

私はどんなスキルを授かるかしら?

ちなみに私は母様と日曜日に洗礼に行く予定です。


朝の修練が終り、姉様と2人でお風呂。

着替えて朝食です。

出勤&通学していく家族をお見送りし、先生が来るまで自室で待機。

こちらの世界には幼稚園なんて無いので、7歳まで自宅学習です。

7歳からは完全一貫教育のエスカレーター式の学園に入学予定です。

今度は同年代の友達出来るかしら・・・


自室で待機しているとシンシアが呼びに来たので移動。

先生にご挨拶してお勉強開始です。

お勉強が終り、先生をお見送り。

いつもの日課の父様の捕獲へ。

仲良く昼食を済ませ、お昼寝。

夕方になり、スポーツウェアに着替えて運動。

早くスキルが使えるようになりたいです。


週末を思うと中々眠れず、目が爛々と輝きます。

遠足目の子供みたいな私です・・・

そんな日々を過ごし、やって来ました日曜日!

いつもの朝の修練を済ませ、お風呂で禊。

教会とは神聖な場所らしいですから、念入りにです。

シンシアが持ってきた着替えに袖を通すと、珍しく白でした。

教会に行くからかしら?

さあ、何が待っているのか楽しみです。


母様と2人、馬車で教会へ。

中に入ると金髪ロングヘアーの神官様とシスターがいました。

こんなイケメンが神官様だなんて教会ってすごいです・・・

「よろしくお願いします。」「元気があってよろしいですね。」

神官様はニコニコしていました。

「それでは洗礼の儀式を始めます。お嬢様はこちらの部屋へ。」

シスターに案内され、光の間と呼ばれる真っ白い部屋へ移動。

「それでは、こちらの部屋で祈りを捧げて下さい。女神様がご光臨なされます。」

シスターの説明を聞き、部屋の中へ。

ついに女神様と対面の時です!

私の緊張はMAXでした・・・

そして、私の意識は途切れました・・・


ここは?

真っ白い空間、先程の光の間ではないようです。

だって何処までも白い空間が広がってますから・・・

「何処かしらここ?」キョロキョロしていると、誰かがこちらにやって来ます。

「アリア様、こちらでした!」「あらあら、随分外れの方に移動していたのね。」

光を纏った2人が近づいて来ます。

ひょっとして女神様かしら?

「ごめんなさいね、本来なら光の間に私が光臨するのだけど、今回は貴方を天界に召還させてもらったわ。」「何故天界に?」

「貴方をこの世界に転生させたのが私だから。そ・れ・に、会わせたい子もいましたのでね♪」いたずらっぽく微笑む女神様。

そして、自分の後ろに控えていた人物を私の方に押し出して来ました。

「!!!」そこにいたのは、死んだはずの双子の妹でした。


「おかえりなさい、兄様!」懐かしい美雪の笑顔に私は・・・

「ただいま、美雪」気がつくと泣きながら美雪を抱きしめていました。


「落ち着いたかしら?そろそろ話を始めるわね。地球で死んだ妹さんがあまりに不憫だったので、地球の神様と相談して、私の世界に見習い女神として転生してもらうことにしたの。そうしたら、まさか貴方まで自殺するなんてね・・・」「あはは・・・」笑ってごまかすしかありませんね・・・

「新しい世界で妹さん1人では不安だろうから、貴方もこちらに転生してもらったのだけど・・・」言葉を濁す女神様。

「ごめんなさい、兄様が女の子になったのはあたしのミスなの・・・」俯く美雪。

女神様の話によると、魂を入れる段階で取り違いがあり、本来なら男の子として転生するはずだったのが、女の子になってしまったらしい・・・

気分はリ○ンの騎士かしら?

「過ぎたことは気にしないで、美雪に再会出来ただけでもうれしいわ。」頭を撫でて慰める私。

「ありがとう、兄様・・・」甘えてくる美雪。

う~ん、本来なら妹が兄に甘えている場面なんだけど・・・

「美雪が姉って感じだね・・・」「そこは兄様で!それだけは譲れません!」すっかり泣き止んだ美雪が自己主張してきます・・・


「それでは落ち着いたみたいなので、洗礼に入りますね。」女神さまが私たちを微笑ましそうに見守りながら洗礼の話に入ります。


「貴方の場合は、前世での経験を踏まえた数値にします。それとスキルポイントもサービスです。違う世界からこちらに転生した貴方へのささやかな贈り物です。」そう言って呪文?を詠唱する女神様。

光に包まれていく私・・・

これが洗礼!?

全身を包む黄金の光。暖かくて、全てを満たしてくれるような安心感があります。

「ステータス!と叫んでください。」「ステータス!」言われるままに叫ぶと、空間に私のステータスが表示されました。


名前:クロエ・カーマイン

種族:人間

性別:女

年齢:5歳

職業:なし

スキルポイント:300

レベル:0

HP:120/120

MP:130/130

筋力:10

知力:12

精神:13

耐久:12

敏捷:13

器用:12

幸運:7


「これ程の能力値とはすばらしいです。どれ程の経験を積んできたのでしょう?」「すごいんですか?」

どうやらかなりの能力値らしい・・・

女神様の話によると、一般的な人の能力値は8~10が平均らしいので、半数以上超えている私はすごいとのこと。

しかし、幸運はやっぱり低かったのね・・・

どうりで前世で酷い目にあったわけです・・・


「それでは続いてスキルを表示します。こちらも前世の経験が元になっています。ステータス画面のスキル項目を開いて下さい。」言われるままにスキルタブを開くと、そこには・・・


<スキル>料理2 裁縫2 値切り3 話術2 格闘3 居合い2 

刀術2 気闘法2 歌2 性技4 


※スキルレベルはレベル1はかじった程度、レベル2は一般人並、レベル3はベテラン(使い慣れている)、レベル4一流、、レベル5超人となっているらしい。


「兄様・・・、前世で何をなさっていたのですか!?」美雪の視線が痛いです・・・

「ナニカアリマシタカ?」ギクシャクしながら返事をする私に美雪が絶対零度の視線を浴びせてきます・・・

「性技4ってなんですか!?兄様、不潔です!!」妹の追及が厳しいです・・・

他の件はスルーなのね・・・

前半部分は主夫の面目躍如?

「兄様、説明を要求します!!」早く話せと言わんばかりの妹には勝てません・・・

「前世で、美雪の医療費を稼ぐのに一番手っ取り早かったのです。地下闘技場もあったのだけど、あちらは危険も伴うから・・・」隠し事をせず、本当のことを告げる私。

「兄様、私のせいで・・・、私が兄様を不幸にしたのですね・・」泣きじゃくる美雪・・・

やっぱりこうなりました・・・

だから言いたくなかったんだけどね・・・

美雪をギュッと抱きしめ、頭を撫でて慰める私。

そんな私たちを包み込むように抱きしめる女神様。

「もう、そんな苦労をしなくても良いのですよ。これからは自由に生きなさい。」

母親ってこんな感じなのかな?って思ったのは不敬罪かな?

それでも、今だけは許されるような気がした・・・


「これからスキルポイントを使って、この世界で生きるためのスキルを取得してもらいます。よろしいですか?」落ち着いた私たちに説明を始める女神様。

さて、何のスキルを取ろうかな?


<スキル>料理2 裁縫2 値切り3 話術2 スキルレベル上昇(NEW!)

サイズ補正無視(NEW!) 鑑定(NEW!) 異世界検索(NEW!) 錬金術1(NEW!) 創造魔法1(NEW!) 付与魔法1(NEW!) 光魔法1(NEW!) 闇魔法1(NEW!) 格闘3 居合い2 刀術2 気闘法2 見切り(NEW!) 歌2 猫語(NEW!)   性技4


中々の充実振りになりました。

「兄様、何を目指しているのです・・・」妹が首をかしげて見てきます・・・

「護身とこれからの生活かしら?」疑問系で返す私・・・

そんな私たちのやり取りをクスクス笑いながら見つめる女神様がいました。


「兄様、お願いがあるのですが・・・」言いにくそうに切り出す妹。

「何?美雪のお願いならいいよ。」ニッコリ微笑んで応える私。

「実は、ケーキが食べたいのです!!この世界の甘味は砂糖漬けの果物とかしかないので・・・」申し訳なさそうに言う妹。

「ケーキだけ?」「え!?」目をキラキラさせる妹がいました・・・

「完成した料理は、祭壇にお供えしてくださいね!」はいはいって肯いておきました・・・

元気になったら食い気が出てきたのかしら・・・


「それでは、これからの貴方の未来に幸多からんことを!」「女神様、妹をお願いします。」妹と再会させてくれた女神様に感謝した。

そして、私の意識は再び遠のき・・・

気がつくと光の間に戻っていた。


部屋から外に出ると待機していたシスターが再び先導してくれ、母様と一緒に家へと戻った。

驚いたことにあれだけ長い間天界にいたのに、地上では殆ど時間が経過していなかった・・・

女神様ってすごいわ・・・


流石に色々あったので、今日は食事もそこそこに早めに休みました。

スキルの検証は明日以降のお楽しみに♪


夢の中、女神様が再び光臨。

「先程振りですねクロエ、言い忘れていましたが、時間があるときに商業区画のアキュウド商会を尋ねてください。きっと貴方の力になってくれます。」

女神様が商会を進めてくるのがわかりませんが、何かあるのでしょう。

「近いうちに行ってみます。」

私の応えに満足したのか、微笑みながら消えていきました。

これからは猫成分増量していく予定です。

お楽しみに♪


<NEW SKILL>

サイズ補正無視・・・蟻でも象が倒せる!どんな小さな存在でも普通に攻撃が出来るスキル。

異世界検索・・・地球の知識を検索出来る。

スキルレベル上昇・・・全てのスキルレベルプラス1。

創造魔法・・・新しく呪文を作れる。

付与魔法・・・物品に魔法の効果を与える魔法。

猫語・・・猫の言葉がわかる。

錬金術・・・物質の形状や性質を変化させる技術。ホムンクルス作成やゴーレム作成もこの分野。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ