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末っ子は黒を好む?  作者: ねこぱんちw
少女冒険編
18/83

紫の薔薇にご用心

祝!ブックマーク70件!

登録していただきありがとうございます。

楽しい作品になるようにがんばっていきます。

シルバーウィークなるものに入りました。

しかし、中小企業には関係なし・・・

平常運転で参ります。

スヤスヤと眠る少女の寝息が聞こえてくる。

ここは、七大公爵家が一つ、紫を司るヴィヨレ家の一室。

「ふふふっ、可愛い子猫ちゃん♪」

隣で眠る少女の頭をなでなでしながら満足そうに笑うのは、この部屋の主、ヴィヨレ家長女パメラ・ヴィヨレ。


「おっと、皆様こんばんは、僕がパメラ・ヴィヨレだ。本来なら長女である僕がヴィヨレ家の次期当主になるのだけど、生まれつき体に欠陥があるらしくてね。長く生きられないそうだ。おかげで当主候補からは外された。だから時間が有り余ってる僕は、のんびりお持ち帰りした子猫ちゃんと戯れているのさ。」

「うみゅぅ、パメラさま、どなたとお話しているのです?」

「何でもないよ、ただの独り言さ。ほら、まだまだ朝まで時間があるからお休みマリー。」

「はいですぅzzz・・・」


少女が寝たのを確認し、なでなでを再開するパメラ。

「それにしても、さっきの夢はなんだったんだろうね?」

先程の夢の内容を反芻するパメラ。

光り輝く少女とその傍らには空を飛ぶ猫メイド?

「あなたの運命を変える

少女を探しなさいか・・・」

考えるのは明日にしよう!

うーーん、と背伸びしてからパメラも眠りの世界へと戻っていった。


ネロです!

忙しいです!

きっとこの国で一番忙しい7歳は私です!!

何でこうなった・・・


事の起こりは、アキュウド商会でのクレープ屋出店計画。

私とアキュウドさんとキュイジニエの3人でじっくり準備をしてから開店の予定だったのだけど・・・

何処で聞きつけたのか、女王陛下と母様が出資すると言ってきて・・・

しかも、新商品の試食には同席させろとの無理難題・・・

この件をお婆様に報告したら、そんな楽しそうなことにあたしだけ除け者なのかい!あたしも一口乗せろ!となり、さらに大変な事態に・・・

結果、予定より早くお店を開店することになり、接客指導に調理指導に色々と借り出される事態となったわけで・・・

あぁ、安らぎが欲しい・・・


学園の机に突っ伏して燃え尽きている私をなでなでするフィーナがいました。

「ネロ、ごめんなさいね。母様が無理を言って・・」

「はぁ、少し眠ります。フィーナだけが癒しです。ずっとそのままでいてください・・・」


そんな癒しの時間をぶち壊す残念なツインドリルがやって来ました・・・

「ちょっとネロさん、フィーナさまになでなでしていただくなんて、なんてうらやま・・、コホン、破廉恥な!」

チラリと視線を向けて、ツインドリルを確認したのでそのまま寝ちゃう私。


「ちょっ、聞いてますの!?わたくしが話しかけてるのですわ!」

そんな残念さんの声をBGMに眠りにつきましたzzz


ちょっと回復。

最近は、学園の授業のあとはアキュウド商会に直行の日々。

お店の従業員たちを毎日指導する私の姿がありました。

店舗等のハード面はアキュウドさんに丸投げ出来たのが助かったけど、接客マニュアルやクレーム対応マニュアルを作ったり、調理指導は全部こちらに回ってくるわけで・・・

開店まであと2週間、まだまだ忙しい日々が続きそうです・・・


一日の授業が終る頃には、疲れきったサラリーマンみたいな顔をした、虚ろな瞳の私がいました。

そんな私を心配そうな顔で見つめながら、クロエが聞いて来ました。

「ネロ、大丈夫?私に何か出来ることは無いですか?」

「クロエ、母様説得して・・・」

「無理です・・・」

「ですよね・・・」


やっぱりスイーツは鬼門なのかしら・・・

そんなことを考えながら玄関へ向かう私。

「うん?」

「どうかしました?」

私の視線の先をを目で追うクロエ。


「「「きゃーっ薔薇さま!!」」」

「元気な子猫ちゃんたちだね♪」

「「私もお持ち帰りしてください!」」

その視線の先には、1人の女生徒を取り囲むとっても熱狂している女生徒の姿が・・・

うん、見なかったことにしました・・・


迎えに来たシアと一緒に馬車へ乗り込む私。

「シア、アキュウド商会に向かってください。あとで迎えを頼みます。」

「承知しました。」

「エル、アール、帰りますよ。」

クロエの影から飛び出し、馬車の中へと入って行く2体の猫型ゴーレム。

オレンジボディの近接攻撃型のアール。グリーンボディの遠距離攻撃型のエル。

クロエ専用の猫型ナイトゴーレムと言ったところかしら?

攻撃特化なこの子たちは、亜空間ボックスに各種兵装を内臓し、状況に応じて換装するシステムを採用。

留守しがちな私が、クロエが寂しくないように作ったのが最初だったのだけど、その戦闘力は一軍に匹敵するほどのレベルに・・・

正直やり過ぎました・・・

何処の軍隊と戦争させるつもりだったのだろう・・・

あの時の自分に聞いてみたいものです・・・

黒歴史は忘れる方向で・・・


馬車に乗り込みその場を後にする私たち。

しかし、そんな私たちを見つめる視線に気がつくことはありませんでした。


たくさんの子猫ちゃんに囲まれて僕はニコニコしていた。

ふっと視線を上げると、黒髪の少女が馬車の中に入って行くところだった。

同じような容姿の黒髪の少女の影から、何処かで見たことのある猫型の何かが飛び出し、馬車の中へ・・・

あの少女がお告げの少女なのだろうか?

あの馬車の紋章はカーマイン家。

僕は、心のメモ帳にしっかりと記載した。


ヴィヨレ家に帰宅した僕は、情報収集が得意な者を呼び出し、カーマイン家について解る限り調べてもらった。

あの子たちは双子で末っ子らしい。名前は、クロエ・カーマイン、そしてネロ・カーマイン。

あの夢が本物なら、どちらかが僕の運命を変える少女なんだろうか?


気がつくと、眠っていたようだ。

そして、先日の夢と同じような不思議な場所に僕はいた。

「ここは・・・」

「随分のんびりしているのですね。あなたに残された時間はそんなにありませんよ。急ぎなさいパメラ」

夢で見た全身からまばゆい光りを発する少女がそこにいた。


「僕の運命が変わるとは何だ!?運命の少女はあの双子のどちらかなのか!?」

「それは、自分で確認しなさい!」

「待ってくれ!!」

彼女に向かって手を伸ばす僕。

そこで意識が目覚めた・・・

「お嬢様、体の方は大丈夫でございますか?」

どうやら僕はうなされていたらしい、声を聞きつけたメイドが様子を見にきていたようだ。

「あぁ、大丈夫だ。のどが渇いた、飲み物といつもの魔法薬を!」

「かしこまりました。」

明日だ、明日、僕は運命に決着をつける!

僕は覚悟を決めた!


その頃、私はNNNからの通報により、王都に侵入した黒いローブの一団を追いかけていた。

私の周りに浮かぶ4つの影。

私が創造した隠密たちである。

「黒曜、琥珀、翡翠、瑪瑙、奴らを逃がすな!」

「「「承知!!」」」

深夜の王都を騒がせるなんて、この黒猫姫が許すわけ無いでしょ!

それにしても、私の労働条件過酷過ぎない!?

昼も夜も休み無しだなんてどこのブラック企業よ・・・

私の安らぎのひと時を台無しにした報いを受けさせてやるんだから!!

母様が手配した騎士たちがいる場所に追い込み、一気に捕まえてやるんだから!!

さあ、覚悟を決めてもらうわ!!!


深夜の大捕り物が終り、怪しい一団は騎士団で確保尋問することになり、私たちは騎士たちに追求される前に闇にまぎれて姿を消したわ。

いちいち説明なんてしてられないわ!

明日も忙しいのよ!早く寝なきゃzzz


「ただいま、シア着替えを!」

「おかえりなさませ、お嬢様。かしこまりました。」

ちょっと、何でピンクのネグリジェなのよ・・・

シアをジロリと睨む私。

何のことでしょう?と言わんばかりのすまし顔で着替えさせるシア。

明日覚えてなさいよ!

やっと眠れるわ、お休みzzz


「お嬢様、朝でございます!」

私を揺さぶるシア。

「もう少し、あと少し、あと5分zzz」

抵抗虚しくベッドからゴロリと落とされた私・・・

シア、最近、愛が足りないわ・・・


全然寝た気がしないわ・・・

あぁ目が開かないzzz

あくびを噛み殺しながら食堂へ移動。

「ネロ、しっかり!」

クロエ、まだ私の電源が入らないのよzzz

朝食後は、母様に昨晩の件を報告。

騎士たちの報告と照らし合わせるみたいね。


報告も済んだので、学園へ。

学園に到着するまで仮眠zzz

クロエ、あとで起してね。


学園に馬車が到着、さて教室に向かいましょう。

そんな私たちの前に立ち塞がる1人の人物・・・

「私たちに何か?」

「僕は、パメラ・ヴィヨレ。君たちが運命の少女なのかい?」

その時の私とクロエの心は一つでした・・・

「「何言ってんだこの人・・・」」

お互いにアイコンタクトし、回れ右して走って逃げる私たちがいました。


女学園、女子校にはいるとは聞いていたけど、まさか私たちのところに来るなんて・・・

同性に自分の運命の少女ですか?とか聞いてくるとか・・・

世界は違った意味で危険でした・・・

「クロエ狙いかしら?」

「ネロ、貴方の方でしょ?」

「何のお話ですか?」

先程の変○者の話をしていると、会話に参加してくるフィーナ。

クロエと2人、そっとフィーナの頭をなでなで。

「「フィーナ、どうかそのままで。何色にも染まらないでくださいね。」」

「???」

困惑顔のフィーナ。

世の中には知らない方がいいことがあるのです。


放課後、1人で図書室に本を借りに行った私。

戻る途中で壁ドンされました・・・

「見つけたよ子猫ちゃん♪」

「・・・」

こんなので喜ぶのはドラマの女性だけでしょ・・・


「何か御用ですか?」

「朝も聞いたが、君が僕の運命の少女なのかい?」

この人は何を言い出すんでしょうね・・・

「言ってる意味がわかりません・・・」

「夢に出てきた少女に言われたんだ、運命の少女に会えってね。君じゃないのか?」


夢!?非常に嫌な予感・・・

「その夢の少女ってどんなでした?」

「あぁ、光を発していて、あとは変わった猫を連れていたが、それが何か?」

はい、ピンポイントで該当者がわかります・・・


考え込むそぶりをして、念話で天界にコンタクトを取りました・・・

「あ、ぁテス、テス、美雪聞こえますかどうぞ・・・」

「はい、兄様。あなたの美雪です♪」


この異常事態の事情説明を求めると・・・

「兄様、パメラは前世の私と同じなのです。どうか兄様のお力で救ってあげてください。」

お願いしてくる妹。本当に妹に甘いなと思いつつ・・・

「今回だけです。事前説明が無い場合は、美雪のおやつが無くなります!」

「はうぅ、気をつけます。どうかそれだけは・・・」


「それで、どうなんだ!?」

「たぶん、私のことだと思われます・・・」

ガシっと私の肩を掴み揺さぶるパメラ。すっかり興奮状態です・・・

「それで、私の運命はどう変わるんだ!?」

ガクガク揺すられる私・・・

「それは・・・」

「それは何だ?うっ・・・こんな時に発作が・・・」

崩れ落ちるパメラ。

さて、私の出来ることをしましょう。

「黒曜、琥珀、翡翠、瑪瑙!結界を張って、誰も近づけないで!」

「「「承知」」」


前世の美雪と同じか・・・

それは不治の病と言うこと。

前世の自分ならいざ知らず、今の自分なら救える!

あとは実行あるのみ!

妹のわがまま一つ聞いてやれなくて、何がお兄ちゃんか!

「スキャン!」

魔法でパメラの状態を確認。

心臓に悪性の腫瘍を確認。

原因はこれか・・・

制服を脱がせ、患部の処置開始!

「発動!神の手(ゴッドハンド)!!」

本来なら消える命、寿命は神の領域。しかし、半神たる私が救ってみせる!

神の手(ゴッドハンド)により問題無く悪性腫瘍の摘出完了。

一応、着替えさせる前に殺菌しましょ。

悪性腫瘍は証拠隠滅。

さて、私も手を洗ったりしましょうね。


空いている教室にパメラを運んでもらい4人を帰還させる。

膝枕してパメラの様子を確認。

安定した呼吸、スキャンの効果でも異常は感知されない。

これで体の問題は解決したはずだけど?

「うぅ、ん?・・・」

「気がつきました?」


状況を確認するパメラ。

「ここは?」

「いきなり倒れたので、近くの教室に移動しました。具合はどうですか?」

「不思議だ、こんなに体が軽いのは初めてだ・・・」

「なら、そろそろどいてください・・・」

「ふふふっ、いつもは子猫ちゃんたちを甘やかしていたが、他人に甘えると言うのもいいものだな・・・」

「ど・い・て・く・だ・さ・い!」


渋々と膝枕から起き上がるパメラ。

「僕の運命は変わったのか?」

「さあ?ご自信で解らないのですか?」

首をかしげるパメラ。

「よくわからん・・・」

「それでは、私は帰ります。さよなら、先輩」

パメラを残し、帰宅する私。

美雪、これでいいのでしょ?


次の日、いつものように学園へ。

馬車から降りると、そこには・・・

「おはようお姉さま♪」

何故か私を姉と呼ぶパメラがいました・・・


「何故、私が姉なんですか・・・」

「昨日の膝枕が忘れられなくてな、これからも甘えさせて欲しい!」

「私、年下ですよ!?」

「だが、それがいい!!」


引きつった顔の私に止めを刺す事態が・・・

《世界の声》称号:『悩める乙女の姉』を獲得しました!

え!?ちょっと待って!?

姉確定なの!?

私、前世で何か悪いことしました!?

「こんなの嫌ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!!」

私の絶叫だけがこだましていました・・・

この日、私に年上の妹が出来ました・・・

ドウシテコウナッタ・・・


学園シーンは少なめになる予定です。ドンドン進級しちゃう予定。

基本、週末更新です。

誤字・脱字報告及び感想お待ちしております。

それでは次回にwねこぱーーんちw


<NEW CHARACTER>

パメラ・ヴィヨレ:可愛い女の子大好きな男装の麗人。七大公爵家の一つ、ヴィヨレ家の長女。ある事件をきっかけに、ネロを姉と呼び慕うようになる。


<NEW TITTLE>

悩める乙女の姉:悩みを抱えた乙女たちの姉となる星の下に生まれた者に与えられる称号。

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