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末っ子は黒を好む?  作者: ねこぱんちw
少女冒険編
17/83

学園物にはライバルが付属します!?

また、人が辞めて行きました。

うちの会社は大丈夫なのだろうか?

お仕事いっぱいで、更新が変則になります。

お揃いの学生服に身を包み、行き交う女生徒たち。

「「「おはようございます、お姉さま!!」」」

「おはようございます!」

ここは乙女の園、王立パレット女学園。

強く、正しく、美しい乙女を育成することを目的とした学園らしいです。


転生した先に待っていたのはお嬢様学校だった件・・・

うん、はっきり言って元男の子にこの環境は辛いです・・・

体が拒絶反応を起し、鳥肌が立ちまくり・・・

洒落になりません・・・


私、何でこんな場違いな場所に来てしまったんだろう?

黄昏ていると、クロエが私を心配そうに見つめていました。

「ネロ、気分が悪いなら家に帰りますか?」

「大丈夫、ちょっとした発作みたいなものよ・・・」

渇いた笑いで応える私。

きっと虚ろな目をしているのでしょうね・・・


入学して2日目でこんな気分になるとは思いませんでした・・・

母様や姉様たちの母校ですし、私たちが通うのも自然な流れなんですけど、まさかこんな場所だとは想定外でした・・・


これから初等部から高等部までの一貫教育が待っているわけで・・・

やっていけるかしら、私・・・


何度目かのため息をつく私がいました。

「ねえクロエ、やっぱり帰っていいかしら?」

現実逃避をして、逃げようとする私。

「はい、諦めて教室に行きますよ!」

クロエに引きずられるようにして教室に移動しました。


初等部A組の教室に到着。

私たちの姿を見つけてフィーナが走ってやって来ました。

「二人ともおはよう!」

「「おはよう」」


教室は固定式の机に折りたたみ式の椅子が階段状に配置されて、専門学校や大学の教室のようです。

専門学校や大学に通うほど生きてはいませんでしたが、知識だけはあるのです・・・

決定的に違うのは、黒板が浮いていることですね、ある程度フレキシブルに動くみたいです。

流石は魔法の世界ね。


机の一角に座り、おしゃべりをする私たち。

そこに自慢の縦ロールをなびかせてやって来る人物がいました。

「そこの庶民、退きなさい!その方がどなたかわかっているの!?」

教室中の視線が私たちに釘付けに・・・

こんな注目のされ方はしたくなかったのだけど・・・


金髪の縦ロールの少女が胸を張って仁王立ちしています。

その髪はまさにドリル!ツインドリルと呼びましょう!

うん、その残念な平原はこれからに期待しましょうね・・・


いきなり登場して、ずいぶんな発言のツインドリルね・・・

「誰ですか?」

「わたくしを知らない!?信じられませんわ・・・」

オーバーアクションでのけぞるツインドリル・・・

コメディアンの方ですか?


ガバッと起き上がり、その勢いのまま名乗りを挙げるツインドリル。

「わたくしは、あの七大公爵家の一つ、青を司るコバルト家が一子、ジュリア・コバルトですわ!!」

「はぁ・・そうですか・・・」


どうリアクションしろと?

うちも七大公爵家なんですけどね・・・

「あなたたちが話しかけているその方は、この国の次期女王であらせられるフィーナ様なのですよ!フィーナ様に話しかけていいのは、わたくしのような高貴な存在だけなのです!!」

力説する残念なツインドリルを冷ややかな目で見つめる私たちがいました・・・

だ・か・ら私たちも七大公爵家なんですってば・・・


「フィーナ、あちらの高貴な方があなたとお話したいそうなので、私たちはあちらに行きますね。」

「嫌、行かないで!」

即答ですか、懐かれたものです・・・

餌付けの成果かしら?


「フィーナもこう言っているのでお引取りください。」

にっこり微笑みながら、あっちに行けと言うクロエ。

とっても慇懃無礼です♪

クロエが私の言いたかったことを言ってくれたわ。

以心伝心かしら?

「学園に爵位や血筋を持ち込むのは非常識なのでは?」

追い討ちは私が♪


「キーーーッ!!覚えていらっしゃい!!!」」

ハンカチを噛み締めながら、去って行くツインドリル。

あんなテンプレな捨て台詞を言う人がいるだなんて・・・


しばらくして、担任の先生がやって来ました。

「全員空いている席に着け!HRを始める!」


紺色のショートヘア、女豹のような野生的な女性が教壇に立ちます。

ジャケットにタイトスカートをスラッと着こなした美女。

ちょっと軍服っぽいかしら?情報仕官みたいな印象を受けました。


「今日からお前たちの担任になるルード・ベキアだ!これから6年間、お前たちを指導する!まず、前の席の者から自己紹介をしろ。それから授業についてだが、全て選択式になっている。今から授業の日程表を配る、これを見て自分だけの時間割を作ってもう!」


順番で自己紹介がされていき、私たちの番に。

私とクロエが名前を名乗った辺りからツインドリルの様子がおかしいです。

何かしたかしら?


それにしても初等部から選択授業だなんて、自由な校風なのね。

それとも長所を伸ばす方針?


「それでは時間割が書けた者から私の元へ来い、教員室で個別に面談をする!」

さて、私はどうしようかしら?

時間割をじっと見る。

授業内容は、魔法講習・魔法実技・付与魔法・格闘技・剣技・弓術・薬草学・魔物知識・錬金術・応急手当・治癒魔法・サバイバル・一般教養・歴史・礼儀作法とこんな感じ。

うん、決めた!

(月)魔法実技・歴史・治癒魔法・魔法講義・錬金術

(火)薬草学・魔法実技・魔法講習・魔物知識・礼儀作法

(水)魔法講習・治癒魔法・応急手当・一般教養・サバイバル

(木)歴史・付与魔法・薬草学・魔物知識・治癒魔法

(金)サバイバル・一般教養・魔法実技・魔法講習・錬金術

完璧、これで土・日は冒険者ができる♪


「2人とも先に行きます。」

「「いってらっしゃい」」

教員室をノックノック。

「入れ!」

「失礼します。時間割を持ってきました。」

それを見た先生の反応は・・・


「何故、剣技や格闘技の授業を受けない。」

「必要ありません!」

先生の視線が剣呑なものに変わります。


「お前は舐めているのか?それとも、それだけの実力があると言うつもりか?」

「お疑いなら、試しましょうか?」

表に出ろ!と言わんばかりに首で外を指し示す先生。

その手には2本の木刀。

うん、試してやるってことですね。

いいでしょう、相手になりましょう!


「私を納得させられるなら、その時間割を許可しよう。しかし、私を納得させられないのなら、やり直しだ!」

そう言いながら木刀で打ち込んでくる先生。

それを後の先で切り返す私。

まさか打ち返されるとは思っていなかったらしく、驚愕の表情を浮かべる先生。

ふふん、舐められたものです。


「これは、楽しめそうだな・・・」

肉食獣のような獰猛な笑顔を見せる先生・・・

何かのスイッチが入ったみたい・・・


30分経過・・・

時間割を持った生徒が見つめる中、延々と剣を振り回すことに・・・

どうしてこうなった・・・

「私相手にこれだけ打ち合えるならいいだろう。時間割を許可する。ただし、暇なときに私の相手をしろ!」

嫌な人に目を付けられました、そしてクラスのみんなの視線が痛いです・・・


無事?全員の時間割が決定。

明日以降の授業が楽しみです。


帰り際、ツインドリルがやって来ます。

「ネロさん先程は素晴らしいものを見せていただきました、明日の剣技の授業でわたくしと勝負ですわ!」

「剣技の授業は免除になったので出ませんよ?」

「な・・・何ですって!?」

この世の終りみたいな顔をするツインドリル。

剣技は基礎レベルはかなり昔に通過して、実戦での経験が欲しい段階なのよね。

今更、先生との対戦ならともかく、学園の学生レベルと戦っても何も得られないのよね・・・


固まったままのツインドリルを放置し、クロエとフィーナと一緒に帰宅しました。

明日からの授業が楽しみです♪


そして、次の日。

いよいよ授業開始。

魔法の授業が楽し過ぎます♪

初日なので、色々な属性の発動を試しているだけなのだけど、その結果、属性魔法が増える増える♪

四元素がそろい踏みです。

これから創造魔法でオリジナル魔法を作り放題!

これは燃えます!


ニコニコしている私のところにやって来るツインドリル。

「ネロさん、クロエさん、魔法で勝負よ!」

「は!?」

何故いきなり勝負することに?


「わたくし決めましたの、あなたたちをわたくしのライバルにして差し上げますわ!」

「「結構です・・・」」

即答する私とクロエ。

うん、面倒な人に目を付けられたものです・・・

こうして実技の度に勝負を挑んでくるツインドリルに辟易しながらも、新作呪文の実験台にすればいいかと思う私がいました。


帰宅後は、新しい魔法の創造や実験。

生前、妹に対して何も出来なかった自分の苦い経験があるので、治癒系魔法を中心的にやっていきます。

そして出来た呪文がこちら。

名付けて医療魔法ってところかしら?


神の手(ゴッドハンド):神業のように、悪性腫瘍や危険部位に刺さった異物を取り除く。何処かのスーパードクターもビックリ!


スキャン:体を透視し、患部の状況を見る。ズーム機能も充実。


欠損再生:目や指や腕や足などを再生させる。ただし、失ってから24時間以内しか再生出来ない。


殺菌:悪性のウイルスだけを消滅させる。


え?何でこんな呪文を作ったかって?

普通の治癒呪文は学校で習うからです。汎用性の高いもを独自開発してみました。

「ネロ、誰に説明しているの?」

「何となく・・・」

生前、これだけの力があれば、あの時妹を失うことも無かったでしょうね・・・

ちょっと気分が落ち込みました。

そんな私を後ろからそっと抱きしめてくるクロエ。

「ネロ、わたしたちは2人で1人、だから1人で抱え込まないで。」

「うん・・・」


クロエに元気をもらったので、今度は冒険に役に立ちそうな呪文の開発に取り掛かりましょう。

私の野望?はこれからです。


こうしてカーマイン家の夜は更けていきました。


なるべく週末に更新していく予定です。

誤字・表現のおかしな場所を見つけましたらご連絡ください。

編集担当のまぢょ。さま、誤字発見ありがとうございました。

ただちに修正に入ります。


<NEW CHARACTER>

ジュリア・コバルト:縦ロール(ツインドリル)を標準装備のお嬢様。七大公爵家の一つ、コバルト家の娘。やる気が空回りするタイプ。


ルード・ベキア:ネロたちの担任になった一見知的タイプに見える女性。しかし、その中身はとっても肉食系。強い相手が大好物である。



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