猫の王
やっとお盆休みスタート♪
そろそろ番外編も書いてみたい今日この頃。
クロエです。
ただいまお説教の真っ最中です・・・
帰宅した私を玄関で待ち構えていた母様。
問答無用で母様の部屋に連行されました・・・
何でばれたのかしら?
「そ・れ・で、言い訳を聞こうか?」
物騒な笑顔でさも楽しそうに言う母様。
疑問は後にして、今日の出来事を報告する私。
猫の聖域での出来事や、黒い鱗のトカゲについて詳細に報告しました。
「ほう、聖域を瘴気で・・・」
母様、そんな剣呑な目で私を見られても・・・
「それで、そのメイドは誰だ?」
「彼女はノワール家専属メイドのクローラです。非常事態だったので召還しました。」
母様がじっとクローラを観察しています。
「そのメイドを召還したから私も異変に気がついたのだ!」
「え!?」
母様の話によると、カーマイン家の当主にもなると、ある程度の結界が張れるらしく、結界内の異変を感知できるとの事。
私の部屋で異変を感じ、執事のグレイスンに確認を取らせたみたい・・・
当主って凄いのね・・・
新米当主の私はもっとがんばらなきゃです・・・
私の説明に、一応は納得してくれた母様。しかし、次も無断外出したら覚悟を決めろ!と言われました・・・
やっとお説教から解放され、自分の部屋へ。
もう、睡魔が活発でフラフラです・・・
クローラの修理は明日以降にすることにし、帰還してもらい、着替えもせず、ドレスのままベッドに倒れこむように眠りにつきました・・・
5歳の体力の限界です・・・
次の日の朝。
「お嬢様、起きてくださいませ。何故、ドレスを着ていらっしゃるのですか?」
シンシアに揺り起こされました・・・
「うにゃ・・・」
「寝ぼけていらっしゃるのですか?しっかりしてくださいませ!」
眠い目をこすりながら起床。
「シア、おはよう・・・」
「お疲れのようですが大丈夫でございますか?」
心配そうなシアを他所にあくび連発の私。
ここ数日で、私の人生は色々変わり過ぎです・・・
シアに愚痴を言ってもね・・・
「大丈夫よ、シア。ちょっと眠りが浅かっただけよ。運動着を出して頂戴。」
「本当でございますか?」
疑いの目をじーーっと向けてくるシア。
シアに元気をアピールする私。
外に出て準備運動をしてから、いつものように屋敷周りを走りこみ。
しばらくして、横道からガサゴソと音を立てながらブチさんが出て来ました。
「ブチさんおはよう。あの後大丈夫でした?」
「おかげさまで助かりましたにゃ。」
そんな会話をしていると、突き刺さるような視線が・・・
シア、そんな疑惑の目で私を見ないで頂戴・・・
「今回の報酬の件は、後日相談に来ますにゃ!」
「はい、また連絡お待ちしてます。」
ブチさんと別れてから、シアの無言の圧力に耐えつつ走りこみ・・・
空気が重いです・・・
先に沈黙を破ったのはシアでした。
「お嬢様、私に隠し事をなさっているのですか?私はそんなに信用出来ませんか?」
シアの真剣な眼差しが、私を心配していると言っています。
しかし、黒の当主になった私は、話せないことがいっぱいなのも事実・・・
困った困った・・・
後で母様に相談かしら・・・
日課の運動が終り、家族で朝食。
出勤前の母様を捕まえて、シアの件で相談をしました。
「シアはお前の専属だろう!簡単だ、そのままノワール家に引き抜いてしまえ!」
サラっと言い放つ母様、男前です・・・
しかし、筆頭メイドのクローラがいるのに、喧嘩しないかしら?
私の悩みはつきません・・・
出勤する母様と入れ違いでやって来た家庭教師の先生との授業が始まり、悩み事は一旦棚上げ・・・
今はお勉強の時間ですから。
本日のお勉強が終り、昼食。
自室引き篭もりの父様を捕獲しなくちゃ。
「父様、ご飯ですよ!」
「もうそんな時間!?」
いつものやり取りをしながら食堂へ移動。
本日のメニューはオムライス♪
料理長を洗脳?した甲斐がありました。
また、色々なメニューを料理長にも教えるのもいいかしら?
昼食が終り、自由時間です。
すぐにでもクローラの体の修復作業に入りたいのだけど、シンシアの問題が片付かないままなので、悩みます・・・
ちょっと出かけると言いながら転移するのも怪しいですし・・・
困ったときはもう一人の私に相談です。
「クロエ、ホムンクルスボディ作りません?そうすれば私も自由に動けるのですが・・・」
「それで、私にシンシアさんを任せる(押し付ける)と?」
「・・・」
シアの引き抜きの件は、母様を通してからにしましょ・・・
父様の実験室を借り、アキュウド商会への納品予定のホットプレートの作動実験をすることにしました。
現実逃避ともいいます・・・
魔力回路を組み込み、動力に魔力石を使ったこのホットプレート。
付属品は、たこ焼きプレートがお約束!?
完成したら、アキュウド商会で実際に調理に使う予定です。
あの料理が作れるかしら?
夕方、実験で埃まみれになったのでお風呂に直行。
何かに没頭すると時間が経つのが早いです。
私にもしっかりと父様の血が流れているのね。
お風呂も終り、自室で待機。
湯上りなのでクールダウンしなきゃです。
湯上りグッズも考えたら売れるかしら?
夜、家族の身支度が終り、夕食。
一家団欒です。
夕食が終り、いそいそと母様の部屋に向かう私がいました。
自室で寛いでいた母様に突撃!
「話を聞こう!」
「シンシアは、私が引き抜きます。よろしいですか?」
「やっと決心したか。お前は色々考え過ぎだ。シンシアがお前の側にいたいと望んでいるんだ、連れていってやれ!」
私ももう、悩むのはやめました・・・
そんな会話をしていると、窓がノックされました。
窓の外を見ると、ブチさんが呼んでいます。
母様に許可をもらい、窓を開ける私。
「ブチさんどうしたの?急用ですか?」
「そうですにゃ、報酬の件で猫の王様がお呼びですにゃ!すぐ来て欲しいにゃ!」
とっても偉い猫?が来たみたいです・・・
「母様、昨日の件の報酬の話があるらしいので、ちょっと出て来ます。」
「まさか1人で行くわけじゃないだろうな?」
ギロリと睨んでくる母様・・・
だから怖いですって・・・
「メイドゴーレムとシンシアを連れて行きます。他の隠し事はぼちぼちに・・・」
「それなら許可しよう!」
そうと決まれば、早速召還!
「黒鈴メイド隊アイン召還!」
ボフンという煙と共に1体の猫耳メイドゴーレムが現れました。
「母様、この子がノワール家のメイドさんです。可愛いでしょ。」
説明する私の声が聞こえていないのでは?と思えるほどガン見な母様・・・
実は可愛い物が好きとか!?
「コホン、ところでクロエ、そのゴーレムはノワール家にいたのか?」
視線をメイドゴーレムから動かす事無く聞いてくる母様。
どれだけ気に入ったのです・・・
「ワタシガツクリマシタ・・・」
「ほぅ・・・」
今度は私にターゲットロックオンな母様・・・
そんな獲物を狙う目をしないでください・・・
「誕生日プレゼントでよろしいでしょうか?」
「期待している!!」
母様専用のメイドゴーレムを作ることになりました・・・
トホホ・・・
母様の部屋を出て、シンシアを呼び出して外出の準備。
私の着替えをしながらもシンシアの視線は、猫耳メイドゴーレムに釘付け・・・
シンシア、あなたも!?
シンシアとアインを伴い、ブチさんと合流しました。
「それではついて来て欲しいにゃ!」
「ブチさんお願いします!」
走り出したブチさんの後を必死で追う私たちがいました・・・
「お嬢様、一体何が起きているのですか!?猫の王って何ですか!?」
若干パニック状態のシンシア・・・
うん、事情説明して無かったですね・・・
移動しながら掻い摘んで説明する私がいました・・・
「そんな・・・私の知らない間にお嬢様の身にそんなことが・・・」
深刻に悩み出すシンシアを宥めつつ、ブチさんを追いかけました。
ブチさんの案内で到着した場所は前回の神域では無く、お城!?
猫の衛兵さんたちにお辞儀をしつつ奥へ奥へと進んで行きました。
謁見の間と思われる広間に到着。
玉座の上には強大な黒猫さんがいました。
身長2m、ふくよかな体。つぶらな瞳。そして、頭にちょこんと乗った王冠。
私は引き寄せられるように王様に接近し、気がつくと抱きしめていました・・・
「はぁぁ、こんなモフモフがあったなんて・・・」
「ちょっ、何してるのにゃ!?王様から離れるのにゃ!!」
王様に抱きつき、毛並みを堪能する私、それを引き剥がしに掛かるブチさんとの攻防が始まりました・・・
「コホン!」
王様の咳払いで我に返った私・・・
慌てて体を離し、後ろに下がって土下座・・・
「申し訳ありません、あまりに素敵な毛並みだったので・・・」
平謝りしました・・・
シンシアを振り返ると、固まっていました・・・
「お嬢様が・・・私のお嬢様が・・・」
お~い、帰って来て頂戴・・・
「さて、本題に入ろう!ブランから話は聞いている。我らの聖域を守ってくれたとの事。大変感謝している!」
ブラン?ダレソレ?
そんな疑問系な私をチョンチョンとつつくブチさん・・・
「私の名前ですにゃ・・・」
それは失礼しました・・・
「続けてよいか?」
「はい、お願いします。」
脱線したので、仕切り直しです。
「此度の件の報酬だが、何か希望はあるか?」
「恐れながら申し上げます。王都の猫たちの力をお借りしたいのです。」
この国に起きていることを猫の王様に詳細に説明し、助力を求める私。
「しかし、我らの力では、聖域に現れたような輩とは戦えぬぞ?それでも良いのか?」
「はい、王都の猫たちに目となってもらい、悪事を未然に防ぎたいと考えております。」
しばし考える猫の王様。
「猫たちに危険は無いな?」
「はい、もちろんです。矢面は人間が立ちます。」
猫たちの安全を保障する私。
「細かな所はブランと話を詰めるがよい。それとこの鈴をそなたに授ける!」
猫の王様から私のこぶし大の鈴を受け取りました。
「その鈴の力ならば、そなたの助けとなろう!皆のもの、大儀であった!」
そう言って謁見の間を退出する猫の王様。
あぁ、モフモフが逃げて行く・・・
断腸の思いでその後姿を見送りました・・・
その時、世界の声が響き渡りました・・・
《世界の声》称号『黒猫姫』を獲得しました!
この鈴の効果かしら?
鈴を鑑定してみると・・・
アイテム「猫の王の鈴」
グレード:ユニーク
効果:1日3回変身(猫耳・尻尾)が出来る。変身時効果により、筋力・耐久・敏捷の値が3倍になる。また、再使用時間は1時間である。
ちなみにグレードとは魔道具・魔法の武具のレア度をしめしている。
ノーマル>レア>ユニーク>アルティメット>レジェンドとなっている。
謁見も終わったので、帰ることにしましょう。
「ブチさん、細かい所は後日相談しましょう。」
「解りましたにゃ!それではついて来てにゃ!」
ブチさんを追いかけて帰ります。
固まったままのシンシアを、アインと一緒に引っ張って連れて帰る私たち。
シンシアには、刺激が強過ぎたかしら・・・
無事?帰宅した私たちを待っていた母様。
帰宅した報告だけして、本日は寝ることになりました。
今日も色々あり過ぎて、整理がつきません・・・
それではおやすみなさいzzz
お盆休み更新1回目。
あと何回出来るかしら?
<NEW CHARACTER>猫の王:世界の猫たちを束ねる王様。身長2m、ふくよかな体系の黒猫。頭にちょこんと乗った王冠がトレードマーク♪
<NEW TITTLE>
黒猫姫:動物との友好度にプラス補正がつく。各種動物言語マスター♪




