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調査資料:【エリュシオン公爵令嬢断罪事件に関する再聴取記録】4

記録番号:030

日時: 聖教暦418年 5月29日

場所: 某所(情報源保護のため秘匿)

協力者: ▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓(元王宮書記官、先代国王の治世末期に文官として在籍)



【確認内容】


ニズール山の封鎖について:


「ニズールが『神域』として正式に禁足地となったのは、先代国王の即位から数年後のことだ。それ以前の文書には、あの山を聖なる地とする記述は存在しない。突然、王家直轄の『神聖不可侵の地』として法が整備された」


「当時、山の中腹から麓にかけて大規模な土木作業が行われていた。表向きは聖域の整備とされたが、実際には外部からの侵入を拒むための物理的な封鎖だった。作業に従事した者の多くは、その後不自然に配置転換されている」



ローディス王国の繁栄について:


「先代の治世から、我が国は大陸一の富を手に入れた。奇妙なのは、その繁栄と同時に、王家内部の『不祥事』や『政敵』の存在がパタリと消えたことだ」


「王宮内では当時、『国にとって都合の悪い事は王家によって消される』と囁かれていた。罪を犯した王族、不貞を働いた側妃、権力争いに敗れた者。彼らは皆、形式上は『隠居』や『病死』として処理されたが、その最後を確認した者は誰もいない」



【特記事項】


 王家の伝承にやたらと登場するニズール山に焦点を当てたのは正解だったようだ。


 ローディス王国の黄金期は、ニズール山という「巨大なゴミ捨て場」を確保したことで成立した。王家は負の遺産をすべてあの霧の中に投棄し、その上に清廉潔白な繁栄を築き上げたのだろう。

 エリュシオン公爵令嬢の件も、国家権力により真実を闇に葬られた可能性が高い。



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