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田中 ― One-Cut-Story ―  作者: MMPP.key-_-bou
3cp

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33/41

33cs 「それだけだ」

 校庭の真ん中に立つ。

 足の裏に土の感触。風が肌を擦る。

 胸の奥で、熱がせり上がる。

 今日だけは、理由はうまく言えないけど、ここに立たずにはいられなかった。


 目を軽く閉じる。

 小さくみじろぎする。

 それだけだ。


「(うおぉぉぉ~!)」


 何も叫ばない。

 声はなく、空気は揺れない。

 それでも全身の鼓動で、世界の中心に自分がいることを感じる。


 拳を握る。

 小さく、でも確かに、心の中だけで握りこんだガッツポーズ。

 胸の奥で、振動が跳ね返る。


 視界の端で、人が動く。

 ざわめき、笑い声、遠くで誰かの足音。

 すべてが波になり、世界の中心に自分がいることを感じる。


 もう一度、拳を握り直す。

 小さく、確かに。

 叫ばずとも、世界に向けた自分の熱が、ここにあることを示す。


 振り返らず、胸の奥の熱を抱えたまま、静かに立ち尽くす。

 風と土の匂いだけが、残響となって体に残る。


 ――それだけだ。


青春イベントの、一瞬一瞬を切り取ってみました。

大きな声も、小さな息遣いも、揺れる心も、誰にも気づかれないかもしれません。

でも、確かに、そこにあります。


3章目(3cp)はここまでとなります。

最後までお読みいただき、本当に、ありがとうございます。


次も、そんな瞬間を拾っていきます。

引き続き、遊びに来てくれると嬉しいです。

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