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転校生は昔馴染み

「おいおい、まじかよ………」



〜遡ること数分前〜

今俺こと逢坂夏樹がいる高校に転校生が入ってくることになった。

あたりを見回すとそのことについての話題がたくさんあがっている。

(まぁ1年の夏の時期に転校するのも確かに珍しいからなぁ)

そんなことを考えていると、チャイムが鳴り、朝のホームルームが始まった。

そして、そのホームルームで紹介される転校生が入ってきた瞬間俺は目を見開いた。


「じゃあ最初に自己紹介をお願いね」

先生が転校生に促した。


「今日から転校してきました。花咲桜です。みなさんよろしくお願いします。」



前に立って 軽く自己紹介を済ますと、転校生、花咲桜は自分の席についた。

男子の方からは黄色い声があがっている。女子の方も「可愛い」「私惚れちゃいそう」など聞こえてくる。



そして、本題に戻ろうなぜ俺があそこまで驚いたかというと転校してきた花咲は小学生の低学年のころ毎日遊んでいた仲なのである

だが、今の花咲は前のイメージとは随分と変わっている。

顔を見てもしやと思ったが、名前まで同じだとさすがに間違えるはずがなかった。

まぁ、ただの昔馴染みってだけなら何にもなかったんだが、彼女だけは違った。



簡単な話彼女がおれの「初恋」だったからなのだ。

しかもその初恋が今でも続いている。

つまり、俺はまだ花咲のことが好きなのだ。



そんないきなりすぎる展開に俺は「はぁ…」とため息をつくしかなかった。



花咲が転校してきてから初日が終わった。

花咲は休み時間に結構な数話しかけられてかなり大変そうだった。



やっぱり転校するってのも大変なのかねぇ……



そう呟いた時だった。

いつものように真っ直ぐ家に帰ろうとしたら、俺の目に2人の男と女の子が目に止まった。

しかも、女の子の方は花咲であった


「あれ、花咲だよな…なんか困ってそうだし…」


男たちの会話を聞くと なにやら、花咲はナンパされてるらしかった。


(ともなれば、やることは1つだな)


考えがまとまった俺は男たちの間に入って


「すみません、その子僕の連れなので」


俺がそう言うと、男たちは


「なんだ男いたんじゃん、可愛いんだから目離さないようにしとけよ」


男たちは案外あっさりと花咲をあきらめて俺にアドバイスをしてこの場から去っていった

花咲はというと男たちが怖かったのか、俺の袖を引っ張っている


「大丈夫?さーちゃ…いや、花咲さん男の人達はもう行ったよ」


危うく前の呼び方が出てしまうところだった…

そう思いつつ、花咲を安心させるために言葉をかけた


「あ、ありがとう、なつく…逢坂くん!助かったよ。あの、家同じ方向なら一緒に帰らない?」


花咲はお礼を言うなり提案してきた


「俺なら問題ないよ。もうすぐしたら家に着くから」


俺が提案に乗ったら花咲はとても嬉しそうにしていた。



そして花咲としばらく歩き、一緒に帰ってるうちにある疑問が生まれた

「あれ?花咲の家どこなんだ」

俺と家に帰る道がまったく同じだったのだ。

そして、その疑問はすぐに晴れることになった。


「花咲さん、俺の家ここなんだけど、もしかして花咲さんの家って…」


「私の家逢坂くんの隣だね」


花咲は「ヘヘッ」と笑っている

俺は好きな人が隣にいるという事実のせいで


(マジかよ…)

と思うことしかできなかった


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