これは追放ものですね?
「おい、お前は追放だ」
「こっちの台詞だ馬鹿野郎。なんでお前が仕切ってるんだよ」
「別にええやん? だってよく考えてみろ、ワイが追放されるってことは、逆に言えば、おまいらが追放されるのと同義では?」
「お前がよく考えるべきだ」
「そーよそーよ」
「誰だこの同調女? 顔面にエルボーキックしていい? 人前に出て来るなら名を名乗れ。非常識め」
「今の発言でよくも非常識だなんて言えたな。それが追放の理由だよ気付け」
「そーよそーよ」
「はーあほくさ。こんなパーティーなんかおさらばや。精々スライムに呼吸器官浸食されて窒息すればいいのに」
「お前ほんとたち悪いな。ある意味尊敬するよ」
「ふひひ、ありがとう」
「うわキモ帰れ」
「ツクツクボウッシwwwwwツクツクボウッシwwwwwソイヤッサッハードッコイショwwwwwソッソッソッソッソイヤwwwww」
発狂した追放者は、この情緒不安定さでノリと勢いだけで、千切っては投げ千切っては投げの大戦果を収め、スライムで魔王を窒息死させ、諸悪の根源が排除された世界は平和となりましたとさ。
追放した側は、この世の理としてザマァされました。ちゃんちゃんこ。
この世は辛い。世知辛い。唐辛子はやや辛い。だが、その辛さを乗り越えれば、必ず至福の時が待っている。
たとえば、そう、水だ。
唐辛子を生で喰ったら辛いもの。だから、人間は自然と水を欲する。他の動物は知らん。知識外の話をするな。たわけが。
水を求めるために、人間は辛い唐辛子を食う。え? 違うって? そもそも唐辛子喰わないって? 水は必然的に欲しいって?
うるせぇよ。
この世にはいろんな思想家がいる。それと同じだ。
私が考えたんだから、ある意味正しさのエレクトリックパレードだ。
辛いって『つらい』とも『からい』とも読めるから
初見だとちょっと混乱するよね。