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箱庭少女育成計画  作者: 眠る人
はじまり

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72/100

0 恋人 ③

短いので、纏めたかったですが、描写の都合上分けました。

 身体が熱く、息苦しさも感じて目を覚ます。


 暗くて何も見えない。

 身体も動かせなかった。

 一体何が起きたんだろう。


 うつ伏せになっている事はわかるが、身体を捻る事も何もかもが出来なかった。


 ミキと、マコトはどうしたのだろう。

 辛うじて声は出せるため、二人を呼ぶも、返事はない。


『マコト。ミキ。』


 もう一度二人を呼ぶために大きな声を出そうとしたら、今まで感じた事のない痛みが全身を駆け巡って、声にならない悲鳴が漏れた。


 私、死ぬのかな。まだ、死にたくないよ。

 そんな考えが頭をよぎった時、目の前を青白く発光する何かが動く。


『な・・に・・・?』


 〈生きていますか?私の声が聞こえていますか?〉

『だれ?』


 〈聞こえているようですね。今貴方の状態を確認します。〉

 誰かに話かけられているけれど、人がいる様子はない。

 青白い光に微かに照らされて見える光景で、私が何かに挟まれている事だけが判った。これは、案内板?


 〈貴方以外に、この施設内の生存者は居ません。この施設を中心に周囲数キロ毎、地盤が沈下しています。貴方は偶然硬い構造物の隙間に挟まれ、命を取り留めたようです。ですが・・・〉


『わたし、だけ?』

 何とか痛みを堪えて話そうとするが、上手く話せない。


 〈はい。貴方だけです。ですが、貴方も長くは・・・。〉

 マコトも、ミキも死んでしまったって事?そして、私もやっぱり死ぬんだ。


 ごめんね。やっと恋人になれたのに。

 キミに、やっと想いを伝えられたのに。ごめんね。

 もう、会えないんだと思うと、自然に涙が溢れてきた。


『ごめんね・・・。』


 〈私への謝罪ではないようですが、誰かに伝えたい事があるのですか?〉


『彼と、もっと、一緒に、いたかった。』


 〈彼とは?誰ですか?〉

『私の、恋人。』

 マコトやミキと、彼と、もっと皆で一緒に居たかった。


 〈そう、ですか。叶えられるかわかりませんが、貴方の思い人の姿が判るものはありますか?〉


『私の、鞄に。』

 段々、意識が遠くなってくる。


 〈わかりました。こちらの計画は変えれませんが、もしその方が条件に合うのなら、必ずその方を救うとお約束します。〉


 何を言ってるんだろう?彼を救う?


『どういう、事?』

 思考も纏まらなくなってきた。


 〈今、こうなってしまったのは大量破壊兵器が使用されたからです。地殻が破壊され、今すぐにではありませんが、このままでは・・・〉


 頭がボーッとしてきて、何を言われているのか、遠くから聞こえてるみたいでわからないよ。


 〈・・・その時は貴方の遺伝子を使わせてください。貴方自身ではありませんが、あなたの思い人と一緒に居られるようにします。〉


 私を使う?よくわかんないけど、変な事しなければいいかな。

『うん、いいよ。変な、こと、しないで、ね。』


 もう喋る事も、出来そうにないや。

 ごめんね。まだ何か言われてるけど、もう、わからないよ。

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